1. 旅するパオジャンフー
《ネタバレ》 様々なパオジャンフーが出てくる台湾発ドキュメンタリー。 パオジャンフーってなに? 特に凄かったのが蛇使いのオッサン。 このオッサンはガチでヤバい。 キングコブラの猛毒で鍛えたと言っていたが、毒で腕が真っ黒になり手指が腐って溶けてる時点でダメだろうと思う。 パオジャンフーとしてそんだけ身体を張っているということだろうけどね。 まさに圧巻の生き様。 怪しい薬屋のヒゲ爺さんも面白い。 気合いが出ないから60歳で仕事を引退すると言っていたが、棚に並べている怪しい薬を飲めばいいのに。 あんたが売ってる薬は効かないのか? 自分で売ってる薬なんだから、それらを自ら飲んで元気に100歳まで働いて、身をもって証明しなきゃいかんだろね。 別なパオジャンフーの家族。 汚いワゴン車で台湾を行脚し、大道芸と薬売りでなんとか生計を立てている。 大道芸の会場で流れるベンチャーズの曲、これがなんとも言えず物悲しい。 何人もパオジャンフーが登場し、その生き様や生きることについて語ってくれる。 それらは実感がこもっていて人生訓のようだ。 ウンウンとうなづけるものもあれば、参考になる話もあって実に味わい深い。 [インターネット(字幕)] 8点(2025-07-17 16:11:41)《新規》 |
2. クローズ・アップ
《ネタバレ》 法廷でのシーンが長いせいはあるがセリフが多すぎるキライがある。 映画監督になりすました犯人が心境を長々と語るが、要するに貧乏だから映画監督に憧れてなりすました、貧乏な私生活は誰にも相手にされないが、著名な映画監督になりすませば尊敬されるし物質的にも援助してもらえる、それが犯行の動機だったようだ。 貧困という世相を反映した社会的側面の強い作品であり、評価されるのは分かるが面白くはなかった。 [DVD(字幕)] 6点(2025-06-15 14:14:29) |
3. オルランド
《ネタバレ》 かなりぶっ飛び過ぎの内容で好みではないが、ドレスを身に纏ったティルダ・スウィントンはスタイル抜群で魅力的だった。 最初、まともな伝記物かと思っていたので途中からアレレ?!となり、最後でずっこけた! [DVD(字幕)] 4点(2025-05-11 19:15:20) |
4. 美しき仕事
《ネタバレ》 説明は少なめながらストーリー自体はシンプル。 ドニ・ラヴァンの、その容姿をどう捉えるか。 彼を唯一無二の役者として評価するか、それとも彼を醜悪なものとして忌み嫌うか。 彼には好きな女性がいた、それから推察するにゲイではないっぽい。 つまりホモの話ではなく人間ドラマだ。 主人公は少佐から評価されたいと思っていて、言わば承認欲求の塊みたいな人。 だから少佐から可愛がられている若い兵士に嫉妬した。 承認欲求の負の側面を、男くさい中で描いた静かなる作品。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-05-11 16:41:25) |
5. 平成狸合戦ぽんぽこ
《ネタバレ》 人間の暮らしがここまで豊かになったからこそ、このようなアニメを作れる訳で、根本的な矛盾を感じる。 [DVD(邦画)] 5点(2025-05-10 13:52:58) |
6. わが愛の譜 滝廉太郎物語
《ネタバレ》 当時現役女子大生だった方がレビューして以来、20年以上こちらでレビューされていない日本映画。 そんな誰も目を向けない日本映画を、奇特ながらわざわざDVDをレンタルしてまで見たので、僭越ながらレビューさせていただく。 滝廉太郎の23年の短い生涯を描いた伝記映画。 滝廉太郎を風間トオルが演じているので、滝廉太郎はえらいイイ男な設定になっている。 なので劇中でもモテまくるんだけど、音楽一筋で女はまるでダメというもったいない内容。 ドイツ留学するまでの内容はかなり楽しめたのだが、舞台がドイツに移ってからはいただけない。 セリフがまるでダメな鷲尾いさ子がメインで、鷲尾いさ子のピアノ演奏シーンばかりになってしまう。 滝廉太郎の人生について学ぶことはできるので、見た意味はあったかもしれない。 でもその程度。 [DVD(邦画)] 6点(2025-04-19 16:38:29) |
7. トータル・バラライカ・ショー
《ネタバレ》 これを見て子どもの頃を思い出した。 母親に連れられ、母親の知り合いの個人的な音楽会を見に行った。 何ら興味のわかないジャンルの音楽で、小一時間だまって見てた。 そこまで退屈な訳ではないが、早く終わらないかなぁと少し思いながら聴いていた。 それと同じ状態かな。 退役軍人がそれは沢山出ていて、老人の趣味に付き合わされた感もあった。 ちなみに良かったと思えた曲はほぼなかった。 [インターネット(字幕)] 4点(2025-04-14 21:50:11) |
8. シェルタリング・スカイ
《ネタバレ》 いまいち乗り切れない、煮え切らない内容の映画だった。 序盤はエキゾチックなロードムービーといった趣きでなかなかの味わいだったが、終盤に近づくにつれ「海外旅行には行きたくない」という気持ちにさせられる、非常にネガティブな内容だったように思う。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-01-29 20:57:51) |
9. 桂子ですけど
《ネタバレ》 1時間は60分であり、3600秒である。 1秒という時間をこれほどまでに意識させる映画があっただろうか。 時間というのは意識せずとも一定のリズムで1秒を刻み進んでいく。 時間の経過を意識してみたらこうなりました的な、そんな実験映画である。 確かにこの映画を見ていた1時間は、人生で経験がないほど1秒を意識させられた。 面白い内容ではないけど、1秒を意識させられたという点で、実験映画として成立しているんじゃないだろうか。 それにしても赤い畳は趣味が悪いな。 赤いミニスカは良いけどね。 しかし体力あるな、この女の人。 [インターネット(邦画)] 5点(2024-12-30 20:01:15) |
10. リバー・オブ・グラス
《ネタバレ》 典型的なロードムービーで嫌いではないのだが、二人のルックスがひどいというか若くないというか、いや別に若くなきゃいけない訳ではないけど、見ていて華がなくイマイチ乗りきれない。 足の指でタバコをいじるところなんか『ミステリートレイン』そのものだけど、これはオマージュなのか単なるパクりなのか分からない。 最後のオチはそうなる必然性もないし、物語をどうやって終わらせるか悩んだ末の無理やりなオチのような気がしてあまりよろしくない。 [インターネット(字幕)] 5点(2024-12-12 20:14:14) |
11. 写楽
《ネタバレ》 とんぼが写楽になるまでの前半は溜め息が出るほどつまらなかったが、写楽になってからの後半は少しはマシになった。 衰えきったフランキー堺が印象に残る。 本当に今にも死んでしまいそうなほど病的で、声にも張りがない。 その他キャスティングはまったく魅力なし。 前半が1点、後半が5点、その平均をとって3点といったところか。 [インターネット(邦画)] 3点(2024-11-07 19:56:56) |
12. On Your Mark CHAGE & ASKA
《ネタバレ》 短い作品だけど、わたしは好き。 宮崎駿の最近の長編作品よりよっぽど良い。 映像も綺麗で純度が高い。 鳥人間少女がこれまた魅力的。 命を救われて飛び立つシーンは、良すぎて脳裏に焼きつく。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-09-21 00:24:10) |
13. お墓と離婚
《ネタバレ》 忌野清志郎を目当てで鑑賞するしか、なかなか見るきっかけの無かろう作品。 ちなみにわたしは忌野清志郎を目当てではなく、某書籍で評価が高かったので見ることにした。 未ソフト化作品のため、見る機会になかなか恵まれず苦労したが、この度めでたく神保町シアターで鑑賞にこぎつけた。 小林薫と田中好子が夫婦の役で、この二人がメインキャストなのだが、なかなか地味で渋い内容となっている。 小林薫はお墓のセールスマンをしているが、「他人の不幸で飯食いやがって」みたいな嫌味を客から言われ苦労している。 田中好子との夫婦関係は一見、良好そうなのだが、なんだか夫婦二人にしか分からない不満が蓄積してそうな雰囲気がある。 この作品、行間を読め的な分かりにくいシーンも多く、特に最後で首を絞める喧嘩をしたり、よく理解できない部分がある。 先に書いた「夫婦にしか分からないこと」だからなのかもしれないが、離婚というオチがどうも唐突だし、理由が判然としなかった。 [映画館(邦画)] 6点(2024-07-22 14:53:36) |
14. 世界中がアイ・ラヴ・ユー
《ネタバレ》 終始ドタバタしている。 しかも家族関係が複雑なのでよく理解できない。 よく分からないまま、色んな登場人物たちの恋愛模様が展開される。 唯一分かったことは、この映画はウディ・アレンの恋愛的願望を描いていることだ。 冴えない風貌の男が美女と懇意になる。 金で釣らない限り現実にはあり得ない話。 そう、これは空想ミュージカルだ。 [インターネット(字幕)] 3点(2024-06-16 22:52:56) |
15. 青春神話
《ネタバレ》 ツァイ・ミンリャンが本作の後、何本か映画を撮れたのは合点がいく。 ツァイ・ミンリャンはデビュー作で最高傑作を作ってしまったからだ。 これだけの作品を最初に発表したら、そりゃあ評価を得て次々と映画を撮る機会に恵まれるだろう。 だけどおそらくこのデビュー作を超えることは出来なかった。 それだけこの作品の出来は素晴らしい。 台湾の都会の空気。 どこか空気は澱んでいる。 そこで若者は目先の快楽をむさぼる。 そこに将来の希望なんてありゃしない。 刹那な快楽と暇つぶし。 そんな若者たちをセリフ少なく映像で表現した紛れもない傑作。 (=映画は脚本が命では決してない) [インターネット(字幕)] 8点(2024-02-09 20:36:56) |
16. オリーブの林をぬけて
《ネタバレ》 ラストシーンで男が走って戻ってくる場面。 ここで「やったー!」とか「よっしゃー!」とか何でもよいから歓喜の雄叫びが欲しかった。 あまりにあっさりし過ぎていて飽きてくる。 一方で、男の決死の口説きには脱帽。 ここまですれば大抵の女性は落ちるでしょう。 どんな恋愛マニュアルより実践的な口説きのシーンは熱意があって素晴らしい。 [インターネット(字幕)] 4点(2024-02-03 10:32:41) |
17. アダムス・ファミリー(1991)
《ネタバレ》 アダムス家の奥様がまさに妖艶で気品があって大変魅力的だった。 ブラックユーモアが随所に効いていて意外と楽しめた。 [インターネット(字幕)] 5点(2023-07-15 22:00:34) |
18. ラヂオの時間
《ネタバレ》 最初から最後までトップスピードで爆進、ずっとうるさくて疲れる映画だったが、三谷幸喜の脚本家としての類い稀な才能は堪能できた。 [インターネット(邦画)] 7点(2023-07-08 00:33:00) |
19. トキワ荘の青春
《ネタバレ》 やさしい空気に包まれてるし、郷愁を誘ういい映画なんだけど、さすがに起伏や見どころが無さすぎる。 [インターネット(邦画)] 5点(2023-06-11 23:40:03) |
20. 夢(1990)
《ネタバレ》 最後のエピソードが一番好み。 笠智衆の話は含蓄がある。 それに対し、雪女のエピソードやトンネルのエピソードは苦痛だった。 フェリーニが『8 1/2』を撮った様に、巨匠監督はどうも頭の中の空想や夢で見たものを映像化する傾向があって、それは巨匠だから許されるのもあるが、いずれにせよあまり面白いものとは言えず、周囲もそれを題材に映画を撮ることに対し、反対できない力関係があったのかなと勝手に思いを巡らせてみた。 [インターネット(邦画)] 3点(2023-05-11 08:27:34) |