1. 非情の罠
光の使い方のうまさ。電灯をつけたり消したりすることによる光と影のコントラストにハッとさせられる。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-11 00:16:05) |
2. 欲望という名の電車(1951)
舞台か、なるほど。ヴィヴィアンリーのイタい演技が素晴らしすぎる。 [DVD(字幕)] 7点(2012-07-25 00:02:24) |
3. リオ・ブラボー
排除されていた者たちが地縁でもなく、血縁でもなくコミュニティを立ち上げる。その美しさ。 [DVD(字幕)] 8点(2012-05-06 00:32:37) |
4. めぐり逢い(1957)
これは素晴らしい映画。演出の妙に、二人の演技でほとんど持っていっている。会話の奥深さもまた味わい(日本語訳はさぞ苦労しただろう)である。 [DVD(字幕)] 8点(2011-11-26 21:55:28) |
5. めし
大傑作。意味のないシーンが一つもなく、心情の機微というもののお手本。 ライスカレーという呼び方が時代を感じさせる。 [DVD(邦画)] 9点(2011-09-19 18:06:32) |
6. シェーン
撃ちあいよりも殴り合いのほうが多い。しかし過剰でない銃撃戦のなんとスタイリッシュなことか。あの一瞬を観るために何度と無く劇場に足を運んだ人も多かったに違いないと思わせる素晴らしさ。ペイルライダーの原型を知れて満足。 [DVD(字幕)] 6点(2011-07-23 23:38:45) |
7. 浮雲(1955)
この映画は音が支配している。室内のシーンの前には必ず屋外の音を伴うシーンがあり、その音が室内の雰囲気を規定している。拍子木や獅子舞の音楽、雨の音、新興宗教の儀式の音、犬の鳴き声、踏み切りの音等々挙げればキリがない。これらの音が室内の情感を豊かにしている。フラッシュバックや回想が挟まれるなど、少し珍しいような気がしたが、唯一の明るい日差しがインドシナであったことが象徴的であった。 [DVD(邦画)] 8点(2011-06-20 15:32:39) |
8. 戦場にかける橋
勇気という言葉に酔いしれているウィルソン大佐、というウィリアムホールデンの言葉が最も印象に残った。まさにその通りで、彼の行動を賞賛する気にはまったくなれない。人間らしく生きることが一番大切だ、というウィリアムホールデンこそが人間らしく生きた人だ。奴隷にならずに軍人として生きることは大切かもしれないが、人間として生きることが一番大切なのだ。 [DVD(字幕)] 7点(2011-04-26 12:49:04) |
9. お早よう
「アイラブユー」が最高。 [DVD(邦画)] 7点(2011-03-27 18:57:35) |
10. 二十四の瞳(1954)
高峰秀子に尽きる。戦争がだんだんと暗い影を落としていく様子が伝わってくる。歌をうまくアクセントにして、唱歌と軍歌で色を変えている。しかし少々くどいか。 [DVD(邦画)] 7点(2011-02-23 19:58:25) |
11. 羅生門(1950)
やはり88分でも面白い映画は撮れる。 [DVD(邦画)] 7点(2010-11-15 23:31:26) |
12. めまい(1958)
徹底した構図はさすが。特にオープニング、はしごの棒に左手、右手、と手がかかり逃走劇が始まる。そこで最初のめまい。この観客を惹きつける画は素晴らしいし、階段での「めまい」シーンはどうやって撮ったのか、拡大と縮小を組み合わせたような手法は今観ても斬新。色彩にもかなり気を遣っていて、グリーンがかなりポイントとなっている。ストーリーも緑色に注目して観ると違う風に見えるかもしれない。妄想かどうかは正直わからん。ミッジが登場しない=スコティの眼に映っていないという解釈は可能だと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2010-11-07 21:38:23) |
13. お熱いのがお好き
面白かったけどちょっと途中だれたかなぁ。マリリンモンローのためだけの映画かと思いきや、トニーカーティスとジャック・レモンの独壇場じゃないですか。 [DVD(字幕)] 7点(2010-10-25 21:44:50) |
14. 雨に唄えば
このテンポとダンスは今でもマネできないんじゃないだろうか。細かいところが一つ一つ上手い。例えば前半の「笑わせろ」での小ネタや、ラストシーン、カーテンの演出などうまくできている。でも脚本が適当過ぎて緻密さに欠ける。ミュージカルだから、は言い訳にならない気がします。でも楽しいなぁこの映画。 [DVD(字幕)] 8点(2010-09-20 21:08:01) |
15. 雨月物語
映像について少し勉強した後に見ると、カメラワークや陰影など、確かに巧みだなぁと思わされました。船上のシーンとかね。ただ他は正直あまり印象に残っていません。台詞が聞き取りづらかったからなのか、それともいまいちのめり込めなかったからなのか。 [DVD(邦画)] 7点(2010-09-12 10:59:34) |
16. 楢山節考(1958)
《ネタバレ》 歌舞伎調。前口上がなんとも洒落ています。正に昔話の世界を再現したようです。全編セットかつ、照明も独特です。特に「掟は必ず守ってもらいやしょう」の演出は目を離せない。他にも舞台が二つに割れる場面など、普通の映画では観られない演出が多かったです。喜んで、というとおかしいかもしれませんが、自ら進んで楢山へ行こうとする母と、それを辛く感じる息子の対比がなんとも惨い。結局のところ、息子は涙を流しながらも村の因習に逆らえずに母親を置き去りにするしかないのです。そして自らも楢山へ行くことを覚悟しながら生きて行かざるを得ないのです。これほど残酷な物語が他にあるでしょうか。 [DVD(邦画)] 9点(2010-09-06 20:28:34) |
17. 山の音
《ネタバレ》 原節子。この人の貼り付いたような笑顔はいつも僕を戦慄させます。説明的描写が少ないところが素晴らしい。菊子がなかなか子供ができないことを実は悩んでいたことや、遺書を書こうとしていることなど、直接的ではなくさりげなく語られます。 また、映像の面でも小津作品よりも開放的というか、ロケ撮影が多いです。木漏れ日の当たる細い道を二人が歩くシーンは何度も出てくるし、ラストシーンもロケです。セット撮影であっても外とのつながりを重視しているように見えます。少なくともいきなり屋内、というシーンはあまり無いような気がします。一つの成瀬映画の特徴と言ってよいでしょう。そして屋内の移動の描写が多いです。小津は一室一室のカットが多いのに対し、成瀬は部屋から部屋への移動や庭を挟んでの移動、小道から家へ入る移動、廊下から部屋への移動、事務室のドアから部屋への移動、というように空間の移動が殊更意識されているように見えます。「家」そのものを描写しようとしているかのようです。 堕胎はまるで自殺だぞ! という台詞が強烈でした。堕胎の前に心中の話題を出し、伏線を張っておいてのこの台詞は素晴らしい。明るい笑顔ばかりを見せていた菊子が、その心中の話を義母に聞かされたところで初めて思い詰めた顔をするのも効果的です。 目線だけで人物の移動を表現する手法も多用されており、所々に成瀬節のようなものを感じました。日本間のタテの線の美しさも感じられ、非常に質が高い映画です。 [DVD(字幕)] 7点(2010-07-24 22:51:51) |
18. 誓いの休暇(1959)
雪解け期の単なる国家賞賛映画ではない、新たな映画観に基づく傑作。みずみずしい美しさが何とも言えない。 [レーザーディスク(字幕)] 8点(2010-04-10 21:04:42)(良:1票) |
19. 勝手にしやがれ
かっこよくて洒落ていて大好きな映画。主人公が唇を指でぬぐう仕草も何となく真似してしまいます。あのラストシーン、「なんじゃこりゃあ」って言わなくて良かった。 [DVD(字幕)] 9点(2009-06-27 22:47:50) |
20. 大人は判ってくれない
ほんとに「大人は判ってくれない」ですね。それに尽きる。 大人は判ってくれない、と思いながらいつも子供は育っていって大人になるんですね。「こんな大人はひどい!」と観ている時に憤慨していても、自分がそうなっていない保証は全く無いのだということに同時に気付かされます。 体育教師がランニングしている途中に子供達がどんどん列から抜けていくシーンはとてもユニークでした。 [DVD(字幕)] 6点(2009-06-27 22:45:19) |