1. フランケンシュタイン(1931)
《ネタバレ》 古典としての価値は高いだろうが、今見て面白い作品かと言えば、流石に面白くはないな。よってたかってやっつけるような怪物じゃなかろうに…。フランケンシュタインが博士の名前なら、あの怪物はなんて呼べばいいのだろうね。 [DVD(字幕)] 5点(2010-12-25 18:04:34) |
2. 犯罪王リコ
「深夜の告白」を見て興味を持ったのだが、ブサイクでチビで変な声でも堂々の主演をはれるエドワード・G・ロビンソンはやはり名優だ! しかし、80分程度でギャングの栄枯衰勢を描くには無理があったか展開が不自然に早く、人物像が薄っぺらい。 [DVD(字幕)] 6点(2010-08-29 12:09:57) |
3. ニノチカ
《ネタバレ》 ロシアからきた頭カチカチで難攻不落かに思えたニノチカは魅力的に見えたし、3人組のロシア人も面白かったので、序盤はドタバタとしたコメディを期待してました。しかし、ニノチカは色男にいとも簡単に陥落されてしまい、面白い展開になる訳でもなくイチャイチャのシーンばかりとは…。 この時代に共産主義圏の国が作った映画だったらともかく、製作国がアメリカでこの内容じゃあ作為的に思えるし、取り立てて見どころはないように思えました。 [DVD(字幕)] 5点(2009-06-15 00:11:01) |
4. グランド・ホテル
《ネタバレ》 当時の映画スター大集結とのことですが、僕はほとんどの俳優を知りませんでした(75年以上も前だもんなぁ…)。当時のスターなんて、今以上に気難しそうなイメージがありますが、多数のキャラクターが登場しながらも全員の個性が良いバランスで立っています。 パッパラパーなバレリーナ、こそ泥ジェントル、悪人面で高慢なヘボ社長、余命短い豪遊おじさん、優しいが金の力に弱い娘と、それぞれのキャラクター造形が面白い。 ほとんどのキャラクターがお金を中心に、他人と接しながら悲喜こもごもなストーリーを繰り広げているのに比べ、ただ一人ダンサーだけは金に興味がなく、目先の恋の相手一人の存在だけでルンルンしているという対比は良いんです。良いんですが、それでもやはりちょっとでもいいからそれぞれ全員と絡んでほしかったなぁ、というのが惜しまれる点。 特別に面白いかというとそうでもないんですが、アカデミーに相応しい、隙がなく深みのある上品で見どころの多い映画。 DVDのおまけに入っていたグランドホテルの短編コメディミュージカルバージョンともいえる『Nothing Ever Hppens』は、本編より軽薄でマヌケで、この雰囲気のが好みだったかも。紳士のキャラクターなんかはこっちのが好きでした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-05-15 00:44:56) |
5. 街の灯(1931)
《ネタバレ》 いわずと知れたチャップリンのサイレント映画。お約束の笑いが存分に盛り込まれていて楽しい。で、終わろうと思ったのですが、ラストに言及される方が多いので便乗。 確かに目が見えないときに思い描いていた紳士と違って彼女にガッカリされたのかもしれないけれども、結局浮浪者が彼女にしてあげられた事は金持ちから貰った金で花を買ったり、そのお金をあげただけ。凡百のハリウッド映画ではないのだから、その程度で女に惚れられてハッピーエンドでは面白くない。彼女にしたって、元々ただの憧れ程度の感情な筈。 彼女に心底惚れたならば、この先こそは並々ならぬ努力をし、真面目に働きつつ、新たな関係性を築き、彼女に惚れられるような男となってやればよいではないでしょうか。いわばこのラストシーンは、二人の関係性においてはプロローグではないか。 この結論なき素晴らしいラストシーンでは悲劇にもならないし、さして切ないとも思いません。だからこそ名作「喜劇」なのではないか。と、チャップリン初心者ながら思ってみました。 要するに僕個人としては、この映画を「楽しい映画だった」と言いたいのです。 [DVD(字幕)] 8点(2009-03-27 15:08:42)(良:1票) |
6. 或る夜の出来事
金持ちの令嬢とチンピラ風新聞記者との珍道中&ラブストーリーで、話の筋はベタベタでそれほど面白いものではない。しかし、いちいち場面やらセリフやらのセンスが良くて面白いんです。ピーターかっこいい。こういう男がモテるんだよなぁ、としみじみ思いました。あらゆる登場人物に愛敬があります。 [DVD(字幕)] 7点(2009-03-27 12:16:15) |
7. 丹下左膳餘話 百萬兩の壺
《ネタバレ》 間違ってクズ屋に売られてしまった百万両の壷と、その壷を知らずに手にしてまった子供や、それを取り巻く人々を描いたドタバタ人情喜劇。片腕片眼で恐ろしい風貌ながら、子供や女相手にいちいちオロオロするのが滑稽で笑いを誘います。魅力的な登場人物がシンプルに絡み合う物語はとても愉快。 ただ、最後がいくらなんでもあっさりすぎて、拍子抜け。最後にもう一盛り上がり欲しかった。立ち回りのシーンもイマイチ大味すぎて迫力不足。とても面白いのですが、映画としてはちょっと地味に感じました。 音声が聞き取りずらい上に、軽快な音楽が大音量で何言ってるかわからない場面がしばしばあるのはしょうがないのかな。口厳しいが、ホントは優しい女将さんに惚れた。 [DVD(邦画)] 7点(2008-12-28 11:21:06) |
8. 我が家の楽園
いつも通りのキャプラ節でおりなすおかしな家族の話。キャプラの映画は感想が大体同じになってしまうな。でも素晴らしき哉、スミスあたりと比べるとちょいと弱いかな。 [DVD(字幕)] 7点(2008-11-26 18:31:06) |
9. モダン・タイムス
チャップリンはやはり可愛いらしくて滑稽です。ベタベタなギャグに終始、クスクス笑いをさせてくれます。ただ、それほどテンポがいいわけでもなく、白黒で半無声映画なため、集中してみないと眠くなってしまいます。まちがいなく良い映画だとは思いますが。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-10-20 17:26:26) |
10. 望郷(1937)
《ネタバレ》 警察に指名手配され、アルジェリアに潜伏した男が、故郷のパリから来た女に出会って帰りたくなる話。雰囲気はこじゃれてて、キャストにも味はあるんだが、いかんせんヒロインの魅力に説得力を感じなかったので、主人公の男の夢中になりっぷりに感情移入できなかったのが残念。帰りたいなら一人で帰りなよ。 [DVD(字幕)] 6点(2008-08-21 18:37:44) |
11. キング・コング(1933)
さすがに改めて見ても、カクカクしていてコマ送りで間抜け面のコングちゃんや恐竜達には親近感は覚えても、恐怖を覚えませんでした。しかし人間を撮っているシーンや、大掛かりなセットは今見てもなんら物足りなさは感じず、33年のクオリティの高さに驚かされます。 それにしても、あんなに仲間が死んでるのに主人公達ヘラヘラしすぎだろ・・・。死体や、流血もないのが不自然だなぁ。 [DVD(字幕)] 6点(2008-06-24 18:42:34) |
12. スミス都へ行く
前半はコメディでかるく笑わせておきながら、いつの間にか主人公とともに戦ってる気分になり、共にヘロヘロになります。必然の長さで、その分ラストは気持ちよい割りにあっさり風味。議長さんがいい味だしてますね。名作です。 [DVD(字幕)] 8点(2008-05-26 14:11:58) |
13. オペラハット
《ネタバレ》 「或る夜の出来事」と「スミス都へ行く」を足して二で割ったような作品。田舎の善人が大金を手にしたことによって、悪いやつらにボコボコにされていく話。飽きずに楽しめますが、他のキャプラ作品で散々みたこの展開はもうハラハラできません。ジーン・アーサー、美しい。 [DVD(字幕)] 7点(2008-03-24 18:45:42) |
14. オズの魔法使
《ネタバレ》 背景のセットや衣装のいい感じのチープさや色使い、衣装、素敵な音楽等雰囲気の演出は今見ても逆に可笑しみがあって良いです。ただ、脳みそのないはずのカカシが最初から色々考えてたり、心のないブリキのはずが最初から喜怒哀楽があったりとキャラ設定 が全然活かされてないのが納得いかない。臆病なライオンだけが妙にキャラ立ちしてて良かった。 歌ってばっかでテンポ悪いし、魔女弱すぎるし、と突っ込みどころや不満はいくらでもあるけれど、なんか憎めない魅力のある映画です。やっぱ子供の頃に一度見て、子供ができるまでは見るべきではないかも。 [DVD(字幕)] 5点(2008-03-24 18:23:25) |
15. 大いなる幻影(1937)
捕虜脱獄モノ、とは言っても音楽やノリが軽快で観やすい作品です。 捕虜の待遇が非常に紳士的で、本来なら敵同士の男達の友情等も描かれています。映像的にも非常に美しく、古さを感じさせません。名作と呼ぶにふさわしい一本。 [DVD(字幕)] 8点(2008-03-21 18:52:35) |
16. 駅馬車(1939)
西部劇と思いきや、駅馬車の乗客たちによる人間ドラマが実はメイン。登場人物それぞれに味があり、シャレも効いていて、深刻な状況ながら楽しげな雰囲気に入り込めました。ジョン・ウェインもかっこよいけど、医者のおっさんはもっとかっこえかった。たとえドンパチがなかったとしても、十二分に素敵なコメディとも呼べる名作でしょう。 [DVD(字幕)] 8点(2008-03-21 11:39:21) |