1. 武士道残酷物語
《ネタバレ》 上司に恵まれず、自分と嫁が散々な目に会いまくる宿命を持った飯倉家の悲劇。残酷なお話だが、残酷描写は避けられているのが少し残念。どんなに酷い目に合わされても、一死も報いないのでストレスが溜まる。復讐して欲しい。ともかく武士に産まれなくて良かったなー。 最後のリーマンの話は自業自得!何でも人のせいにすんな! [DVD(字幕)] 7点(2014-03-06 00:36:47) |
2. マタンゴ
思ったより真面目な作りで、遭難モノでありがちな人間ドラマに怪奇風味が軽くブレンドされた感じ。もっとカルトな映画を期待してしまってた。キノコ人間は奇怪ではあるが…。 [DVD(邦画)] 5点(2012-05-13 13:53:53) |
3. 不知火檢校
殺人、強盗、強姦、脅迫なんでもござれな極悪按摩を演じるは、座頭市以前の勝新。流石、圧倒的ないやらしさ、恐ろしさである。立ち回りはなくとも、外面の良さと狡猾さでガシガシ成り上がっていくストーリーも面白い! [DVD(邦画)] 8点(2012-05-09 22:53:28) |
4. ぼんち
《ネタバレ》 軽薄な金持ちの旦那さんが、無邪気にはらませまくる物語。しかし、ちゃんと最後まで面倒みるので誰からも恨まれない。避妊の概念はこの頃にはなかったんだろうな。当然おろすっていう概念も。それでも、女は女でしたたかだったりする。 面白いけど、今こんな映画作ったらどっかの団体にボロクソ言われるんだろうな。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-30 11:07:13) |
5. 十三人の刺客(1963)
《ネタバレ》 正直あんまり面白くなかった。 前半はすごく退屈だし、後半の殺陣も大味なわりにチマチマしてる。肝心の刺客たちのキャラクターも印象が薄い。うまく派手にデフォルメした三池さんは良い仕事してたんだなー、と思った。 [DVD(邦画)] 4点(2010-12-25 17:59:27) |
6. まぼろしの市街戦
戦争映画なのに、ファンタジーのような映画だったなー。リアル不思議の国のアリスのような。邦題からもっと血なまぐさい戦争映画かと思いきや、ふわふわした映画だったのでびっくりしたが、素敵な映画だった。 渋谷ですらビデオしか置いてないというのが勿体ない。 [DVD(字幕)] 8点(2010-11-07 20:11:56) |
7. 斬る(1968)
用心棒や、椿三十郎みたいなストーリーだが、やはり喜八映画特有のコミカルさとキャラクター性の強さが目立つ安心して楽しめる娯楽作になっていた。岸田森はいつ見ても異様な存在感があるなぁ。 [DVD(字幕)] 7点(2010-11-03 20:06:05) |
8. 奇跡の人(1962)
《ネタバレ》 結構な長回しの食卓シーンは壮絶! 下手なアクション映画より体を張っているし、緊張感が凄い。 2人の必死さがビンビン伝わってくる。 ヘレンの殺気、表情、大暴れが凄まじい。普通の人だったら逃げるよ、ありゃ。 こんな壮絶な一対一のぶつかり合いがメインなのだが、だからと言って、ヘビーで陰鬱な作品となっていないのがこの映画の凄いところ。 その、激しいぶつかり合いのシーンも凄すぎて時に笑えてしまったりもするし、軽薄な兄ちゃんや、ガンコ親父とサリバン先生のやりとりは、軽快で面白かったりもする。 しかし、「言葉」の意味、「意味」の意味を教えることは難しい。 これがわからなきゃ、何を教えても残らない。 これを耳も聞こえない、眼も見えない相手に教えろって言われたらどうしたらいいかわからんよ。サリバン先生すげえよ。 全ての教育者、母親、いや全ての人に一度観てもらいたい良い作品である。 [DVD(字幕)] 9点(2010-11-03 20:03:32) |
9. 荒野の七人
《ネタバレ》 ガンマン達が農民リスペクトしてるのは良い。 全体的に質は高いんだけど、敵があんまり悪いヤツに見えないから終盤にテンションが上がらなかったなー。むしろ村人の方がクソだと思った. あと、音楽かっこいいんだけど、うるさすぎ。 [DVD(字幕)] 6点(2010-10-02 22:04:14)(良:1票) |
10. 招かれざる客(1967)
《ネタバレ》 ほぼ会話だけで進行して地味な映画ではあるが、差別問題だけでなく、男女間の考え方の違い方などが描かれていて面白かった。 極端な差別主義者が一人もいないから重くはないんだが、なかなかそれでも問題は簡単ではないっていうところを見せているのが巧い。 こういう時はやっぱ女性のが柔軟なのかもしれんなー。 苦悩する善良なパパンが愛らしかった。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-05 17:08:32) |
11. 未知への飛行
《ネタバレ》 過失によりアメリカの編隊がモスクワに水爆を落としに行ってしまうという恐ろしい話。 序盤、話が始まるまでが退屈で心配したのもつかの間、いざ話が動き出してからは、終始凄まじい緊張感。世界戦争を回避するために米大統領が下す決断に寒気が生じた。 [DVD(字幕)] 8点(2010-08-09 14:27:11) |
12. 妖星ゴラス
《ネタバレ》 でっかい星が衝突しそうだから、地球の軌道変えようぜっていう逆転の無邪気な発想。 ミニチュア等の視覚効果は抜群で、今日本でリメイクしても絶対これよりショボイものしかできないだろう。脚本のヘッポコっぷりや、無駄に出てくる謎の怪獣やら、内容がどうしょうもないトコロも憎めない。90 分ないし。 しかし、現代邦画は、めっきりいい感じのSFをとらなくなってしまったなー。ちょっと前に日本沈没リメイクしてたけど、そういうんじゃなくてさ。 [DVD(邦画)] 7点(2010-06-15 23:48:58) |
13. Z
《ネタバレ》 登場人物の紹介もソコソコに最初っからいきなり緊迫していて何が何だかわからない。 雑そうに見えてそれほど複雑ではないので、次第になんとなくわかってくるんですが、展開がスピーディーで次から次へと人物が登場しまくり、特別誰かにスポットが当たるわけでもないので、鑑賞者としてはただ流れを追ってくだけになってしまっていた。 しかし、早い展開は退屈せずに面白いし、音楽がやたら軽快でカッコ良い。ラストもちょっとビックリ。暗殺の凶器はなぜ棍棒? [ビデオ(字幕)] 7点(2009-12-15 14:58:58) |
14. シャレード(1963)
《ネタバレ》 殺された男の隠された大金を巡るサスペンスコメディロマンス。三人の悪党、一人の紳士、CIAの男、そしてオードリー・ヘップバーン演ずる未亡人と、どいつもこいつも怪しさ全開。誰が嘘つきで、誰が金を持ってるのか、誰が男を殺したのか、オチはどうなるのか、あれこれ考えを巡らせながら観るのがなかなか楽しい。殺人事件が起こりながら、命掛けの攻防戦なのに、なんだか笑えてしまうのが粋。 しかし、行きずりの中年に簡単にメロメロになってしまうオードリーが不可解。オードリーにイマイチ魅力を感じなかったのは、役柄のせいか、カラーのせいか、年のせいか。 なんか、全体的にぬるいんですが、このぬるさが良かったりします。 [DVD(字幕)] 7点(2009-09-17 23:35:06) |
15. 戦国野郎
《ネタバレ》 喜八色全開のスペクタクルと笑い満載の時代劇。登場人物は多いながらも、端役にいたるまでのキャラ立ちっぷりは見事。欲を言えば、嫉妬狂いの兄ちゃんはいい顔してたのにストーリー上での扱いが雑で、もうちょっと深味がほしかったです。 痛快・爽快・おちゃらけばかりではなく、シビアな側面もしっかりと描いていて、特に藤吉郎の爽やかな冷酷さは世間でトップに立つ人間の象徴ともなっているようで、やってることは結構酷いのについて行きたくなるような気持ちにさせられ、ちょっとゾっとしました。 そういった中でそれぞれの人物が別々の生き方をすることになりますが、どれが正しいと明示するわけではなく、単純な勧善懲悪の娯楽作になっていないところが憎い。 オープニングのタイトルロールがかっこよすぎ。 [DVD(字幕)] 8点(2009-07-29 10:30:26) |
16. しとやかな獣
ほとんどが家の中で展開される舞台劇風コメディ? 詐欺ファミリーとダマされる人とダマす人たちのやりとりが面白い。明らかに間違ったことを言ってる夫に対して、飽くまでも夫を立てる奥さんの緊張感のないフォローが素敵だ。良い夫婦だなぁ。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-07-26 14:38:07) |
17. 続・男はつらいよ
《ネタバレ》 こういう自覚も悪意もない女は性質が悪いよなー。ほんとに寅さんは失敗に学ばない男だなー。本作では、寅さん正にズタボロ。 話の流れとしては緩いながらも、退屈せずにいつの間にか終わってるのは寅さんシリーズの不思議なところ。ラストシーンでは、本当に暖かい気持ちにさせてもらいました。ミヤコ蝶々の存在感も格別。 [DVD(邦画)] 7点(2009-07-14 15:34:04)(良:1票) |
18. 恐喝こそわが人生
《ネタバレ》 なんかセンスが80年代っぽいと思いきや、なんと60年代作品。 流石深作監督、時代を先取りした演出です。 登場人物のセリフ回しやキャラクターがなんか漫画っぽくて笑ってしまいます。ルパンの恐喝屋バージョン的な感じです。お時が峰不二子みたいで素敵でした。 派手な車炎上、爆発といったシーンもあってなかなか面白いんですが、ストーリーにひねりがなく、ラストがあっけなさすぎるので、最後に大逆転劇を観たかったところです。主演の松方さんの存在感はやはり抜群ですが、仁義以降の方が迫力があった気がします。 [DVD(邦画)] 6点(2009-07-14 15:14:58) |
19. 夜の大捜査線
《ネタバレ》 白人達の微塵も隠そうともしない当たり前のような黒人差別は、実際の差別もまだまだ根強かっただろう67年製作ともあって、これがリアルだと思うと胸糞悪い。 淡白ながらも渋い演出と、黒人音楽(ブルース、ソウル)が夜の背景とマッチしていてカッコ良い。サスペンスとしては平凡というか、白人署長の誤認逮捕乱発は、ちょっと話を安っぽくしてやしないかな。バージルさんカッコ良かった。 [DVD(字幕)] 7点(2009-07-02 00:13:25) |
20. 運が良けりゃ
《ネタバレ》 落語ワールドの完全実写化。熊さんを始めとした一癖も二癖もある人間達の存在感が物凄い。この勢いのある役者達の会話のやりとりや間は絶品。このレベルまで達してると、ただの駄洒落でも笑ってしまう。貧乏だし、正直に真っ当に生きているとは言えない人々だが、常に生活には笑いが溢れているところが素晴らしい。シンプルに笑えるものから、時にホラー演出なども冴えていて、これ笑っていいのかよ、というくらいブラックな笑いまで取り繕わず見せてくれるのが嬉しく、落語ファンも大満足な出来なんじゃないでしょうか。とても楽しかったです。 [DVD(邦画)] 8点(2009-06-20 00:32:32) |