1. 12モンキーズ
《ネタバレ》 ギリアムのこの世界観は誰にも真似できないなと思う。とても好きな作品。全体に流れるミステリアスな雰囲気もいいし、ほこりっぽい世界なのに妙に透明感のある描き方がいい。未来からやってきたという「精神病患者」がやがて世界を変えていくが、一つ難点をあげると、もっと未来を描写すべきだった!未来の世界をもっと細かく見せてくれれば、更に世界観が深くなったと思うんだが。12モンキ-ズという得体の知れない奴等や、最後にすれ違う子供。切なさもこの上なく、上手い。今度は救われる映画をヨロシク。 [DVD(字幕)] 7点(2008-05-01 13:40:17) |
2. スワロウテイル
《ネタバレ》 世間がどう思おうが知ったこっちゃない、この作品は好きだ!登場人物が全て茫洋とした無国籍人ばかり。見える風景は懐かしくもあり、近未来でもあり。話す言葉が日本語・英語・中国語のチャンポンで、混沌としている。それが、チャラの歌で上手くまとまって見えるんだなあ。感覚的な映画なので、嫌いな人と好きな人が大きく分かれる1本。存在感ある俳優達が無造作に配置され、もったいない位さらっと取り扱われるが、そこが光っている。混沌とした世界に、チャラの歌がイノセント。 [映画館(邦画)] 7点(2008-04-11 14:27:26) |
3. アポロ13
《ネタバレ》 どうなるか結末も知っているのにこの面白さ。アポロに乗っている乗組員の状態もさながら、地上の管制官達の努力が凄い。アポロのトラブルが分かった瞬間、管制官皆がアイコンタクトだけで猛烈に頭を働かせていくシーンや、クルーと管制官がお互い冷静に話そうと勤めるところなんてリアル。エド・ハリス、美味しい所を持って行ったな。あと、必死になって残り4アンペアを測っているローレン・ディーン、地味な役柄だけどイイ。孤高の宇宙にいるたった3人を救う為の、部屋一杯の管制官達俳優がそれぞれに上手く役柄に徹している。DVD即買い・・・。何度見たやら。 [DVD(吹替)] 8点(2008-04-09 17:03:42) |
4. マイ・ドッグ・スキップ
《ネタバレ》 以外と知られていない映画だけれど、すっごくいい!もちろん、犬のスキップが最高に可愛いんだけれど、主人公が共に成長していく優しい作品。癒される。犬を飼うのに反対だったパパが新聞を読んでいると、スキップがやって来てパパの飲み物をペロってしちゃう。その時のパパの表情で、犬が嫌いじゃないのが分かったり、ダイアン・レインのアメリカの素敵なママって感じがとても光っていた。アメリカの良き時代、良き人々、大人になって行く自分と、見守ってくれる素晴らしい両親。子供にもお勧め。もっと皆に見て欲しい作品。 [DVD(字幕)] 8点(2008-04-07 17:35:12) |
5. 羊たちの沈黙
《ネタバレ》 原作が非常にしっかりしていた事と、映画自体の持つ雰囲気が全て。ぞくぞくしながら最後までたっぷりどっぷり浸った。単に怖いだけの犯人ではない、頭の切れるレクター博士に半分怖いもの見たさ、半分はもう興味深々に魅力を感じた。 このジョディ・フォスターは最高に綺麗で知的。小柄な彼女だが、存在感が光る。クラリサの小説でのいい部分をうまくサイフォンしたなぁと。 ストーリーがいいし、登場人物が上手く謎を呼んでいて映画としては最高ランクの出来じゃないでしょうか。レクター博士の猟奇的かつ知的な登場の仕方、あれにプラス1点。あの瞬間に映画の出来が決まったと思った。光と影の使い方が素晴らしくいいと思う。 [映画館(字幕)] 9点(2008-04-07 17:21:49) |
6. ゆりかごを揺らす手
《ネタバレ》 これはまず「題名が怖い!!」んです。 (揺りかごを揺らす手は、世界を支配する手である)という聖書だか何だかの一部ですよね。その揺りかごを揺らす手が、ある日自然に、しかも用意周到に計算されて家庭に入ってくる。そこんとこの怖さがひしひしと・・・。 しかも、単に頭のおかしい人間がしているのではなく、その人間もそうしてしまう過程にとても悲惨な現実があるんですね。 特に子供のいる方が見ると、その辺の怖さが更に倍増するのではないでしょうか。 [DVD(字幕)] 7点(2008-03-13 17:49:13) |
7. トレマーズ
《ネタバレ》 もう大好き好き好き!!これは某タイムトラベル映画と一緒に上映されたような記憶が・・。その時に「アメリカの田舎ってこんなのか~」と妙に感心した覚えがある。バレンタイン役のケヴィン・ベーコンが田舎の兄ちゃんをいい味で演じており、アール役のフレッド・ウォードとの掛け合いが最高。限られた空間、限られた人数、限られた手段、LOVE有りという、話の作りが絶妙だ。もちろん、B級作品に間違いないけれど子供から大人まで十分楽しめるし、これだからハリウッドって侮れん、とつくづく思う。あまり書くと、本当に楽しみたい人には迷惑だろうから控えます。まあ、一回見てください。バカらしいけれどチョット怖く、チョットノリが良く、チョット愛があって見終わったらすっきりします。 [DVD(字幕)] 9点(2008-02-05 18:09:43)(良:1票) |
8. ブレードランナー/ディレクターズカット<最終版>
《ネタバレ》 映画館に一人で見に行った。誰にも邪魔して欲しくなかったから。私はこのデレクタズーカットが一番好き。前に見たときは、前口上がひどく余計に聞こえた。カット版を見て思ったのは、封切された当時はこの世界に付いていける人間が少なかったんだろうと。SFが好きで良く見ている人には違和感ないけど。やっとカットしても解る人が増えたんでそうしたんだろうと勝手に解釈。超未来都市と、その下にくもの巣のように広がる人類のごった煮。上空から降り注ぐ雨、ピアノの音。人間くさいレプリカント、感情抜きにレプリカントを殺す人間。全てに明暗と陰陽があり、ストーリーに深さを与えている。レイチェルに愛情をもつデッガードの妙に不器用な所とか、オリガミ、小さなエピソードが最後に意味を持つ。ジャンルを超えていつも好きな映画のトップに名前を挙げている、一本。この世界観を作り上げた監督に敬意を表し、プラス1点。 [映画館(字幕)] 9点(2008-01-22 10:31:11) |