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1.  ハメット 《ネタバレ》 
この作品は冷静に観られません。最初に観たのは高田馬場の映画館。予備知識をまったく持たずに観たのですが、ハメット扮するフレデリックフォレストのしぐさに魅了されました。たばこの火のつけ方にも美学があり、道端への捨て方にも作法があったのです。もう一度観たくて、レンタルビデオを借りたけど、色の再現性がとても悪くてがっかりした思い出があります。いまじゃDVDで微妙な陰影まで味わえますけど。ハメットは実在した作家で、実際の彼もとても面白い男でした。彼の生涯と生き様を知ったのち、この作品はもっと感慨深くなりました。じっさい小説書いてる作家さんに感想聞きたいものです。音楽は007で有名なジョン・バリーですが、目立たずしっとり演奏してます。オープニングの水面のゆれはいつ観ても美しいです。
[映画館(字幕)] 8点(2011-08-28 22:16:22)
2.  ライトスタッフ 《ネタバレ》 
この作品は、ほとんど喜劇です。登場人物個々の立場は同情するけど、世俗の垢にまみれた俗物ばかりに見えます。アメリカ全体がバカやって浮かれてる。彼らはこれと同じのりで北ベトナムを絨毯爆撃してたわけです。ジョンソンを下品な権力亡者に描いてるのは、監督の嫌悪感でしょうか。ただ、対象をつきはなした喜劇ではあっても、愛情をこめてることがわかるので、キューブリックのような冷たさはありません。  この作品で唯一、笑いの対象でない男はただひとり。イェーガーだけです。
[DVD(字幕)] 7点(2011-08-24 22:47:01)
3.  風の谷のナウシカ 《ネタバレ》 
この作品は難しい。すでに連載中の原作を読んでいたせいで予備知識を持ちすぎていました。まんがでの独特の表現にも慣れていたため絵柄が清潔すぎてうまく自分に噛み合いません。「ラピュタ」や「カリオストロ」と比較すると、動画枚数が明らかに少なく、不満でした。原作のほうも、物語のテーマと演出法に齟齬が生まれている気がしていまひとつです。ナウシカにとって「正しい」ものと「美しい」ものは同義です。でも 美しいものは、本当に倫理的に正しいといえるでしょうか?宮崎氏の考え方に疑問を感じた最初の作品です。
[映画館(邦画)] 5点(2010-01-10 01:35:28)(良:1票)
4.   《ネタバレ》 
映画館で観た初めての黒澤映画。もの凄く美しかった。プリントが新品だから というのもあったけど、映画が美しいと感じた最初の映画と思う。 崩壊の美学にも酔った。 「神や仏は泣いているのだ!」という場面で、ちょっと目頭が熱くなった。  最近ハイビジョンで見直すと、自然の美しさが本当に大事な要素だったのだと納得。 みんな、ハイビジョンで観るんだ! 公開後25年。ますます評価が上がってる気がする。
[映画館(邦画)] 8点(2009-02-14 00:39:14)
5.  うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
僕は原作のファンです。また、ドタバタという笑劇に高い評価をしています。 そういった点では押井監督の作品は、落第です。 ギャグができない人(こういう人ほどファンタジーに逃げる)、「自分の主張はドタバタより高度だ」と思う人の作品と、今でも思ってます。
[映画館(邦画)] 1点(2008-12-21 13:40:43)
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