1. 高慢と偏見(1995)<TVM>
《ネタバレ》 あらら、ドラマ版なのでレビューがあるとは知らなかった。何年も前に鑑賞したが、未だに色褪せない最高傑作。「ブリジット~の日記」では冴えない弁護士に振り回される主人公に全く共感できなかったのに、このドラマのコリン・ファースはあまりにも素敵すぎて恋をしそうになったほど。最近「プライドと偏見」を観てあらためてこのドラマの凄さを思った。 イギリスでは、このドラマの放映時間に街から人が消えたとまで言われたとか。私も5話を2日に分けた放映で鑑賞したが、翌日が待ち遠しくてたまらなかったのを覚えている。 このドラマを見てから原作を読んだが、世界観はちっとも壊されていなかったし、小説は小説で深い説明とワクワク感があり、どちらにも幻滅することはなかった。むしろ小説の世界をあのキャストと風景で再現できて、二重の喜びになったかも。 とにかく何もかもが素敵。あの世界にドップリはまってる私を具現化したような英国ドラマ「ジェーン~に憧れて」で味わわされたガッカリ感もまたよし(笑) [CS・衛星(字幕)] 10点(2010-03-11 10:28:49)(笑:1票) (良:1票) |
2. いつか晴れた日に
《ネタバレ》 最近、イギリスの貴族映画・ドラマを立て続けに観てかなりハマっている日々。 これも十数年ぶりに再鑑賞。改めてあの時代の世界観にどっぷりうっとり。 長女の思慮分別にも次女の多感な情熱にもいちいち共感しながら、一番理想の結末へと向かう二人を、素敵なモスリンのドレスとともに憧憬の目で見つめる。 こっちを見てしまうと、英国版ドラマのキャストが貧弱に見えて色褪せてしまった。 英国の昔のしきたり(遺産相続は殆ど長男が総取り、姉妹のみの場合甥[従兄弟]が総取り) には未だに納得出来ないが、まぁ日本の江戸時代のしきたりを今の価値観で云々しても仕方が無いのと同じなんだろう。オースティンやモーパッサン、サッカレーなどあの時代モノにめちゃめちゃ心がときめくのは、私の前世とかそういうのと関係あるのかしら。こういうのばかり観てるから、夫はいつも「マリー・アントワネットに憧れてる宮廷の小間使いか町娘だったんじゃない?」とからかうけど、それ、フランスだから…。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-03-09 09:37:20) |
3. 黙秘
《ネタバレ》 キャシー・ベイツの役作りが徹底しすぎていたためか、ドロレスの眼に一点の曇りも感じられず、「この母親は口は悪いが間違いなくいい人」という目で見てしまったので、殺す展開も殺さなかった展開も意外性は感じられなかった。繰り返される昔の幻影も自然でよかったが、飲んだくれの夫が大きなのし棒で妻の背中をひったたく直前まで、家族の思い出が「ほのぼのホームドラマ」だと思っていた自分浅すぎ。超サスペンスじゃないっすか(汗 ヴェラとあそこまでの関係が築けたのは「(事件は違うが)共犯者」という秘密を共有していたせいだったのか。薬とお酒が手放せない教科書のようなAC娘の背後にはやっぱりお手本のような虐待親父がいましたという設定も、今でこそ陳腐だが16年前は充分新しかったと思う。 見終わった後の清涼感みたいなものは残念ながら皆無。いっそのこと悪評だらけの島を出て、新しい町で新しい家を買ってエヴァの遺産で幸せに余生を送って欲しい、苦難と我慢だらけの人生の最後くらい報われてもいいじゃない…と暗い空のまま迎えたエンドロールを見ながらそう願った。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-02-15 16:07:54) |
4. アルマゲドン(1998)
《ネタバレ》 観る人をすごいバカ(もいる)だろうなぁと仮定して、わかりやすくおバカの領域にまで下りてきてあげて、バカをやってあげてます的なつくりが全般的に苦手でした。全くリアル感に欠けていたが、今や当たり前のようにリアリティがあるデザスターCGに関しては当時としても非常に頑張っていて、コレに関しては見所がありました。松田聖子…メイクのせいなのか、どうやっても中国人にしか見えませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-01-22 23:01:35) |
5. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 すごくいいけど、人生NO.1という人が多いと言われるとそうでもない。 でもCSでやっているとついつい何度も何度も観てしまう。 やっぱりいい映画だということなんだろうなぁ。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-01-19 23:30:37) |
6. 十二夜(1996)
《ネタバレ》 なんだか引き込まれて、色々と矛盾も感じつつも最後にはホロっときた。 四人のカップル成立も数年来の指名手配を簡単に笑顔で釈放する安易さも 「なんだかなぁ」なのに、なぜか楽しめてしまった。 ただ、美男子だったはずの妹の花嫁姿が意外にも「前のほうがよかった」のは さすがにいかがなものか。 執事が「復讐してやる」といいつつ屋敷を去るオチは意外すぐる。 数年後には、伯爵令嬢にもともとほの字だった公爵との不倫騒動や、執事による 復讐劇なんかでドロドロの展開になっていそうな感じがまた興味をかきたてる。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-19 18:25:49) |
7. 愛がこわれるとき
もう15年以上も前に観た映画なのに、ベルリオーズの『幻想交響曲』と恐怖シーンがガッチリ結びついてしまって、あれからいつもこの冒頭の厳かな鐘の音が流れた途端に思考停止。めいっぱい気分が沈む。 ベルリオーズのCDも持ってるし、この映画も嫌いじゃないのに、私にとっては超トラウマ作品。オーメンやエクソシストの音楽に並ぶパブロフの犬的怖さ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-11-19 01:39:02) |
8. ユージュアル・サスペクツ
《ネタバレ》 何年も前に観たのに今でもラストシーンの徐々に大またで颯爽と歩き始めるケビン・スペイシーのかっこよさには鳥肌が立つ。それまでは単なる眼光鋭いハゲのおっさんだった彼の出演作を追い始めるきっかけになった1本。予備知識全くなしで見ることができたのは幸運の限り。(私から『おもしろいって絶対!もうどんでん返しが最高!』と言われて見た夫はちょっとだけ不幸か。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-09-20 02:22:42) |
9. 運動靴と赤い金魚
《ネタバレ》 価値観ひっくり返し映画のベスト10を作ったら7位くらいには入れたい。高倉健が自著でこの映画のことを褒めている、ただそれだけのことで多分夫の「生涯ベスト20」くらいには入っているんじゃないだろうか。モノのあふれた我々からすると仰天の理由で、自分を待っている人のためにただひた走る妹と兄ちゃんが愛しくてたまらない。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-09-20 02:11:48) |
10. レナードの朝
《ネタバレ》 覚醒したレナードがアジってプチ組合作っちゃうようなあたりは60-70年代という時代の古さみたいなものを感じた。短期間でも目覚めることが出来た患者たちは幸せだったんだろうか、果たして残酷だったんだろうか。その答えはおそらく個人個人の心の中にしかないだろうと思う。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-09-20 01:55:41) |
11. ライフ・イズ・ビューティフル
《ネタバレ》 おふざけが過ぎるのが日本人の感性に合わないのだろうと思う。(ERで診察を待つ患者がうようよしているロビーでスタッフが総出でサプライズパーティの準備をするシーンをみるような不謹慎感か・・・)でもこの監督さんの優しい顔と映画の作り方は好きだ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-09-20 00:59:41) |
12. レオン/完全版
私があんまり絶賛するもんで、初見の夫が文句たらたら。「なんだよ?ギモンだらけで終わった」「なんで○○が××したの?」「そんなに言うほどじゃないじゃん」「単なるロリコンじゃん」「どんだけ凄いのかと思ったのに」 それなのに翌日ハードディスクから抹消した私に対して夫が「えーもう1回観ようと思ってたのに!」「また録っておいてね」なんだよ。2回も立て続けにみる気かよ(笑) [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-09-19 23:59:24)(笑:1票) |
13. あの子を探して
《ネタバレ》 ありとあらゆる愛想笑いを徹底的に排除した国の素朴で色んな意味で泣けてくるお話。貧乏な農村にある小学校のたった一人しかいない中年教師の一ヶ月にもわたる代用教員に小卒の少女を持ってくるあたり。少女に課せられた仕事は教科書を1日1ページ黒板に板書するだけなあたり。それを書き写す生徒たちの学年が見るからにバラバラなあたり。家が貧乏だからと小学校を辞めさせられて1日2元(30円)の日当を得るために街に出稼ぎへと借り出されるあたり。村長が口約束した1ヶ月の給料50元(750円)を求めた少女に対し「ワシだって半年も給料もらってない」と教師が答えるあたり。この辺が特にせちがらくて泣けてくる。しかし、少女の不思議なこだわり(バス代を稼いだ時点で1人も辞めなかった時の褒章は既に越えている)がもたらした実に身のある計算問題や漢字の書き取りなど等にはまた別の意味で泣けてくる。私もカラフルチョークの山を見たときの先生の笑顔が見たくなった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-09-19 22:24:31) |
14. サイダーハウス・ルール
《ネタバレ》 私はいわゆる常識にとらわれすぎた人間なので、近親相姦の男に説教されても「お前がいうな」と思うのと同じくらいの嫌悪感を「友人の彼女を寝取った男」に感じてしまった。 主人公が孤児院に戻るシーンで、なんとなく「おまえ、結局何もなしえなかったじゃん」と醒めた視点で観ていたはずなのに、ラストを迎えた時「あ、絶対アレを言うな」とわかっていたのにもかかわらず、なぜか涙が出ている自分がいた。なんだこの映画? ケッと思うのになぜか8点をつけてる自分がいる。本当になんだ?この映画は・・・。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2009-08-21 12:36:31) |
15. リプリー
どうして完璧な名作があるにもかかわらず、対抗しようとしたのか理解不能。案の定木っ端微塵にこてんぱん(笑)登場人物の美しさもスリルやドキドキ感も演出も負けてるとあっちゃ、勝ってるのはフィルムの解像度だけ?でも向こうにはデジタルリマスターという伝家の宝刀があるんだよ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-08-03 12:51:34) |
16. エリザベス
《ネタバレ》 この映画を何度も観た後で、英国ドラマのエリザベスを観てあまりの醜悪さにびっくりした。あれじゃただの色欲ババァだった。やっぱり美しさって大事。この映画のエリザベスは美しき孤高の英国を象徴していて、私の持つイギリス観をも高めてくれる。続編もDVDに録ってあるんだけど、評判が本作ほど芳しくないので食指がなかなか動かないんだよなぁ・・・。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-08-03 12:47:47) |
17. 雲の中で散歩
《ネタバレ》 ♪Can you celeblate?の歌が流れるたびに、この映画そっくりの設定だったあのドラマを思い出してちょっとムカっとする。でもキアヌは悪くない。観たのは10年以上前なので記憶は薄いが、何となく赤茶けたトーンの雰囲気はよかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-08-03 12:20:52) |
18. ディアボロス/悪魔の扉
《ネタバレ》 CSで見かけるたびについつい観てしまうので、もう4回くらいは鑑賞したかも。セロンの美しさが際立つ映画。単純ホラー系ではない悪魔モノの中でも怖い部類だと思う。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-08-03 12:10:12) |
19. アポロ13
《ネタバレ》 「実話」の二文字がこれほど重い映画は滅多にないと思う。こんな奇跡の積み重ねみたいなことが不運の積み重ねの後にあっていいのだろうか。乗組員たちの人生観は相当変わったんじゃなかろうか。クライマックスに近づいて「あぁ、実話と知っていなければ、ネタバレしていなければ、もっとドキドキしてみれたのになぁ」と当初冷めた視点で観ていたはずなのに、いざその瞬間には目から汗が出てしまった・・・。ボールとの間の薄っぺらい紙きれをすり抜けられた奇跡。人間ってすごい・・・っつーか、日本が三丁目などと懐かしんでいる40年前に、既に殆ど今と見た目が変わらない生活レベルに達していたアメリカってあらためて凄い! [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-08-03 12:05:16) |
20. ミラーズ・クロッシング
《ネタバレ》 普通映画を観るときは、この後の展開を予想したり登場人物の値踏みをしたりと、頭の中にちょっとした雑念が大なり小なりあるのが常なのですが、この映画は気がついたら開始十数分でその邪念がスコーンと取っ払われてしまった。まさしく「何も考えずに」観られた。というのも主人公の行動パターンが全く読めず、登場人物の行動も突飛すぎて予測できず、「あぁもう!ナニコレ!どういうこと?」と思いながらエンディングまで突っ走っていった。トムの決断の数々はあくまでも結果オーライであって、絶対にボスのためじゃないと思う。ボスは「さすがトム!」と思ってそうだけど、本人は終わってみて初めてハァハァ(脇汗)って感じでしょう(笑) [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-07-27 18:31:24) |