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自己紹介 映画って本当に良いですね、晴郎さんが言っていた。忠夫さんが熱く語っていた。荻さんは斜めに座って、ちと難しめな解説をしていた。土曜日には、テレビの前のあなたとお会いしましょうと、約束され、日曜日の夜には、さよならを、それも三回言われてしまう。その時まだ小中学生。今、その人達と同じ年齢になり、私も同じような事を言い始めている。追いつけたのか?それがこのレビュー。

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1.  生きるべきか死ぬべきか 《ネタバレ》 
もうラブコメの定番を作っていらっしゃる。三角関係の、誤解が誤解を生み、という。「ああどうしよう、さあどうしよう」、「まぁ、そちらがそうなら、こちらもこうよ」「あなたのためならどこまでも」と迷い+思いこみ+犠牲=ラブコメ、という方程式を見つけた。それに、ロマンチックな場所と、綺麗な小道具と、お洒落な台詞があればいいのさ、とラブコメの大監督は教えて下さる。誰かこのパターンを破るラブコメを作ったかしらん? 私は知りませんね。「ああどうしよう、さあどうしよう」、もうタイトルに表れているではありませんか。しかも、大向こうを相手にコケにする度胸もおありのようだ。感服。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2008-02-11 13:40:16)
2.  マルクス捕物帖
相変わらずのお三人で、というところで、ファンには楽しい一本。グルーチョさんがシュールな言葉をどんどん飛ばすのに、当時のアメリカの観客はついていったんだ、と感心。日本ではクレージーキャッツ、コント55号あたりまで待たねばならないのではないか。(それより前は生まれてないから知りません)。蛇足、この映画でチコさんは台詞を言ったら一万ドルというオファーをもらったそうですが、断ったそうです。自分のイメージを頑なに守ったのですね。この「話さない」、私達的には「のっぽさん」なのですが(のっぽさんは最終回に挨拶をしました)、それもまた元祖がいるのに、これも感心。
[DVD(字幕)] 7点(2008-02-11 13:27:47)
3.  天井桟敷の人々 《ネタバレ》 
あ、いかん、他の映画に10点つけてしまった。11点は無いのか、11点。高校生の大昔見たときは、ただの長い映画でした。歳を重ね、映画の本数を重ね、再見してみると、あら、大変、凄い映画じゃないの。最初から最後までうっとりしてしまいました。そんな映画はなかったなぁ。メタ映画というか、劇中に劇があるというか。しかも、その劇中劇以外の部分も演劇的にしている。閉じられた空間ではなく、開かれた空間で、演劇を見る感じ。映画が演劇に勝負しようとしているのか。恋愛を語るならフランス人には勝てない、って言いますが、その感じそのままの台詞、台詞、台詞。悪党もいる、狂言回しもいる、決闘なんてものもある、古典的恋愛ストーリー。演技をするのを演技するという役者。たくさんの、たくさんの人。天井桟敷の人々は映画の中では劇を見る人々。私達も映画を見ている天井桟敷の人々。映画の中で天井桟敷の人々を愛すべき人たちのように描いていました。だから、この映画は見ている私達を愛してくれている、という暖かさも感じさせてくれました。
[DVD(字幕)] 10点(2008-01-26 14:40:37)(良:3票)
4.  三つ数えろ 《ネタバレ》 
どうも、これは、脚本が自爆したような感じがするが、その謎解きに謎を残す、というのも、これはまた、通が唸る映画さ、って開き直った感じ。ボギーのセクシャリティの臭わせを、ノワールな形に仕上げてバイオレンス、いいんだか悪いんだか、ハードボイルのストイックさをこの映画に求めちゃいけませんよ。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2008-01-14 12:55:26)
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