1. 超高速!参勤交代
ないない尽くしの中でパワハラに知恵を使って対抗する、っていうのはある意味よくあるプロットだし、予定調和って言われてもも「そりゃねぇだろ」って思わせる映画がしばしばある中、この映画はよく考えられた、きちっとした映画です。伏線がきちんと予想を裏切らない形で回収されるし、笑いどころはあるし、ハラハラさせておいて救いがあるし、いいものはみんな活躍の場があるし。 下手にお金とCGをかける映画よりは、こういう考えられている勧善懲悪映画の方がよっぽど楽しめるような気がします。 ただ、現在の福島の状況を絡めて批判するようなセリフは蛇足のような気もするのでちょっと減点。 [ビデオ(邦画)] 8点(2014-11-05 02:03:28) |
2. ゲド戦記
監督は話の作り方のイロハのイも知らない。ジブリの悪いところ(ヒューマニズム標榜しすぎ)とガイナックスの悪いところ(説明不足)と同人誌の悪いところ(技量不足)を足して増幅したような感じといえばいいか。 監督の主張とかやりたいこととかが先走りすぎて、っていうならまだわからないではないが、主人公がだれかもわからないし何が言いたいかもわからない。いや、テルーがテーマを言葉で説明してくれてるから文章にはできるけど、映画の演出としては舌足らずでまったく読み取れない。 すべてのキャラクターの動機がさっぱり見えないから一つ一つの行動に根拠がなく行き当たりばったりにしかみえない。声優陣はみんな棒読み。これでだれにどうやって感情移入しろと? [映画館(邦画)] 1点(2008-09-23 00:46:09)(良:1票) |
3. パコと魔法の絵本
《ネタバレ》 ビビッドな色遣いやガジェットのあふれた画面はなんか薬物でもキメて撮りましたみたいなイカレた感じがあるけれども、よくよく見るとちゃんと一つ一つに意味があっておいてあるのがわかるし、登場人物も全員おかしいようでいてちゃんとその言動には筋が通ってドラマがある。CGもちゃんと必然性のあるところにしか使っていない(ドラマ・説明・絵本の世界で使い分けている)ので、違和感なく絵本の世界に入っていける。 なので、素直に笑って、泣いて、感動して、ができる映画。 いろいろな意味で面白い映画でした。 [映画館(邦画)] 8点(2008-09-23 00:03:00) |
4. 崖の上のポニョ
《ネタバレ》 宮崎&ジブリの凋落ぶりを改めて感じた映画。 それなりに礼儀正しくできる子供が両親の名前を呼び捨てにすること、「人面魚は津波を呼ぶ」と正しいことを言ったおばあさんに対するフォローがないこと、水没して避難しているはずの赤子づれの夫婦があまりにのんびりしていること、などなど、ちょっと思い出すだけでもあまりに行動が不自然な登場人物が多すぎる。 細かい違和感がそこここに残り、冗長に感じるシーンがあるのに説明不足な感が否めない。 そもそも、宮崎監督は子供が嫌いなんじゃないかと思わせるようなようなシーンさえあるのも相まって、「子供をだしに映画一本でっち上げた」感すらある。 こんな映画がいつまでも興行収入上位にいてはいけないと思う。 [映画館(邦画)] 3点(2008-09-22 23:19:33)(良:3票) |
5. インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
わかりやすい伏線、お約束な展開、大げさなCG、まあ安心して乗れるジェットコースターっていう感じで、裏切られることもない代わりに期待した以上のものは得られなかったなぁというのが正直な感想。 同窓会的な楽しみはあるので見ても時間の損はしないけど。 [映画館(字幕)] 6点(2008-08-03 02:12:51) |
6. ザ・マジックアワー
大変上質で丁寧に作ったコメディー映画。 そのまま舞台にもできるんじゃないかと思うくらいセットも限定してあったり、キャストが豪華な分いろいろな制限はあったんだろうなと思いますが、アイデアで勝負すれば十分面白い映画ができるというお手本のような映画です。 シチュエーション、ストーリー展開、時間バランス、ちりばめられた小ネタ、どれも全部面白い。おすすめです。 [映画館(邦画)] 9点(2008-08-03 01:53:39) |
7. スカイ・クロラ The Sky Crawlers
《ネタバレ》 空中戦のシーン、特に撃墜シーンなどは大変きれいでそれだけで見る価値はあると思います。 ただし、押井印の映画としては出来は良くないほう。原作付きの映画において原作どおりのストーリーにする必要は全くないと思っているのですが、原作から変更した草薙の扱いについて疑問があるので点数は低め。 現在の閉塞的な社会情勢に対するメッセージを、と監督が言っていましたが、わかりやすくするためだけに魂を売ったのか?押井監督らしくもない、という感じです。 [映画館(邦画)] 4点(2008-08-03 01:35:44) |
8. マリー・アントワネット(2006)
《ネタバレ》 フランス革命前の歴史的事実がある程度わかっていて、当時の風俗に興味がないと話についていくのは厳しいくらいに観客は蚊帳の外な感じかも。少なくともベルばらは読んでおかないと。 最後が微妙に尻切れトンボだとか、仮面舞踏会でロックを背景に踊るのはどうかとかは思いましたが、フランス貴族のゴージャスな雰囲気とか、時代の気分とか、当時の常識とかいったものを味わうには悪くないです。 [映画館(字幕)] 6点(2007-02-18 01:18:48) |