1. ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録
《ネタバレ》 待望のブルーレイ化に伴い、初鑑賞。淡々としたドキュメンタリー映画に仕上げているのは、コッポラの妻ができるだけ私見を排除しようと努力したからか。映画作りにひたむきな夫と、そこに襲いくる災難を時系列に沿って語る。「地獄の黙示録」好きには堪らない苦労と興奮。そして何よりも、戦争に対する疑念と、芸術の探求から生れる映画作りへの情熱が描かれる。撮影時のブランドは単なるワガママスターだったと誤解していたが、演技に対するこだわりと迫力がある。今後、ここまで作り手の全てを捧げる映画が作られることはあるのだろうか。「地獄の黙示録」こそ、ホンモノにして最後の映画だ。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-12-18 00:07:14)(良:1票) |
2. ペリカン文書
《ネタバレ》 グリシャムの作品は映像化しにくいですが、十分に楽しめるサスペンス映画になっていると思います。説明過多になりそうな物語を楽しめるのは、サム・シェパードやジョン・リスゴーなど一級の役者が脇にいてこそだと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2011-10-25 13:01:27) |
3. 13ウォーリアーズ
何回見ても、ジェリー・ゴールドスミスの厳かに響いてくるサウンドに興奮させられます。霧、砦、洞窟など、ワクワクするシーンの数々。CGを駆使した滑らかな映像とは異なる、剣と剣がズシッとぶつかり合う音に重みが伝わってきます。万人受けする映画ではないかもしれませんが、好きです。 [映画館(字幕)] 9点(2011-04-18 23:33:17) |
4. 12モンキーズ
最も好きなSF映画。全体に漂う悲壮感とテリー・ギリアムのレトロな世界観がうまくマッチしてます。空間にできるだけ物を置かず、広い空間に人や特定の物が存在してるシーンを多様することで虚無感がひしひしと伝わってくる。シーンの隅々に出てくる写真や新聞記事が後で意味を有するなど、見るたびに新たな発見があるのも嬉しい。元になった『ラ・ジュテ』には登場しないブラッド・ピットのキャラクターも、いいキーポイントになってます。 [ビデオ(吹替)] 10点(2008-02-05 11:54:50) |
5. アポロ13
劇的なドラマにしてしまいそうな題材を、丁寧で落ち着いた演出に仕上げているのが好感です。これ以上ないという配役も絶妙。中学生のときに、何度も見返しました。映画を見て宇宙に出ることへの恐怖を覚えるのとは逆に、未知の世界に挑戦する人たちの真剣な眼差しに尊敬と憧れを覚えたものです。大人になった今でも、力を合わせて目的を達成する素晴らしさ、家族の大切さを感じさせてくれる映画です。 [DVD(字幕)] 9点(2008-01-10 22:14:53) |
6. ダブル・ジョパディー
《ネタバレ》 公開当時は、期待しすぎた分アクションやサスペンス性に乏しく残念に思いました。けれど、何度か見返してみると主演の2人の人物背景に共感でき、なかなかおもしろいですね。“二重処罰の禁止”による復讐劇を主題にしてしまっているために、焦点がボケてる気がします。不幸にも刑務所に入れたられた母と、家族への償いを背負った中年男のドラマとして逃亡追跡劇を見れば上々の出来です。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-01-04 09:36:26) |
7. コン・エアー
久しぶりに見ましたが、ストーリーがしっかりしているのでおもしろいですね。当時小規模な映画出演が中心だったジョン・キューザックが出演したのも分かります。ジェリー・ブラッカイマー作品はこの頃が一番好きですね。近年は、大掛かりなアクションばかりが目立ちすぎでストーリーが楽しめません。 [DVD(吹替)] 7点(2008-01-04 09:28:19) |
8. インデペンデンス・デイ
中学生の頃に何度も見返した映画です。久々の鑑賞ですが、作りがしっかりしていて十分楽しめます。宇宙人の侵略を背景にした一種の群像劇ですが、それぞれキャラの下地を作ってから見せ場をきっちり用意されています。大掛かりな特撮,CGのみに頼らない人間ドラマが考えられている点が、いつまでも楽しめる娯楽作品でしょうか。 [ビデオ(吹替)] 8点(2008-01-04 09:19:43) |
9. マーズ・アタック!
キャラの強い登場人物が多く、飽きないですね。それぞれのエピソードは大筋と関係ないものもあり、意表をつかれます。一番キャラが強いのは、火星人ですが。ティム・バートンの創作性が堪能できる楽しい映画です。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-01-04 09:06:11) |
10. 追跡者(1998)
《ネタバレ》 トミー・リー・ジョーンズに尽きる映画です。アクションのテンポはいいし、役者はシブい人が揃っているし、ストーリーもしっかりしています。前作の踏襲ではありますが、そこは意図して作っている感がありますね。墓地での狙撃、追跡シーンが好きです。 [DVD(字幕)] 8点(2007-12-29 12:46:30) |
11. ショーシャンクの空に
名作です。最も好きな映画の1本です。S・キングの原作は中編で人物描写も薄いので、映画の出来に関心します。 [DVD(字幕)] 10点(2007-12-18 12:06:38) |
12. ブラッド・シンプル ザ・スリラー
《ネタバレ》 久々の鑑賞ですが、随所に見られる凝ったカメラワークとカットにいつも惹きつけられます。ハラハラ感の煽り方が巧い。音楽の使い方も絶妙で、恐怖感を盛り上げる音楽と、勘違いから起こる殺人の皮肉さ哀しさを紡ぐ静かな音楽が頭に残ります。足元のアップや道路をなめるような動きなど、その後のコーエン兄弟作品の原点だと感じられる映画です。コーエン作品は犯罪サスペンスかコメディに分けられますが、米で絶賛中の新作『ノーカントリー』はサスペンスなので、彼らの処女作であり傑作の本映画(再編集版ですが)でコーエン兄弟の世界に浸ってから新作を見るのもいいと思います。 [DVD(字幕)] 10点(2007-12-15 20:36:32) |
13. ショート・カッツ
待望のDVD化により即購入、鑑賞しました。アルトマン映画では最も好きな1本です。日常生活に浮かぶ人と人との関わり合い、心のすれ違い、おかしさ、哀しさがテンポよく描かれ、3時間まったく飽きません。出演している俳優はみんな実力派ばかりで、役にもぴったり。見るたびに新たな発見のある映画です。DVDに特典が入ってないのが少々残念でありますが。 [DVD(字幕)] 10点(2007-11-28 12:15:12) |
14. アビス/完全版
《ネタバレ》 スペシャル・エディションによる初鑑賞。ビデオでは何回も見ている大好きな映画です。通常版と完全版の違いはラスト30分ですが、映画としては別物でしょう。『地獄の黙示録』では、通常版で分かりにくい部分が特別完全版でわかりやすくなり、ストーリーに大きな違いはありませんでした。『アビス』では明らかに違います。争いを続ける人間に対する警告をはっきり主張することで、エド・ハリス演じるバドの自己犠牲がより感動を呼びます。サスペンスとしての緊迫感、海の底という閉塞感、アクションの高揚感……その全ての見せ方がうまいです。異性人の登場という展開に違和感を覚える人もいると思いますが、通常版と比べて楽しむのもいいと思います。スペシャル・エディションのメイキングには、巨大な水槽の建築から水中撮影の工夫など、映画ファンなら楽しめる映像満載です。CGの先駆けとなった本作がどう作られたか楽しむのもいいと思います。液体酸素のスーツを着るエド・ハリス、実際にスーツの中に液体を入れて演技してるようです、スゴイ! [DVD(字幕)] 10点(2007-11-17 12:53:09) |