1. アメリカン・サイコ
《ネタバレ》 キャリア達が集まる中、始まる名刺バトル。 互いのカードを見る度に「ベリーナイス!」だの「ジーザス!」だの「オーマイガッ!」だのアメリカ人は日常でもそんな言葉を使っちゃうのか! どんどん殺人の快感にハマっていくベイトマン。 しまいにはチェーンソー持って裸で走り回る・・・その姿を見て思わず言ってしまった。オーマイガッ!! [ブルーレイ(字幕)] 8点(2011-07-16 01:46:02) |
2. ラスト サムライ
何度見ても熱くなってしまう映画だ。 この戦は無謀である。誰がどうみても99.9%勝ち目はない。それを批判するコメントも多々あるが、歴史を振り返ってみると、こういう戦は数えきれない程あるのだ。それらの戦に参加した男達は自分の持つ誇りと意思を命を持って示す。勝ち負けの問題ではない。この物語に登場する侍達もそうやって戦い、何を守りたかったか、何を後世に残したかったか、それを未来に生きる人に伝える事ができれば、もはや彼らの勝ちと言っても過言ではないのかもしれない。日本人から薄れていく侍の魂、武士道。それは刀を持って戦う事や、腹を切って名誉の死を遂げるという表面的な事だけではない。もっと心の奥にある静かな猛々しい、形に表せないものだ。武士道はもはや必要ないのか?いや違う、他に必要なものなど無いのだ。 [映画館(字幕)] 8点(2011-05-16 15:23:32) |
3. アマデウス ディレクターズカット
これまで僕は「この映画が大好きだ」と周りの人に公言してきた。ただ今回この作品を「午前十時の映画祭」で見て、自分のその考えが間違っている事に気付いた。いや、アマデウスが好きという事に変わりはない。ただ「DVD」、「ブルーレイ」という媒体だけでそう判断してた自分が悔しいし、その程度で満足してた自分に苛立ちを覚えたりもした。映画館の大スクリーンと音響設備の前ではいくらあの「ブルーレイ」と「5.1chスピーカー」が束になってかかってもその足元には全く及ばない。やはり映画は映画館で見てやっと100%の面白さが伝わるという事を改めて実感できた。 [映画館(字幕)] 10点(2010-11-19 00:39:18) |
4. ボーン・アルティメイタム
《ネタバレ》 巧みに見せ場を盛り込んでいる構成が素晴らしい。最初の見せ場は緻密に練られた駅構内での逃走シーン。前回に増してボーンの知的な工作員っぷりが発揮されてます。カメラに映った彼を見たCIA職員達のリアクション。ボーンが彼らにとってどれだけ厄介で危険な人物かこのシーンで表現されます。次にデッシュに追いかけられるニッキーを助け出すタンジールでの追跡シーン。建物の屋上から屋上へ、部屋から部屋に忍者のごとく俊敏さで移動し、デッシュとのタイマンの末、ニッキーを助け出す事に成功。初見の時はここからニッキーとの恋が始まるのかと思ったけど、さすがジェイソン・ボーン。あの程度の女には魅かれる事はありませんでした。感心できるのは次の見せ場カーチェイス。このシーンの短さが良かったんです。駅やタンジールでのシーンはこれまでの2作品にはなかった手法だったんですが、カーチェイスシーンはその全てに存在しており、ちょっと飽きられてる感というか新鮮味がないと思います。だからあえて引っ張らず、すぐボーン誕生秘話に移動させたんでしょうね。この映画のバランスの良さはここにあると思います。そしてラスト。どこかで働くニッキーが一連の事件をニュースで見て、ニヤリ。見ている誰もが音楽とともに体を震わせたんじゃないでしょうか。 [映画館(字幕)] 9点(2010-07-02 01:12:51)(良:1票) |
5. 世界最速のインディアン
《ネタバレ》 夢を持つ事の大切さを教えてくれました。夢のない人間は野菜と同じ。キャベツと同じです。決して諦めてはいけない。例え自分が老いぼれようとも心が18歳ならそれはもう18歳なのです。そしてもう一つ教えてくれたのは「人との出逢い」です。マンローは旅路で色んな人に出会います。モーテルのゲイの受付やインディアン、夫を亡くした未亡人、休暇中の軍人など。マンローは彼らに対して決して偏見や壁を作らず、フレンドリー且つフランクリーに接します。きっと彼は人との出会いの大切さを分かっているのです。どれだけ意志があって、どれだけ努力しても、やっぱり人は一人では何事もやり通す事はできないのです。この映画で彼は出会った人々に何回助けられたでしょうか?人は握手を交わし、手を取り合って生きるのです。そして最後、その手を空高く挙げみんなで大喜びすればいいのです。 [DVD(字幕)] 9点(2010-06-01 15:31:41) |
6. 第9地区
《ネタバレ》 差別の対象を人間以外の「人」、すなわち宇宙人に向けた設定が斬新で面白かった。主人公の人物像もリアルでいい。変に正義感を前に出さずあくまでエビを忌み嫌う一人の一般人を貫き倒していた。そのおかげで「ダメ男」が「漢」になる瞬間の興奮をクライマックスに持ってこれたんじゃないかなと思う。あんな気持ちの悪い、得体の知れない宇宙人の子供を「可愛い」と思ってしまった自分は製作側に完全に負かされた人間の一人だったんだろうとしみじみ感じます。 [映画館(字幕)] 9点(2010-04-12 21:42:02)(良:1票) |
7. 狼の死刑宣告
《ネタバレ》 期待せずに見てたらまさかの出来にビックリ。テーマは「復讐」。主人公が息子を殺した犯人を殺し、またその犯人の身内が主人公の家族を・・・と負の連鎖を描いてます。ギャングのボスが主人公に対して放った一言「お前も俺達みたいだ」、これがこの映画のすべてであり、「復讐」という言葉が辿り着く先だと思います。実に深い台詞でした。この一言が作品に重みを与えてるように感じました。アクションシーンのカメラワークも秀逸で緊張感と躍動感を余すことなく見てる側が感じ取れるようになってます。そしてなんといってもケヴィン・ベーコンの演技力。さすがです。家族思いの父親から復讐鬼になるまでの表情の変化が演技派を物語ってます。いやぁ、見ごたえのある映画でした。 [DVD(字幕)] 8点(2010-03-24 02:23:14)(良:1票) |
8. インビクタス/負けざる者たち
《ネタバレ》 どうやらイーストウッドは映画というジャンルで悟りの境地を開いたようですね。ここ数年、傑作ばかり作り続けてる気がします。きっと彼はもう、どう撮れば伝えたい事を一番表現できるのか、手に取るように分かってるんでしょう。この映画でも南アの人々、黒人白人が一つになっていく様を見事なまでに上手く描いてます。自分を殺そうとした白人を赦し国を一つにしようとするマンデラ、彼の期待(ワールドカップ優勝)に応えようとするピナール。彼らが心の内で持ってたもの、それはインビクタス。決して屈しない彼らの行動によって徐々にまとまり始める国。このまとまって行く速度が丁度いい。実際はもっと色んないざこざがあったんでしょうが、そこに脱線してしてしまうとテンポが悪くなってしまいます。そして最後の決勝戦、ラグビーの知識が無い自分でもよく分かるように複雑な展開は省いてくれたようです。こういう配慮がベテラン・イーストウッド。決して余計な知識を必要としない映像を見せてくれます(まぁラグビーファンには不満があるかもしれませんが)。徐々に高まっていた感情が観客の大喝采と共に爆発。多分この涙はイーストウッドの思惑通りなんだろうな。そう感じながらエンドロールを眺めていました。 [映画館(邦画)] 9点(2010-02-11 17:30:20)(良:3票) |
9. オーシャンズ
《ネタバレ》 ダメだなぁ。なんでこうも誰もが分かってる事をわざわざ言うの?映像は凄かったし文句無しの迫力で自然の美しさも兼ね備えてた。そのまま突っ走ってくれたら良かったのに、案の定後半から環境問題の説教。高級茶を濁す上に冷ますようなもん。ナレーションでする説教ほど説得力がないものは無い。何で映像だけで訴えようとしないのか?見てる側に「こんな素晴らしい自然を破壊させてはいけない」という事を何気なく思わせる映画にしないとダメだと思う。まだまだだなぁ、次に期待するよ、トトw [映画館(吹替)] 4点(2010-02-10 15:22:34) |
10. パラノーマル・アクティビティ
《ネタバレ》 いやー、ひきつけられましたね。はじめはリア充カップルのノロ気を撮影してる忌々しい映画と思ってましたが、全然違いました。徐々に変わっていく豪邸の空気、カップルの感情。この見せ方が上手い。きっとあの二人の演技力のおかげでもあるでしょう。既に挙げてる方もいるでしょうが、夜中に彼女がベッドの前で何時間も立ち尽くしてる姿は不気味さの骨頂です。ただ問題はこの怪奇現象の原因が悪魔だという事。この悪魔という存在が日本人にどう受け入れられるか?多分キリスト教国家であるアメリカではその存在に何らかの意義があって国民に恐怖を与える事ができるんだろうけど、我々日本人にとっては映画や漫画、小説などで出てくるものであって全くリアルに感じ取れず、あまり恐怖感を抱かないんです。まぁこれは致し方無い事なんですが、恐らく日本でそれほど絶賛されない理由はそこにあると思いますね。ただそれ以外は本当に不気味で恐怖感がありました。特に上映後の暗闇の沈黙。あの演出は一本取られたって感じですね。 [映画館(字幕)] 6点(2010-02-10 14:57:45) |
11. 戦場からの脱出
《ネタバレ》 いやぁ、あんな幼虫まで食ってしまいますかー。さすがチャンベー。演技はいつも体当たりです。彼の役者魂があるからこそ戦争の悲惨さや恐怖感を表現できてるんだと思います。逃亡中、殺された仲間が足が寒いと言って現れる幻想シーン。そこがこの映画の一番の見どころだと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2010-02-10 14:24:51) |
12. マシニスト
《ネタバレ》 映画全体に漂う湿った雰囲気が好き。クリスチャンベールの演技に対する体の張り具合はデ・ニーロに匹敵する。まぁそこで頑張りすぎた分、映画の印象が激痩せ一点に絞られがちだが、実は脚本も悪くない。まぁ結局は妄想オチなんだが、罪悪感や孤独感が異常に強い人間の感情を上手く表現してると思う。 [DVD(字幕)] 7点(2010-02-10 14:15:48) |
13. スペース・カウボーイ
《ネタバレ》 無理有りまくりなストーリーですけど、おじいちゃん達がノリノリで訓練を受けるシーンは面白いですし、イーストウッド、トミーリージョーンズのお尻を眺めれたので満足です。ラスト、顔は映りませんがホークはきっと月から地球を見ながらニヤニヤしてたと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2010-02-07 13:46:39) |
14. ビッグ・フィッシュ
遠い夢のような話と思いながら見てたけど、見終わって冷静になると実は限りなく現実に近いファンタジーなんですよね。多分映像の使い方、登場人物の個性が見てる側にそういう強い印象を与えたんでしょうね。あと親父の話一つ一つがすべて映画にできそうなエピソードで凄いクオリティーが高いです。さすがティムバートン。ただの髪の毛ボサボサのオッサンではありません。 [DVD(字幕)] 8点(2009-12-18 03:43:11) |
15. 2012(2009)
映画館で見るとやはりその映像には圧倒されます。今までにない迫力があり、半ばジェットコースターに乗ってるかのような感覚に陥って楽しくなる場面も。ただ後半になるに連れ「またか」と思う事が増えていきます。何回同じ展開の映画を作るのか?これから見る人は出てくる登場人物各々に「この人は死ぬ、この人は死なない人」と予想しながら見ていって欲しい。多分この手の映画を何本も見てる人なら100%当たるでしょう。次回この監督がこういう映画を作るならもういっそのこと同じストーリーで映像だけ変えた「2012改」というタイトルにして欲しい。 [映画館(字幕)] 5点(2009-12-03 14:55:34) |
16. マイケル・ジャクソン/THIS IS IT
《ネタバレ》 マイケルの才能、カリスマ、人の良さ、これらが垣間見えた作品だったと思います。ビリー・ジーンを唄ってる時のスタッフ達の興奮した姿を見るとやっぱりキングなんだなぁと思いました。リハーサルの映像だけでここまで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるなんて・・・。本番を迎える事ができなかったのが自分の事のように悔しい。ただ映画ではマイケルが亡くなった事については一切触れてません。マイケルは永遠だと、明日にでもまるで、永遠に終わる事のない本番が待っているかのような演出の仕方は秀逸だったと思います。本当は10点をつけたい所だけど実際に本番があったと想定したらそれが満点だと思うのでここは8点で。 [映画館(字幕)] 8点(2009-11-09 16:25:06) |
17. チェイサー (2008)
《ネタバレ》 猟奇殺人を扱ったこの手の映画は韓国のお得意技なんでしょうか。「殺人の追憶」とはまた違った感じではあるが、全篇を通して常に緊張感が伝わって来るのはそれと良く似ている。後味の悪さはハンパないが、その辺の韓国映画の中じゃ頭一つ抜けて面白いと思う。 [映画館(字幕)] 7点(2009-08-30 23:57:51) |
18. グラン・トリノ
まさにイーストウッドの集大成といった感じですね。 色んな場面でイーストウッドのこれまでの映画(ダーティハリー、センチメンタルアドベンチャー、パーフェクトワールドなど)を思い出しました。 「生」「死」「銃社会」「差別」「報復」色んな問題がセンス良く散りばめられた映画だと思います。見れば見るほど味が出る。モン族のパーティーに参加するシーンなんかついついニヤついてしまいます。 [映画館(字幕)] 10点(2009-08-13 16:20:49) |
19. 青い鳥(2008)
《ネタバレ》 阿部寛という俳優は「歩いても、歩いても」同様、この手の雰囲気の映画がとても合いますね。この配役は素晴らしいと思います。あと周りを固める地味めの俳優たち。みんな実力のある先生役、子役でした。人気取りに出ずリアリティーを求める映画はこういう所が良いですね。訴える内容も秀逸。さすが重松清です。特に「人に忘れられない傷を与えた人間はそれを忘れず悔いる責任がある」というのは心に重く響きました。ぜひ小中高生に見てもらいたいし、先生たちにも見てもらいたい。 あと音楽がいいですね。「まきちゃんぐ」という歌手をこの映画で知りましたが、意外に良い曲を唄ってます。 [映画館(邦画)] 10点(2009-08-08 05:00:37) |
20. ショウタイム
悪くはない。エディ・マーフィーらしい映画です。デ・ニーロ目的で見ると少しがっかりするかも?ドキュメンタリー番組を通して事件を追うという斬新さはあったものの、その事件の内容があまりにも単純であっさり終わり過ぎなような気がします。でもまぁ日曜の夜9時に家族で見る娯楽映画としたらそこそこ楽しめるでしょうね。 [DVD(字幕)] 6点(2009-07-29 18:22:18)(良:1票) |