1. ヤッターマン(2008)
《ネタバレ》 ドロンボーのうたの踊り実写版がフルコーラスで観れたり、 ヤッターキングのうたが流れた場面では感激のあまり思わず合唱しそうになりました。 深田ドロンジョはあまりにも美しくて、すべすべ感とむっちり感、お色気とキュートさが入れ替わり立ち代りでめまいがしそうにうっとりでした。素晴しい。 やっておしまいの発音が違うとか、もうそういうのはいいやと思えるほどでした。 アイちゃんもとてもかわいい。 ガンちゃんの存在感がないという評判もありますが、 それは30年前からなのでむしろ原作どおりです(笑) 「変身しよう!」という台詞、バカっぽくってまさにガンちゃんが言いそうでした。 細かい点を言い出したらきりがないのでしょうけれども、 びっくりドッキリスペシャルゲスト様方も出ていたし、 ハッチ公前だし吉野家ならぬ吉田屋だしで、タツノコと原作への愛と敬意にあふれた名作だと思います*^^* パンフレットもちょっと普通よりお値段高めですが、凝った内容で、 寺田克也氏の美麗キャライメージデザイン画などもあっておすすめです。 [映画館(邦画)] 8点(2009-03-09 13:44:47) |
2. 百万円と苦虫女
《ネタバレ》 皆様おっしゃっている通り、蒼井優さんあってこその映画。 彼女の表現、表情、美しい鼻筋には終始見惚れてしまいました。 弟くんと一緒に家路を向かうシーンと、中島君と手をつなぐシーンでは胸の奥がじんわりと熱くなりました。 でも、ラストの彼女の力強い旅立ちを見ても、なぜかすっきりした気持ちになれなかった。 どこかがひっかかっている感じ。針が1本、残っている感じ。 これはもしかしたら、自分の青春時代にためらいもなく置き去りにしてきたものたちが、記憶のかなたに葬り去って来たものたちが、かすかな痛みをともなってよみがえってきたせいかもしれません。 パンフレットの真ん中の桃の形、ああこれ、逆さまのハートのかたちじゃないですか。 いつか元気なときに、もう一度見直してみたい一本です。 [映画館(邦画)] 7点(2008-08-28 00:27:21) |
3. 崖の上のポニョ
《ネタバレ》 素敵な映画でした。「アニメーション」とは、生命のない動かないものに命を与えて 動かすことを意味する言葉だそうだけれど、まさにその真髄を見た気がしました。 動いている!とにかく髪の毛の先まで動いている。 特に再会のシーンでポニョがぎゅーっと抱きつくところが、 あまりにもぎゅぎゅーーーっとしていて胸が熱くなりました。 一見世界が普通の日本のどこかのようなので、非現実的なことが起こると ややとまどってしまいますが、「ここは日本のようだけど、違う世界、 パラレルワールドのどこかの世界なんだ」と一度納得してしまうと、 昔、御伽噺を自然に受入れていたのと同じ感覚で素直に観れました。 雨が降って海になってしまうのは「千と千尋」と同じですね。 「雨が降れば海くらいできるよー」って言っていたあの感覚と同じ。 水がひけば、海の中で揺れていた干したままの洗濯物はそのままの姿でぱりっと乾いて、 何事も無かったかのようにすべてはもとどおりになるに違いない世界。 水の上をおもちゃの船で航海するところは本当に気持ちが良かった。 昔読んだ、「エルマーのぼうけん」とか思い出しました。 そしてやっぱり食べ物が抜群においしそう!あなたは見ましたか? 2枚のハムの間からじんわわ・・・としみだしてくるラーメンの汁を・・・♪ 好きです。何回も観たい。 [映画館(邦画)] 8点(2008-08-15 12:43:06)(良:1票) |
4. キサラギ
《ネタバレ》 これは大変面白かった。意外な展開に次ぐ展開、先の読めない状況に目が離せない。 大笑いしたし、不覚にも泣きそうになりました。 いつのまにか自分も、おっちょこちょいで、がんばりやさんで、いじらしい「如月ミキ」のファンのひとりになってしまっていたようです。 そこへあの不意打ち。なんて・・・なんて微妙なんだ!いいぞ!(笑) [地上波(邦画)] 9点(2008-08-14 23:36:09) |
5. 旅するジーンズと16歳の夏
BSの放映をたまたま見て、最初はギリシャの小島の美しい白壁の建物に、 やがて少女たちの揺れる心のありようにひきつけられて、 最後まで思わず集中して観てしまった1本。これはひろいもの。 とても丁寧な描き方で、目頭がゆるむシーンもあり、ラストも爽やかで本当にまとまっている。高校生の頃に見てみたかった。 人におすすめできる作品です。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2008-08-14 14:52:37)(良:1票) |
6. ローズ・イン・タイドランド
不思議の(グロの)世界の(ダーク)アリス。 腐臭の漂う世界をお菓子のセロファンの包み紙で透かして見たような…。 とにかく、主人公ジェライザ・ローズ役のジョデル・フェルランドちゃんが 究極的に可愛らしく、無邪気で、淫靡で、非常にあやうい。 タイトルの「タイドランド」は「干潟」という意味と「境界領域」という意味を併せ持っているそうで、 まさに、正気と狂気のはざま、少女と大人のはざま、無邪気と性のはざま、愛らしさと残虐さのはざま、 そこはタイドランド。…なのでした。 それにしてもジョデルちゃんのかわいさ、演技力にはくぎづけになります。 圧倒的な存在感、くるくる変わる表情、監督が彼女にはほとんど演出らしい演出を しなかったというのも、インタビューなどでいつもメロメロなのも(笑)わかりますね。 ギリアム監督は完全に現代のルイス・キャロルになった気分じゃなかったかなぁ…。 パンフレットの装丁もチョコレートの包み紙のようでとてもいい。 万人にはお勧めできない。でもたまにひとりでこっそり開けたくなる、秘密の箱のような映画です。 [映画館(字幕)] 7点(2008-08-14 14:09:11)(良:1票) |
7. ゲド戦記
《ネタバレ》 テルーの歌も含めて、二人の心がやがてほどけていく流れは良かったと思うのですが、 最初の侍従さんの世界説明に始まって、いかんせん台詞説明で解決しようとしすぎ(なわりに結果よくわからない)と感じた。せっかくアニメなんだから、映像で見たい。 別に哲学的で淡々とした映画が悪いという訳ではなく、それならそれではっとするような美しいシーンをはさむとか、ほのぼのするシーンをはさむとか、考えさせられるテーマがあるとか、何かやっぱり観ている側としては画面にひきつけられ続ける起伏が欲しい。 そして、この映画をして『ゲド戦記』としてしまって良かったのか疑問です。エンドロールのキャスト一覧で「ハイタカ(ゲド)」とだけ書かれても困る。 「アレンの旅 ~『ゲド戦記』より~」くらいなら納得できたかもしれない。 しかし何と言っても私が一番がっかりしたのは、縛られていたテルーの手首の傷が、次のコマではあっさり消えてなくなっていたこと。そういうのが大事なのに~。 [地上波(邦画)] 4点(2008-07-12 20:37:33) |
8. 西の魔女が死んだ
「許される」という愛情に満ち溢れた作品。 原作は何年も前に読んだので、記憶があいまいになっていますが、心に残っていた大切な言葉や風景と、映画での描写があまりにも似ていたので嬉しかったです。 特におばあちゃんのおうちや暮らしぶり、話し方、まなざし、周りの森が本当に丁寧に映されていて素晴しい。そしておばあちゃんの言葉のひとつひとつに、「今ここにいていいんだ」と思える魔法があって、いちいち目がうるみました。 それは例えば、「いいカップ。」という言葉。こういう小さな言葉をないがしろにしないでくれた監督さんに、丁寧につくってくれて本当に有り難うございますと言いたいです。 原作も宝石のように素敵な作品だけれど、この映画も、大好きな一本になりました。 [映画館(邦画)] 8点(2008-07-02 18:50:05) |
9. 僕の彼女はサイボーグ
タイム・パラドックスが、とか、ややくどい部分があるとか細かいことを言い出したらきりがないんだけれども、そういうのが何もかも帳消しになるくらいの勢いで綾瀬はるかちゃんがカワイイです! 陶磁器のように透き通ってなめらかな肌といい、ちょっと甘えるような声といい、大きくてちょいタレのお目目といい、予想外なほど素晴しいプロポーションといい、とてもいとしい雰囲気に撮られていて素晴しいです。 お話はあえていうなら、韓流ラブコメ+ターミネーター+エヴァンゲリオン+銃夢+藤子・F・不二雄な感じで、私は好きです。 とにかくはるかちゃんの美しさは一見の価値有り。MISIAの主題歌もオススメです。 [映画館(邦画)] 7点(2008-06-23 20:16:33) |
10. ザ・マジックアワー
映画館で涙が出るほど大笑いしたの、はじめてです。 デラ富樫が町に来てからというもの、もーずっと笑いっぱなし。 ほろりとする場面有り、胸躍るシーン有りでとにかくこの一言につきます。 あーおもしろかったー!!(T▽T) 封切り二日目だったこともあり、場内満員でしたが 会場全体でどわーっと笑いが起こって、手をたたいて笑うひと、 思わず突っ込み入れてしまうひと、のけぞってしまうひと、 みんなみんなで大笑い。みんなみんな、なんだかすごくハッピー。 これこそは映画館で観るべき一本です。 ぜひ、映画館でどうぞ。 [映画館(邦画)] 10点(2008-06-12 23:56:30)(良:1票) |
11. 山のあなた 徳市の恋
すごく地味なストーリーだなァと思うのですが、 全編を通して川のせせらぎ・温泉の湯気・滝・雨・・・と 常に水の気配にしっとりと濡れた、大人っぽい映画でした。 映像がきれいだし(一部CGにかなりの違和感はあるものの)、 くさなぎくんはとても上手い。 そして新人さんのマイコちゃんがものすごくいいです。 妖艶で、可憐で、はかなげで薄幸そう。ぐずっとした着こなしも妙に艶っぽく、 あの白くて細い首のうなじ見ちゃったら、誰でも惚れちゃいますね。 1000円ならバリューかも。 [映画館(邦画)] 6点(2008-06-03 22:40:51) |
12. パンズ・ラビリンス
《ネタバレ》 暗い世界(現実界も、幻想界も)をさまよい続けてきた彼女がたどりつけた世界が、 美しくて、輝いていて、愛に満ちていてほんとうに良かったと思う半面、 現実の世界があまりにも悲しく、かわいそうで、観終わった後しばらく言葉も見つからなかった。 でも最後の王国のシーンで、王妃様は赤ちゃんを抱いていましたよね・・・。 現実界で生まれてきて、彼女を結果的にひとりぼっちにしてしまった弟のことも、 ちゃんと忘れていなかった彼女の優しい心のありように、胸をしめつけられました。 [DVD(字幕)] 8点(2008-05-03 18:15:45)(良:2票) |
13. クローバーフィールド/HAKAISHA
すごいライブ感でした。そして構成がすごく上手い。下書きが差し挟まれる時は、もう本当にせつなくて悲しかったです。今が悪夢なのか、穏やかな日常こそが夢なのか。 絶望の瞬間て、思いのほかこんなふうにある日ひょいとやってくるのかもしれないと思うと怖かった。 しかし・・・私だったらあそこで「君らは残れ」って言われたら、「がんばってね♪」ってとっとと逃げるな・・・ごめんよぅ(泣) [映画館(字幕)] 8点(2008-05-01 20:43:54) |
14. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
美しい映像、特にビルがにょきにょきのシーンとラミエル変形・砲撃のシーン、 そしてなんといってもヤシマ作戦の超絶技巧に、アニメという技法のすごさに 久々に心震えました! DVDで観ると、残念なことに夜や暗い部屋での描写がほとんどつぶれてしまい、 よく観えないのが悲しい。映画館で観なかったことが甚だ悔やまれます・・・(涙) 必ずきっちり最後まで作ってほしい。続編が待ち遠しいです。 [DVD(邦画)] 8点(2008-05-01 20:32:21) |
15. 魔法にかけられて
序盤のアニメににっこり、現実界でのミスマッチに笑って、ミュージカルに感動、かわいそうなシーンでは一緒にしょんぼり、エンディングでうっとり。まさにこれがディズニーマジックなのですね。 素直に笑えたし、乙女心をくすぐる場面ありで満足度満点の一本でした。 過去のディズニー作品を知っている人も、知らない人もちゃんと楽しめる、きらきらした作品です。 [映画館(字幕)] 8点(2008-04-16 22:05:33) |
16. ライラの冒険/黄金の羅針盤
小憎らしい表情の多いライラがにこっとする表情がかわいらしく、 ダイモンのパンちゃんがいとしい。 そして特に魅かれたのが、出てくる機械類。 飛行船や車、気球のデザインは素晴しく、とても乗ってみたい。 1作目ということで、まだ謎の部分が多いけれど、迫力ある戦闘シーンは 大画面、大音響で観て良かったと思えるものでした。 2作目でだれることなく、きりっと3作目につないでほしいです。 続編にも期待。 [映画館(字幕)] 7点(2008-04-16 21:56:40) |
17. 千と千尋の神隠し
《ネタバレ》 宮崎アニメの中でも好きな作品。世界の描き方が素晴しい。 電車の場面は本当に美しく、千尋の表情も含めて、心に残るシーンです。 そしてなぜか毎回、千尋がおむすび食べながらわーんて大泣きするところで 泣いてしまいます(笑)食って寝て元気出す。すごくシンプルでいい。 [DVD(邦画)] 9点(2008-01-24 00:06:12) |
18. 魍魎の匣
《ネタバレ》 原作既読。原作を忘れて映画単体として観ると、テンポも良く、配役も良くて 面白く観れました。レトロな雰囲気の色調補正もきれいです。 ただやっぱり、あの事件のきっかけになる「小説家が最初に見たもの」は、 もっと美しいものであってほしかった。 この内容だと、劇場型猟奇殺人そのものを趣味にしてる人間の犯行ですよね。 引き出しにつめに行ったりしないんですよ、あの犯人は・・・。 全体的に、なんというか、フェチ度とお耽美度が低すぎる! もっともっと、「みつしり」してないと!! あと京極堂はコミカルである必要なし。まわりのみんなで十分です。 でも全体的には面白かったので、一見の価値はありです。 そして原作もぜひ読んでください。ほんとうの憑物落としはそちらで・・・。 [映画館(邦画)] 7点(2008-01-23 23:47:34) |
19. 銀色の髪のアギト
《ネタバレ》 美術がとても美しく、生活観あふれる前半はとても良かったです。 特にアギトの家のデザインや、村の風景、暮らしの描写にはひきこまれる。 名作の予感がただよう前振りに対して、ヒロインとの出会い以降は ナウシカ・ラピュタ・アキラ・メカデザインの一部に甲殻機動隊など ストーリーや動きそのものに既視感のあるシーンが続出。 主人公アギトがどんな子なのかまったくつかめず、それはその他の登場人物も一緒で、誰にも感情移入できません。ヒロインにも守ってあげたくなるような魅力がない。 時々はっとするような美しい場面もあるだけに、ストーリーのつまらなさが惜しまれます。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2008-01-23 23:30:26)(良:1票) |