1. 妹の恋人
今までさほどジョニー・ディップに感心が無かったのですが、本当に才能ある俳優だなぁと改めて見直しました。今から15年前、すでに今のジョニー・ディップの大ブレイクを感じさせる素晴らしい演技に脱帽です。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-08-03 19:11:45) |
2. 大いなる遺産(1998)
《ネタバレ》 あまり期待せずに観たところ、意外に面白かった。なるほどね。こうなってたわけだと最後まで飽きずに見ることが出来ました。 その後、よく調べてみたらイギリスの文豪チャールズ・ディケンズの長編小説を映画化したものだとわかり、それもその作家の半自叙伝的な小説と知り、原作を読んでみたいと思いました。これまでに7度も映画化やテレビドラマ化されていたようですが、全然知りませんでした。 イーサンはこういう心の奥底にコンプレックスを抱えている役を演じるのがうまい。「ガタカ」のヴィンセントなんかもそう。 この作品でも孤児で家庭の温かさや経済的にも恵まれないフィン。でも絵の才能だけは神様から与えられた。その神様から与えられた才能も世間に見せる場がないと天才とは認められないわけで。そのためには世間様に見せる手段つまりお金が必要。いつの時代もこういう天才芸術家とパトロンの関係があり、現実でも有名になった画家とかデザイナーなんかも似たりよったりの境遇なんだろうな思いました。 フィンの描く絵はぱっと見たところ「ヘタウマ」みたいな画風だったけどすごく印象的で、映画全体の色使いもあいまって綺麗でした。監督はメキシコ人のアルフォンソ・キュアロンで「バンズ・ラビリンス」、「パリ・ジュテーム」や「トゥモロー・ワールド」も手がけた人。確かにに独特の色使いだった印象があります。 最初はエステラの叔母ディンズムア夫人が、自分の過去の復讐のために(復讐のターゲットは男なら誰でもよかったのかな)エステラを使ってフィンの人生を操るのかと思っていたら、本当のパトロンの存在にかなり衝撃でした。ディンズムア夫人と囚人(ロバートデニーロ)の関係がはっきりしなくて、グルなのか全く無関係なのかその辺が未だにはっきりしません。大いなる遺産とは結局エステラとの愛だったということなんでしょうか。最後のシーンはうまく作品をまとめており、良い落としどころだったように思います。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-07-09 10:34:29) |
3. 007/ゴールデンアイ
《ネタバレ》 前作から6年ぶりの007シリーズであり、ピアースプロスナンが初めて演じるジェームスボンドということで期待したのだが、ストーリーは今ひとつ。 なんだか、あまり印象に残らない1作になりそうです。 冷戦後の欧州を舞台にしており、相変わらず敵は旧ソ連なのですが、実際の黒幕はかつて英国政府に裏切られたコザック人という設定。 それも目的がお金という敵の意図がよくわかりませんでした。(以前の敵であれば、世界征服とかスケールの大きい目的があったはずですがこれも冷戦後の影響?) 確かに冒頭のシークエンス-バンジージャンプからバイクでの崖飛び降りその後セスナでの脱出という一連のスタントは素晴らしかったのですが。。。 また、前半のサントペテスブルグ市街での戦車でのチェイスはかなりの迫力があり、シリーズでも屈指のアクションシーンだと思います。 それ以外にも全体的に爆破シーン等アクションやセットは豪華でお金はかけているなという印象でした。 この1995年はダイハード3も公開されており、すでにデジタルトリックの技術も発達しており、お金をかければそれなりの映像は実現できたはずです。 ブロスナン演じるボンドはスマートで洗練されており、ウィットに富みジョークも飛ばせる完璧な男なのですが、何故かあまり魅力を感じませんでした。 ボンドガールであるゼニア・オナトップを演じるファムケ・ヤンセンの演技は凄かった。こちらの方が印象に残りそう。 ナターリア・シミョノヴァを演じるイザベラ・スコルプコは清楚なイメージですが、そこそこ活発な側面もありこの作ではキーパーソンになる役回りなのですが、今ひとつ存在感がなかったです。Qは相変わらず、良い味をだしており、このシリーズには欠かせない存在です。この作からMがジュディ・デンチとなり、マニーペニーもサマンサ・ボンドに交代しています。 新しい時代にあった良い抜擢だった思います。 全体として、まずまずの出来ですが、ストーリーにあまり魅力がなく、せっかくの大がかりの仕掛けもあまり活かされていないような気がしました。 [DVD(字幕)] 5点(2008-06-30 10:50:54) |
4. 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ
《ネタバレ》 総じてボンドシリーズの中では平均点だと思います。最初のロンドンでのボートチェイスはなかなか見ものでした。かなり迫力があって引き込まれました。当時としてはかなりお金をかけていると思います。その後、舞台がアゼルバイジャン、カザフスタン、トルコと動くので、素早い展開を理解するのに少し苦労しました。エレクトラ(ソフィーマルソー)は誘拐された後ストックホルム症候群となりテロリストのレナード(ロバート・カーライル)にマインドコントロールされている設定でした。ボンドやMもそれに気づかず、ずっとエレクトラの擁護をしてきたわけです。ボンドは途中でエレクトラがレナードとグルであることを知り本来のスパイ本能を発揮します。(レナードはボンドの肩の痛みやエレクトラとの関係を知っていた)ボンドシリーズでは通常関係した女性をボンド自身が直接殺害することはないと記憶していますが、今回はボンドガールがあっさり銃殺されてしまうのは意外でした。今回がQの引退作ということでシリーズ最後の出演となりました。「弱みは見せないこと。逃げ道は確保しておくこと」と言って階下へスッーと降りていくシーンは印象深い忘れることはないでしょう。この台詞は自分への格言と受け止めたいと思います。Qを演じたデスモンド・リュウェリンはこの映画公開の翌月交通事故で亡くなったそうです。なんという偶然でしょう。1963年の「ロシアより愛をこめて」から1999年の「ワールド・イズ・ノット・イナフ」まで延べ36年間、連続しての永きに亘る出演は偉業であると言えるでしょう。(実際に出演はなく名前のみの作もあり) [DVD(字幕)] 5点(2008-05-05 14:58:58) |
5. ぼくの美しい人だから
ずっと見たかった作品でやっと見れました。18年前の映画なんですね。そんなに古さは感じなかったです。一言で言えば中年女性(40代以上)のファンタジーかな。この映画はキャスティングの良さにあると思います。スーザン・サランドンの魅力が十分に発揮されています。個人的には決して美人だとは思わないけれど、魅力ある人ですね。 また、ジェームス・スペイダー(当時は若くて可愛い)もアッパークラスの弁護士にぴったり。話の展開は多少ご都合主義でしたが、ファンタジーだから良しとしましょう。43歳の場末のウェイトレスと27歳の将来有望な弁護士という年齢、学歴、財産すべてに格差のある二人の恋物語を十分楽しませてくれた103分でした。中年女性の応援歌としては心強い作品です。40代の女性にオススメです。目指せスーザン・サランドン! [DVD(字幕)] 8点(2008-03-01 15:01:59) |
6. 恋人までの距離(ディスタンス)
《ネタバレ》 DVDを購入し、これほど何度も繰り返し見た映画も珍しいです。ほとんど会話で成り立っているので英語のスクリプトを購入し、せりふまで細かくチェックしました。暗記してしまったセンテンスもあります。会話の中身は実にたわいのないものです。でも男女の間はそれでいいんじゃないでしょうか。理屈じゃないのかもしれません。個人的には今まで見た恋愛モノの映画ではダントツ1位?の映画です。確かに現実にははあり得ない話かもしれませんが、だからこそ良いんです。ウィーンの美しい風景と二人のつきることない会話でこんな素晴らしいロマンチックな映画に仕上がったことに感動です。二人で立ち寄ったレコード店での視聴ルームでの表情(お互いあえて目を合わさない)、ドナウ川の見える観覧車の中でのキス、占い師や詩人とのやりとり。そして立ち寄ったダイナーでの電話のかけ合いのシーン、最後にバーで手に入れたワインを飲んで芝生に寝転がる二人、全てが印象的です。現実には起こりそうにありませんが、死ぬまでに一度でいいからああいう偶然の出会いで恋に落ちてみたいです。 ジェシーとセリーヌがとても自然で(私生活でもカップルかと思わせるほど)続編の「Before sunset」の前に見ることをおススメします。 あと、邦題よりも原題の「Before sunrise」の方が良かったと思います。 [DVD(字幕)] 10点(2008-02-29 17:23:17)(良:4票) |
7. ディスクロージャー
《ネタバレ》 サスペンスとしては悪くない出来だと思います。かなりハラハラ、ドキドキさせられました。メールの差出人であるステファニー(会社のCFO)がメレディス(デミ ムーア)側の動きを察知し、実際はトム(マイケル ダグラス)をうまく手引きしてメレディスの失脚を狙っていたとは。最後に支社長の座を手に入れた彼女がスピーチで締めくくるシーンは驚きと共に気分爽快でした。デミムーア、マイケル ダグラスともはまり役で他の俳優が思い浮かばないほどぴったりでした。特にデミムーアは悪女が似合いますね。最後の方は無意識にトムを応援し、何とかメレディスに一泡吹かせてやると気合が入りました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-02-12 22:20:33) |