1. 沈まぬ太陽
原作は未読ですが、登場人物たちに、中東やアフリカをまるで人間が行くべきところじゃないかのように言わせているのはあんまりですよ(私だったら喜んで行っちゃいますけどね)。こういう価値観って、日本人にいまも根強く存在してるんじゃないでしょうか。思わず、ばーか、と言ってしまいました。会社幹部たちのいやらしさ加減も相当なものでしたが、組合を賛美しすぎるのも非常に問題ですね。 [映画館(邦画)] 1点(2010-03-06 13:15:54) |
2. ごくせん THE MOVIE
いろいろな事態が重なって映画館へ見に行ってきました。原作を読んだわけでもなく、テレビで見たわけでもなく、いきなり映画館で見ました。ショックでした。しくしくしく・・・この映画は日本国内だけに封印しておいてほしいです。 [映画館(邦画)] 0点(2009-10-01 05:33:50)(笑:2票) |
3. マルタのやさしい刺繍
絵に描いたようなスイスの村。日本人なら「まあすてき!」と言いそうな風景ですが、ご多分に漏れず頑固な人たちが昔ながらの道徳観でお互いをがんじがらめにして生きています。そしてよりにもよって、なんとこの村で下着ショップを始めようとするマルタおばあちゃん。嫌がらせが雨あられと降ってきます。さあ、どうなるのか? 本作を見ていると友達って大切だな、って思わずにはいられません。一方、この狭い村の中でなんとか這い上がろうと奮闘するナントカ民主党の党員も気の毒っていえば気の毒かな。 [DVD(字幕)] 7点(2009-09-19 05:59:05) |
4. この自由な世界で
主人公の女性は強烈な意思で自らの人生を切り開いていこうとします。そのエネルギーの大きさに圧倒されます。日本人にはとても真似のできない人生です。同時に描かれる海外からの移住労働者の現状や彼らの怒りは将来の日本が抱える問題でもあります。避けがたい事態ではありますが、これをグローバリゼーションの否定的な一面として捉えず、むしろ相互理解への一歩として捉えてほしいと私は願っています。 [DVD(字幕)] 7点(2009-09-15 06:30:01) |
5. ホルテンさんのはじめての冒険
いまが昼なのか夜なのかも分からない北欧の冬。青空一つ出てこないぼんやりとした氷点下の闇の世界で、67歳の定年を迎えた超真面目な鉄道員ホルテンさんは右往左往しながら新しい人生を模索し始めます。決まり切った自分の生活に思い切って終止符を打ち、新しい人生を始めるのに遅すぎるということはありません。ホルテンさんがようやく制服を脱いだとき、うすぼんやりとした春の日の光が画面に降り注ぎ始めます。 [DVD(字幕)] 8点(2009-09-14 05:56:00) |
6. スカイ・クロラ The Sky Crawlers
いやぁ、かみさんと一緒に見たのは間違いでした(笑)。女性には受けないかもしれませんね。戦闘という場面を借りていまの時代の生きにくさを描いていますが、登場人物には少なくともベッドと死に場所があるだけ大変に恵まれていますね。 [DVD(邦画)] 7点(2009-09-06 05:41:51) |
7. 明日の記憶
朝型人間で酒を飲めない私にはキャバクラ接待の場面が地獄に見えました。気ばかり焦るのに仕事でどんどんミスをおかしていく主人公の姿があまりにもいたいたしかったです。 [DVD(邦画)] 5点(2009-09-03 05:20:43) |
8. リトル・ダンサー
炭坑町を背景に、大人たちの都合、思惑の中に翻弄されながらも前だけを見て進む少年の姿が輝きます。イギリスの階級社会、いじめ、組合という組織のいやらしさなどもひしひしと伝わってきます。お父さん役のゲイリー・ルイスは頑固で人情味あふれる男を演じると絶品です! [DVD(字幕)] 7点(2009-09-02 06:00:21) |
9. みんなのいえ
これって相手にプレゼントを贈るときの人間心理と似ていますね。作って欲しい家と、作ってあげたい家のギャップ。人はどうやってこの折り合いをつけるのか。もちろんこれはプレゼントや自宅の建設にのみ関わることではありません。見たい映画と作りたい映画のギャップ、読みたい本と書きたい本のギャップ、などなども同じですね。 [DVD(邦画)] 6点(2009-08-26 06:30:10) |
10. グラン・トリノ
《ネタバレ》 死ぬことが禁じられ、死ぬことが不自然なことであるとまで考えられ、死に場所さえ取り上げられてしまった中で、現代日本人は老いていかなくてはなりません。でも、自分の死を最後の大舞台の演出に使うことだってできるんです。それこそ人生最後の晴れの舞台なんじゃないでしょうか。よーく考えてみるだけの価値はあると思いますね。 [映画館(邦画)] 9点(2009-08-25 06:00:04) |
11. 北京ヴァイオリン
千里の馬は常に有れども伯楽は常には有らず。千載一遇のチャンスを無駄にせず、少年にはあのまま突き進んでいってほしかったです。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-18 05:37:29) |
12. トロイ(2004)
いやぁ、大昔の隣町戦争がかなり壮大なスケールで登場します。人間が伝説を作り出し、その伝説が人間社会の中で自己肥大していくさまをまざまざと感じないではいられませんでした。 [DVD(字幕)] 2点(2009-06-15 08:03:57) |
13. ローズ・イン・タイドランド
テリー・ギリアム全開です。背景にはもちろん「不思議の国のアリス」があります。「不思議の国のアリス」って私にはぜんぜんおもしろくない話ですが、それでもいろんなところで引用されているのを見ると、西洋の感覚にはフィットしているのでしょう。そんな「不思議の国のアリス」ですが、本作ほどにグロく編集し直すとなかなか見れる作品に変質しています。 [DVD(字幕)] 5点(2009-06-09 05:55:30) |
14. ターミナル
移民によって成立した国アメリカも、時がたつにつれ外国人を排斥するようになりました。これは国家の成熟によって生じる避けがたい事態であり、それだけアメリカ人というブランドが形成されてきたということでもあります。正義の国、開かれた国を表明してきたアメリカがたどりついた苦労の一端をうかがい知ることができます。でも本作は一応、ファミリーで楽しめる娯楽映画に仕上がっています。 [DVD(字幕)] 4点(2009-06-06 05:47:45) |
15. 至福のとき
登場人物はみんな貧しく、そしてひとくせもふたくせもあります。アメリカ映画なら無理にでもハッピーエンドにもっていきそうなんですが、この面々ではやはりどうしようもありません。でもそうした報われることの少ない日常の中にも、至福のときというものは必ず存在しています。いまを一生懸命生きることの美しさを謳いあげて、忘れることのできない映画のひとつとなりました。 [DVD(吹替)] 8点(2009-06-05 05:39:27) |
16. ダージリン急行
西洋の価値観で作られていますから、インドもインド人も単なるエキゾチックな背景にすぎなくなるのは「ロスト・イン・トランスレーション」における日本や日本人と同じです。また、外国を旅することとそこに住むこととはまったく意味が異なります。そこらへんをよくわきまえておけばなかなかにおもしろい映画です。汽車の内部は「マダム・トゥトリ・プトリ」を思い出させます。 [DVD(字幕)] 5点(2009-06-02 06:17:44) |
17. ブラザーフッド(2004)
無能なくせに正義派気取りの弟を見ていると向かっ腹が立ってきて、「たのむから、みんなの迷惑だから、早く死んでくれよっ!」と願わずにはいられませんでした。 [DVD(字幕)] 2点(2009-06-01 06:07:39) |
18. ボンボン
「アメリカの脳天気動物コメディー」だと思ってかみさんが借りてきたんですが、予想が全部うれしい方にはずれました。南米の荒涼とした大地、圧倒的な広大な空間はすがすがしささえ覚えるほどで、空の色や雲が、もう日本の常識から大きくはずれていてSFのようです。お人好しの主人公のおじさんの危うさには最後までハラハラしっぱなしですが、イヌのボンボンともどもなんとか窮地を切り抜けて生きていきます。混血の進んだ南米ならではの濃い顔立ちの人びとの笑顔も素敵ですね。生きることの切なさと喜びを描いたオススメ映画です。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-30 06:43:01) |
19. たそがれ清兵衛
今の時代、主人公の清兵衛のように生きることは精神的にも難しいのですが、でもやっぱり憧れますね。ひさしぶりに見た宮沢りえも芯の強い女性を好演していました。そして井上陽水の主題歌「決められたリズム」もとてもすてきです! [DVD(邦画)] 8点(2009-05-16 05:58:37) |
20. ボーン・アルティメイタム
「絶対死なない+不可能なことはない+迫害されている」っていうところがまさにゲームです。場末の映画館で見たんですが画面が全体的にくすんでいてさらに臨場感に溢れていました。 [映画館(邦画)] 2点(2009-05-15 09:43:55) |