1. 劇場版 SPY×FAMILY CODE: White
《ネタバレ》 「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」みたく映画だからの特別感は特に感じられず、まあまあいいところ、テレビスペシャル版の様相を醸し出している。端的に言えばつまらないわけではないけどこれを、映画、としていいものかは甚だ疑問です。 とにかくお互い正体がバレずに素性を隠し通すのが本作の面白さであり売りであって、テレビシリーズではそれが非常に丁寧にコミカルに描かれていた、がしかし!いくらなんでもアーニャが軍に連れ去られたからって戦闘機に普通に乗る、医者、なんておかしいし、飛行中の軍用飛行船にやってきたただの公務員もおかしすぎる。百歩譲ってヨルさんは天然キャラだからそれくらいのことでは怪しいとは思わないにしても、頭脳明晰なロイドに至ってはあのヨルさんの行動をスルーするのは不自然すぎます。劇場版だからと、派手に豪勢に大盤振る舞いした見返りが、まさかの本質を見失ってしまう結果になろうとは...脚本の段階で気付かなかったのかな? それと女スパイの「とばり」とヨルはテレビシリーズで面識があるのに、特にめっちゃ変装しているわけでもない「とばり」を知らいない人としているのにはやや疑問符が残りました。 あとヨルさんの正装であるあの殺し屋スタイルがOPのみというのはファンとしては寂しすぎます。てか相手がいかにも弱そうなターゲットを始末する描写は一時殺しに対して疑問を抱いたヨルさんを知ってしまった側として、痛々しく見えちゃいますね。最後にサイボーグみたいなやつと戦うけれど、取ってつけたような敵すぎてなんの感情も湧いてきませんでした。炎でやられるっていうのもなんかつまらなすぎました。 大好きな作品ですがやはり「映画」としての点数はこうなります。 [ブルーレイ(邦画)] 4点(2024-11-24 07:26:02)★《新規》★ |
2. マイ・エレメント
《ネタバレ》 すごく良かった。悪役も陰謀も策略もない、家族の物語。エレメントという世界を借りて、現代社会への風刺にも見える脚本や演出はお見事。偏見や差別、逆境を乗り越えて生まれる深い愛ほど美しいものはないですね。また伏線となっている泣かせるゲームとか、水をレンズに仕立てて火を起こすところとか、アイデアもしっかりあって素晴らしかったです。それぞれの家族の描き方が対照的なのもなんか手垢が付きすぎた設定かもしれないけれど、それでもそういったことをド直球でやられるとかえって清々しくって気分がいいです。エンドロールでお互いの家族の交流の場面があったのにはホッコリさせられました。 ただ実に良い作品ではあるのだけれども、ピクサーにしてはサブキャラたちの個性や活躍があまりなかったのはわざとなのか、そうじゃないのかはわからないけれど、そこはちょっと物足りなさを感じてしまいました。 ぜひ続編を作って欲しいです。 [インターネット(吹替)] 7点(2024-11-18 20:10:32)《更新》 |
3. グラディエーターII 英雄を呼ぶ声
《ネタバレ》 前評判が良かったのでちょっと期待しちゃいましたね。たしかに悪くはなかったんだけど、そこまで言うほどのものかとも。約2時間30分と長い上映時間にも関わらず飽きることなく最後まで観れたことは評価したい。そして映像は圧倒的で文句のつけようはないし、役者さんたちもみな素晴らしかった。特にデンゼル・ワシントンのひょうひょうとしたあの感じはさすがでした。ただなんていうか、クライマックスが近付くにつれて段々と尻つぼみしていく話そのものが、なんか面白みに欠けるというかスケールダウンしていくというか、とにかくもっと最後は大軍勢同士の激しい戦いで幕を下ろして欲しかったかな。ちょっと肩透かし感は否めなかったです。 そもそも前作の主人公のマキシマスと先の皇帝の長女との間にいつの間に子供なんていたんだ?前作にルシウスがマキシマスの子供だって分かるようなそんなシーンあったのか?...う~む...。それにマキシマスが前作で非道な皇帝を倒したのになんで息子を逃がさなきゃ行けないのかもちょっと説明不足。逃がさなきゃいけない経緯がよくわからなかった。なんであのまま皇帝の座につかせなかったのかも...。 次から次へと名のある人物、将軍や皇帝が殺されていっちゃうから、その時点で全体的に重みのない軽い感じになってしまっているようにも思える。で、元凶の大本であったデンゼル・ワシントンが警護もなにもなしで一人で一目散に逃げ出して行くからもうめっちゃ小者に見えちゃって、もう小者に成り下がってしまった奴を倒してもそこまで高揚感が湧き上がってこないんです。やっぱりラスボスは手強くてやっとの思いで倒してこそなんじゃないかな。まあ彼の最終目的は皇帝になることではなくローマを没落させることだったから、一人で逃げるのはわかるとしても、あそこまで綿密に事を遂行してきた慎重派がいくら予想外の出来事が起きたからって取り乱しすぎじゃないのかと。自分の味方となってくれる兵がいるのになんでわざわざリスクの高い1対1を選ぶのか?あれは完全に物語を終わらせるために選ばれた「演出」でしかなく、それが見えちゃうのがちょっと残念でした。 あとグラディエーターたちの指導員であり教育係みたいな彼。彼って別にそこまで憎たらしいわけでもなかったし、普通に任務を遂行してただけなのに、最後にあんな殺されかたされるなんてちょっとあんまりだよ~でした。 これは蛇足なんですが、劇中に「三途の川」と表現される場面があって、あれ?「三途の川」て仏教じゃないのか?なぜローマに?と思って鑑賞後に調べてみたら、「ステュクス川」という呼称で、あの世とこの世を渡っている川とされているそうです。宗教が違っても同じような思想なのが感慨深いです。 最後に総評として、何だかんだとダメ出し的なことも言ってはきたけれど、まあそれでも娯楽作品として気楽に観れるし映画ならではの迫力もあってまあまあではありました。はい。 [映画館(字幕)] 6点(2024-11-17 21:14:00)《更新》 |
4. ヴェノム:ザ・ラストダンス
《ネタバレ》 ヴェノムは個人的に大好きなキャラなので、どうしてもそういった思い入れが先行してしまう。1作目はヴェノムになるまでちょっと時間がかかりすぎた感じがしたけど、それでもそこへと繋がるドラマ自体は悪くはなかった。つまり映画として及第点な出来だった。2作目は1作目で完成されたヴェノムが縦横無尽に暴れまわり、エディとの凸凹コンビの面白さにも磨きがかかり、元婚約者アンも加わることでさらに面白みが増した。しかし最終章となる今作は前2作と比べると正直ドラマとしての軸そのものがなんかピンとこないし、逃避行なのか何処に向かって何をしたいのか、なんだかしたいことそのものがボヤけてしまって入り込みにくかった。まず主人公であるエディの本職である記者としての役割がない。ただ追われて逃げるだけの人になってしまっている。元婚約者アンのような存在がいない。エディとヴェノムの凸凹コンビにツッコんだり叱咤激励したりする、そういった第三者がいなから、彼らだけでの漫才を見せられ続けても限界があるから飽きてきちゃう。UFO大好き家族との交流も、取って付けた感しかなくだから何?でしかなかった。最終的に謎な液体で溶けてしまうんだけど、あの液体そのものの存在や説明がイマイチなので感動的なラストになるはずなのに、やや置いてけぼりされてしまったみたいになってしまった。 完全体になったらハンターに感知されちゃうって分かっているのに、ダンスシーンを見せたいがためなのかあのダンスシーンは興ざめでしたね。バカじゃないの、でした。ほんといらない。ああいうウケ丸出しのシーンは。 ラストに登場する大量のシンビオートは面白いことは面白いのだけれども、なんていうかただの物量作戦にしかなっておらず、もうちょっと個々の能力なり頭を使った戦い方などで工夫して欲しかったな。唯一カミナリシンビオートだけが個性を発揮していたけど、ひょっとして彼女が今後のヴェノムとして活躍していくのかな? 前作でトム・ホランドをチラ見せしておいて結局絡みはないのね。まあ裏事情は知らないけれど、とにかく映画は製作者のためじゃなく映画ファンのためだってことをまず分かってほしいです。事情はどうあれ面白いものをお願いします。 あ、先にも言いましたがヴェノム大好きなのですいません、点数は甘めです(^_^;) [映画館(字幕)] 5点(2024-11-07 06:18:05) |
5. 十一人の賊軍
《ネタバレ》 日本の時代劇ものでド派手なアクション時代劇ってなんか久々な気がして、鑑賞前はかなり期待しちゃってました。でもここに出てくる十一人は全員が剣術使いや格闘のプロっていうわけではないので、実際に中心になって戦うのは半分くらい。なのでやや物足りなさは感じられた。それとほんの小さな閉鎖空間での少人数同士の戦いなので、スケールの小ささは否めませんでした。 ただそれでも次々と起こるトラブルの数々で、グイグイと引き込まれ飽きることなく最後まで観れました。 主人公の山田孝之が、終始どっちつかずな行動をするから主人公としての吸引力の弱さを感じてしまった。それでも最後の最後に仲間のために命を掛けるシーンだけはグッときた。ただな~...やっぱり遅すぎたかな~...。もうちょっと主人公と同調できてたらだいぶ評価も変わってたかも。良くも悪くも普通な人だから、状況次第でコロコロと態度が変わってしまうのはリアリティあってそれはそれでいいんですけどね。でもやっぱり主人公なんだからもうちょっと物語の中心でしっかりと立ち振舞ってはほしかったかも。正直他の登場人物たちの方がキャラ立ってたし、印象にも残りやすかったな。 この戦いそのものがただの時間稼ぎにしかすぎないから、なんかもうその時点で切なすぎる。実話を元にとのことだけど、どこまでがフィクションなのか気になる~。てかこれが実話ネタだっていうのは鑑賞後に知ったんだけどね。でも劇中にやたらといつどこでの説明がなされるから、ん?もしかして!とはなったけど。で、案の定だった。賊軍の中でおバカと女性だけが生き残るラストは、複雑化していく現代社会でも処世術のお手本的な意味合いも込められてるのかな。でも俺はあのおバカが最後に阿部サダヲをやっちゃうのかと思ってましたよ。でもやらなかったから生き残ったわけですもんね。 千原せいじはまだいい。女好きな坊主に見えるから。でもナダルは見えないんですよ。官軍の将に。イジられ芸人にしか見えない。 とにかく官軍との戦いだけでなく味方との戦いもあるから、緊張感は半端なくってヒリヒリとした空気感は映画館でしか味わえないものだった。 官軍と手を組むことが分かったのになぜその時点で敵として同盟軍は何もせず、首謀者の阿部サダヲの切腹だけで済ませようとしたのか、あそこだけどうしても理解が追いつけなかったです。はい。 藩士ではなく道場主の彼が最後に、自分が十一人目の賊軍だ!てなったけどなんか昔見た「宇宙からのメッセージ」を思い出しちゃった。てかその時点で賊軍て十人しかいなかったんだ~...のほうが強かった。正直そこまで人数あまり気にしてなかったしw まあでも、なんだかんだで面白かったです。はい。 [映画館(邦画)] 6点(2024-11-01 21:23:31) |
6. ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り
《ネタバレ》 それなりにお金の掛かったB級映画と思って鑑賞した。公開当時はなんとなく評判も良かったので、まあまあは期待しました。感想としては可もなく不可もなくといったところでしょうか。ずば抜けて魅力的なキャラがいるわけでもないし、ずば抜けてあっ!と言わせてくれるようなシーンもあるわけではない。ただそこそこな映像とアクションと笑いなんかをポテチ感覚で楽しむのみ。ただそんな中で唯一、デブのドラゴンは長い映画鑑賞人生で初めてお目にかかったのでとても新鮮でした。もうちょっとあのデブドラゴンとの絡みで何かアイデアがあれば良かったかも。惜しい...。 タイトルの「ダンジョンズ」と「ドラゴンズ」言うほど「ダンジョン」じゃないし「ドラゴン」も小さいの2匹とデブ1匹で呆気ない。 こんなこと言ったら元も子もないんだけど、キーラちゃんのあの姿を消せるネックレスさえあればいくらでもなんとかなりそうじゃない?て思えてしまう自分ってなんかな~です(^_^;) まあ肩の力を抜いて気楽に楽しむ映画なので、あれこれ言うのも野暮、ですね(*⌒―⌒*) [インターネット(字幕)] 5点(2024-10-31 12:46:16) |
7. ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ
《ネタバレ》 前作と同じようなことはしたくないと監督は言ったそうだ。製作会社もGOサインを出したという。たしかに映画製作はギャンブルだ。何が当たるかなんて分からない。有名俳優もいない低予算映画が大ヒットすることもあれば、超有名俳優をと多額の製作費を使って作った映画が大コケすることもある。だから今回のこの映画のチャレンジ精神には大いに敬意を評したい。 ただそれがうまくいったかどうかは別問題。はっきり言ってこの作品は前作で誕生させた「ジョーカー」をことごとく破壊したのだ。丁寧に丁寧に作り上げた「ジョーカー」をなかったことにしてしまった。確かにいくら人気キャラとはいえ犯罪者であることには変わりはない。だから英雄にするわけにもいかないし、有罪になってはい終わりでは味気無さ過ぎる。死んだか死んでないかみたいな曖昧な終わり方もあるけれど、監督はそれを良しとはしなかった。破壊したことが吉と出ることももちろんあるだろう。しかしながらこの「ジョーカー」はあまりにもそのカリスマ性が大きすぎるし、なによりも鑑賞前のジョーカーに対する熱量が半端なかったから、見終わった後には何も残っておらず、良い悪い以前に無気力になってしまった。そして段々とそこから脳裏に浮かんできたのは、じゃあ前作はなんだったの?でした。あれだけ手間暇かけてジョーカーを作り上げた意味って何?無かったことにする意味が正直わからないし、まさかとは思うけど皆さんいかなる理由があっても犯罪は決してダメです、な~んて言いたいわけでもなかろうに。とにかく好きだった前作を否定された気持ちになってしまいました。 それと新たな試みとしてミュージカル仕立てにしてあったけど、ミュージカル映画として観ても面白さはあまり感じられなかった。なんていうかこの曲のあそこのシーンは名シーンだよな、がまるで思い出せない。それほどまでにだからなんだったんだろうしかない。どうせただの幻想なんだからもっと派手にやれば良かったんじゃないかな。 ただそんな中でも唯一面白いな~と思えたのは、アメコミ原作は知らないけれど、自分が今まで観てきたジョーカーとハーレイの関係は、精神科医のハーレイがジョーカーに感化されてビランへと変貌していくけれど、この作品ではアーサーがハーレイに感化されてジョーカーへと変貌していくという、逆転の図式になっていたところ。そこは面白いな~て思えた。 でも結局アーサーは弱き者であり一介の囚人にしかすぎないわけで、調子に乗りすぎて監視員をおちょくったせいで暴行を受け、挙句の果てにジョーカー信者の囚人を死に追いやってしまう。それで自分は「ジョーカー」なんかじゃない、ただのアーサーなんだと思い知る。もう「ジョーカー」なんていらない。自分を愛してくれるハーレイと生まれてくる子供がいる。無事に刑期を終えて出所して穏やかな家庭を持とう。そう、「ジョーカー」はほんの気の迷いでしかなかったと。 ただね、そんなアーサーにラストチャンスが訪れるんです。「ジョーカー」を選択できるチャンスが。裁判所が破壊され信者が迎えにやって来て逃走できるチャンスが。そのまま無事に逃げおおせて、もう一度「ジョーカー」になることも出来たはずなんです。でもアーサーはそれを選ばなかった。選んだのはごく平凡な生活。ハーレイが待っていてくれるかもしれないと母親と住んでいたアパートへと向かう。たしかにハーレイはいた。しかし警官を従えて。ハーレイが愛したのはあくまでもジョーカー。アーサーには興味はない。 こうしてアーサーは「ジョーカー」とハーレイを失い、そして最後は命も失ってしまった。 ほんと、救いようのない映画です。救いのない映画は世には沢山ある。中には名作と呼ばれるモノだってある。この映画も人によっては名作になっているかもしれない。ただ現時点での私には、この映画に対して名作の冠は与えられないです。でももしかしたら時間が経つにつれて見方や考え方が変わってくるかもしれない。そういった映画は過去にたくさんあった。ひょっとしたら時代を先取りしすぎてしまったのかもしれない。この先改めて観る機会があって、その時の心境や色んな情報を得たことによって見方や評価が変わるかも知れない。ただそれはそれ。ここに付けさせてもらった点数は私の鑑賞ポリシーである、出来るだけあれこれ情報を得ずに真っ新な状態で観る、で観た結果の点数です。鑑賞後にまだここのサイトにこの映画の投稿欄がなかったので、その間に色々と情報を得たので、それを踏まえた上でのコメントになっていますことをどうかご理解ください。 先にも言いましたが挑戦することは素晴らしいと思う。チャレンジ精神大いに結構。ただ監督の想いと私の想いが現時点では相容れなかっただけです。はい。 [映画館(字幕)] 4点(2024-10-22 20:56:06) |
8. ミッドナイトスワン
《ネタバレ》 映画を観るといつも途中で寝てしまうという知り合いが、最後まで寝ずに観れて感動しまくったと言っていたので鑑賞することに。てかこの作品が数々の賞を受賞してたって後で知りました。そんなすごい映画だっとのか。知らなかった自分が恥ずかしい。 で、結論から言って観て良かった。人生長く生きていると、自分の周りから近しい距離で起きていることにしか段々目がいかなくなってくるけれでど、この映画を観て、改めて世界には様々な人たちが生きて暮らしているんだと思い知らされました。トランスジェンダーの人たちの気持ちなんてたぶん一生分からないと思うけれど、それでも男の自分からすると、女性よりも女性らしいな~て思えます。でもこれはあくまでも男性が求める理想の女性像でしかないので、そのへんはご勘弁を。 全体的に台詞が少ないのも良かった。必要以上に説明しないからより作品に没入できるし感情を揺さぶられる。 凪沙と一果が一緒になって踊るシーンは胸が熱くなる。ほんと名シーン。 「お母さん」て言われた後の草彅くんが可愛いすぎたし、料理を作って嫌いな野菜も食べさせてる姿はマジでお母さんに見えた。 一果役の服部樹咲ちゃん。新人とは思えないくらい本当に素晴らしかった。どことなく蒼井優さんぽく見えた。 今度ハニージンジャーソテーでも作ろうかな(*⌒―⌒*) 良い映画をありがとう。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-10-21 17:12:02) |
9. ドロステのはてで僕ら
《ネタバレ》 「リバー流れないでよ」を観て、その流れで鑑賞しました。あ!流れてきちゃったw たしかにこちらの方がSFぽさはあるし、練り込まれた脚本はすごいとは思うけど、「リバー」の方が登場人物たちの人間味の豊富さがあったし、風情もあって映画としては良かったかな。にしてもよくまあこんな話、思いついたもんですね。もう途中から何が何だかで「プリデスティネーション」以来の頭グッチャグチャ状態になっちゃいました。そしてほぼ長回しの撮影にはもう敬意しかありません。ほんとすごい。 ノストラダムスはめっちゃわかる~...私もどうせ1999年に人類は滅びるんだ!て思ってたから、結構自由奔放な生き方をしてきて、そのせいで安定とはかけ離れた今に至ってしまってるんで...(^_^;) 話的には一応ハッピーエンドみたいになっているけれど、ちょっと待って!あの5階の怖い人たち、あの人たちは記憶残ったままだよね?あのタイムリープに直に関わってないし、だとしたらだよ、マスターたち報復にあっちゃうんじゃないの?それだけが気がかりで、とてもハッピーエンドなんて気楽に思えませんでした。はい。 まあでも、人には観てみて、と勧められる映画ではありますね。 [インターネット(邦画)] 6点(2024-10-14 17:10:32) |
10. リバー、流れないでよ
《ネタバレ》 タイムループものは数々あれど、田舎の小さな旅館を中心に限られた中でのループていうのが面白い。そのループをみんなが共有し記憶も引きずっているのも良かった。故に何が起きるのか?を本当に自然な感じで見せてくれる。特に主役である中居のミコトとその想い人とのやり取りはなんていうかもう青春!で、微笑ましくなる。逃避行ごっこも楽しそうでなにより。 それにしても長回しや日にちを変えての撮影と、本当によくまあやったもんだと感心しちゃいました。 煮詰まった作家がどうせ時間が戻るならと1度死んでみるあのシーン、たしかにそういう発想をするていう発想はなかなかのアイデアだった。 最後に登場したタイムマシーンのデザインが秀逸すぎる~・・・(*⌒―⌒*) 舞台になった旅館、京都の貴船「ふじや」はいつか訪ねてみたいですね。もちろんお守り買って川にお願い事も・・・(o^^o) [インターネット(邦画)] 6点(2024-10-10 18:15:47) |
11. FALL/フォール
《ネタバレ》 めちゃくちゃ高所恐怖症なのに観てしまった!! いや~も~怖い怖い怖い!高い高い高い!マジでやめてーー!の連続でした。これ映画館で観てたらヤバかったかも...チビっちゃいそうで...(;´∀`) にしてもま~よく撮影したもんだよな~どう見てもCGに見えないからどうやって撮影したのか調べちゃいましたよ。そしたら高さ600mの絶壁の頂上に、高さ30mの塔の上の部分だけを実際に組み立てて撮影したそうで、さらにスタントも役者さん本人がやられたそうで、マジ頭が下がります。だからこその臨場感ハンパなかったです。 ハンターが実は死んでいて幻覚を見ていたっていうやつ、「海底47m」やん!て突っ込んでしまったけど、製作者一緒だったのね。 ハゲワシを捕まえて殺して食べちゃうシーン。「コナン・ザ・グレート」を思い出しちゃいました(笑)それともしかしたらこのハゲワシ、ハンター食べてたやつかも...て想像したらゲッ!てなった。 とにかくあの手この手で生き残ろうとするアイデアはなかなか面白かったし、高所の恐怖とあちらの治安の悪さもめっちゃ体現できた。でもなんだかんだで一番ビビったの、トラックと追突しそうになったシーンだったけど...。 ※これ見て電球のソケット外して充電した人、何人いるのかな?(笑) [インターネット(字幕)] 6点(2024-09-29 14:50:12) |
12. ファミリア
《ネタバレ》 簡単な物語の詳細だけを読んで鑑賞したけれど、異国文化の交流を描いたハートフルな映画だと思ってたら、半グレやテロ組織まで出てきて暴力が当たり前のような映画でビックリしちゃいました。 半グレのリーダーはブラジル人に妻と娘を殺されて全てのブラジル人を憎むようになったけど、役所広司演じる神谷誠治は、息子と嫁を身代金目当ての多国籍テロ組織の犯行の犠牲となって帰らぬ人となってしまったが、誰かを恨むことはなかった。この映画がたぶん伝えたいメッセージはこれなんではないかと思えた。でももし自分が誠司や半グレのリーダーだったら誰かを恨まないなんて出来るのか、ちょっと自信ないかな。こわ!(^_^;) ただ主人公の誠司があまりにも人が良すぎるのは、ちょっと人間味が薄れてしまってる気もする。 誠司が半グレを襲って白状させるシーン。なんか和製「96時間」か「ランボー」かてなっちゃいました(笑)その後も一人一人襲うのか!てなっちゃいました。いや流石にそれしちゃったら全く別物になっちゃいますよね。 主人公の誠司が焼き物職人である設定が今一つな気もした。 マルコスが半グレのリーダーを殺そうとするけど、なんでわざわざ仲間が大勢いる場所を選ぶのかわからないし、ナイフを出すのも早いし遠すぎる。あそこのシーンはちょっと幼稚すぎたし、見せ方としてはあまり上手くなかった。わざとらしすぎた。 他の方もおっしゃられる通り、たしかに差別問題を扱う上での半グレやテロは過剰な演出で別世界の出来事みたいで身近には感じにくいかも知れない。ただ私はリアリティ路線も好きだけどこういった見せ方もエンタメとしてはアリだと思うので、別にそこに関しては特にはないです。単に面白かったか、感動したか、何かを感じ取れたか、作り手の想いは受け取れたか、などで作品を評価するようにしています。まあ人それぞれですから、はい。 ハートフルな映画ではなかったけれど、まあ観て損をしたとは感じなかったのでこの点数です。 [インターネット(邦画)] 5点(2024-09-26 18:08:53) |
13. ロッキー3
《ネタバレ》 公開当時はもちろん映画館で鑑賞。当時はまだ若かったので、単純に格好良い!と大興奮してました。それから色んな媒体で観てきた。で、かれこれうん十年ぶりに鑑賞してみた。で自分の記憶の曖昧さに気付かされた。それは「アイ・オブ・ザ・タイガー」が劇中で結構使われてると思っていたこと。改めて観てみたら「アイ・オブ・ザ・タイガー」劇中内ではOPのみで、その後はEDまで一度もかからなかった。トレーニングシーンとかにバンバン使われてたと思ってました。どうやら「ロッキー4」と勘違いしちゃったのかな...(^_^;) 分かってはいるけど「ロッキー」におけるボクシングシーンはほぼ漫画なので、突っ込むよりもむしろイケイケで楽しむのがベストですね。むしろ突っ込むべきところはこの「2」以降毎回毎回「引退」と言いつつもリングに上がり続けていることでしょう(笑) 「5」でやっとリング降りたけど「ファイナル」でまた上がっちゃうんだもん(笑) それとミッキーが死んじゃうんだけれども、あれってクラバーに突き飛ばされたのが原因ですよね?パンチは出してないにせよプロのボクサーが一般人、それもご老人を突き飛ばすってどうなのよ?なんか改めて鑑賞してその事実に気付いてビックらです。今の時代だったら間違いなく即提訴!ですね。 あともう一つ見直して驚いたのは、エイドリアンがロッキーに食ってかかったところ。強くなったな、てロッキーに言われてたけどたしかにあそこのエイドリアンには驚かされた。何回も観ているはずなのにすっかり忘れてて、逆に新鮮でした。 「4」では完全にスーパーヒーローになってしまったロッキーだけど、「3」はまだ人間臭さもあって良かったし、この当時流行っていた「MV映画」の片鱗も少しだけはあって、このシリーズのちょうど変換期にあたる作品とも言えるでしょう。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-09-26 13:33:52)(良:1票) |
14. 大名倒産
《ネタバレ》 まあいわゆる頭空っぽで観るお気楽ポテチムービーですね。特にこれといったものはなかったのですが、飽きずに最後まで観れたので及第点です。はい。 てかこの映画の監督さんが「ロストケア」の監督さんと後で知ってビックリ!! 同じ監督さんで毛色の全く違う作品を続けて鑑賞してしまうとは...それに松山ケンイチさんも全く真逆な役を...いや~なにも知らずに観るのってこういった驚きに出会えるから面白いですね。でも知って観るのもそれはそれでまた楽しいけど。 浅田次郎さんの原作の方はどんな感じなんだろう...ここまでマンガマンガしてないとは思うけど、ちょっと気にはなりました。 神木くんと花ちゃんのコンビはとても良い!ビジュアル的にもお似合いだし、まるで呼吸するかのような掛け合いは夫婦漫才みたいで見ていてほのぼのできる。 漁師なのになんで刀持ってるんだろ~...それも息子まで!←勝手に想像しちゃうと裏設定で、仮にも大名家の御子息だから何かあるといけないので守るため、で、息子も有事の際に剣術や読み書きなど習い事もさせていた...ていうことなのか? 知らんけどw キャンプやリサイクルやシェアハウスなど、現代とリンクさせているのほ面白かった。 以上。 [インターネット(邦画)] 5点(2024-09-24 06:04:23) |
15. ロストケア
《ネタバレ》 とても重たい内容ですが、テンポが良いので思いのほかサクサクと観ることができた。また、光と影やカメラアングル、カット割りなどが映画的な工夫がされていたのも良かった。主演の松山ケンイチさんは言うことなしだったが、長澤まさみさんが、こんな演技できるんだ!という驚きと感動があった。ただの客寄せパンダのアイドル女優ではないんだと、失礼ながらに思わせてくれた。 現代社会における介護問題を取り扱ってはいるけれど、社会的な視点寄りではなくあくまでも主要人物たちだけでの視点で物語がまとめられているので、そこに自分自身を投影させやすく問題と向き合いやすくなっているのは、この映画が単に問題提起だけではなく一歩その先を見据えて作られたというこでしょう。 斯波(しば)が役所へ行って生活保護の申請をするシーン。あなた働けますよね。介護をしなければならないから働けなくなってしまった斯波に対してあまりにも辛辣すぎる。でも実際にこれが現実なんでしょうね。ただちょっとだけ疑問に思ったのは、もう食べれなくなって云々と当時の状況を赤裸々に語ったけれど、その後の生活は一体どうしたんだろうかと...身寄りはないし働いてないから借金もできないはず...些細なことなんですけどね、こういった現実性のある問題作だからこそ隅々まで徹底してほしいかな。 この映画における問題提起に対する答えは三者三様で、斯波のパターンもあり大友のパターンもあり、救われたという遺族もいれば人殺しと叫ぶ遺族もいる。また、新しい人生をスタートさせた遺族(坂井真紀さん)は、人はお互い迷惑をかけ合うものと言う。それぞれがそれぞれの人生があり価値観がある。ただ私はやっぱり斯波の他者への関与は違うと思うし列記とした殺人なので、そこだけは同意できない。もし自分がこの映画の中の悪戦苦闘する身内を介護する者だったとしても、他人である斯波に命の選択はさせたくないし、殺されたら怒りもします。そこだけはブレない自信はあります。 大友が父親を見殺しにしてしまった件が出てくるが、画面の中に大量の処方薬が出てくるだけで死因がなんだったのかがわからないし、そこまで重体な状態だったとしたら病院側の対応に疑問を感じてしまう。そして死にそうなほどの病状ならば娘である大友がそれを知らないのもおかしいし、知っていてそれを放っておくというのもあまりにもちょっと脚本的に無理があるようには思えてしまった。ラストで明かされる衝撃の事実としては少し狙いすぎた感も...。 色んな登場人物が出てくるがもっと印象的だったのは峯村リエさん演じる介護士の猪口。酒の席で身内による介護者の殺害話をしたり、取り調べでもっと話したいとアピールしたりと飄々としているように見えるが、その実後輩が取り乱したらしっかりと受け止めたり、介護者たちの限界を見極めたりと、しっかりと物事を捉えている。捉えているけれどそれを表には出さずにいるのは、それをしてしまうととてもではないが精神がもたないからかでは...と、一番この作品の中でうまく立ち回っていたなと思いました。猪口ののような器用さが介護には必要なのかもしれませんね。 良い映画でした。ありがとうございました。 [インターネット(邦画)] 6点(2024-09-23 05:10:47)(良:1票) |
16. エイリアン:ロムルス
《ネタバレ》 ホラー映画の定番の一つといえば、アホな若者たちがあれこれとやらかして惨劇を招いてしまう...というのがあるけれど、今回のエイリアンはまさにそれだった。思い返してみると正式なエイリアンシリーズでこの展開ってあったっけな~、となるくらいなかった気がする。エイリアンを純粋にホラー映画として捉えた時に、逆になんで今までなかったの?て思えてしまった。そこで今回の監督さんなんだけれども、ドント・プリーズ・シリーズの監督さんだそうで、自分は観てないけれど映画の評判も上々で、つまりホラー映画ならお得意なわけで、だから今までなかったこの設定に着目できたのかも。まあホラー映画の名手だからこそ映画館で観てみたくもなったんですけどね。 とにかくやる事は変わらないわけで、軍人も科学者もマッチョもオタクも出てこない、普通の若者たちがエイリアンに襲われる光景は、まさに王道ホラーのそれだった。 ただ唯一アンドロイドが2体出てくるけどね。1体はまさかの記念すべき1作目のアッシュくんでビックリ!!いや正確にはアッシュくんと同タイプのアンドロイドなのでしょう。 で、ご丁寧にこのアッシュくんがエイリアンの生態についてあれこれとレクチャーしてくれるので、もしもこの作品がエイリアン初見さんでもバッチグーなわけですね。にしても昨今のCGは本当に良く出来てるよな~...本当の役者さんと全然変わらないもんな~...て、てっきりCGかと思っていたらこれ書いたあとに読んだ記事にアニマトロニクスて記載されてた。いやでもアニマトロニクスでもすごいですよ。はい。それともう1体のアンドロイドはアンディくん。ヒロインの死んだ父親が廃品置き場で拾ってきた心優しきアンドロイドで、この彼が結構物語のキーパーソンとなっていく。面白かったのはアッシュくんのロムをアンディくんにセットしてデーターを上書きした時の変貌ぶりは、気弱な表情から凛々しい表情になり、冷静沈着、非情に徹底した行動は見ものだった。 起承転結の目新しさはこれといってなかったけれど、酸の血が無重力の中で漂いその中をくぐり抜けていくシーンはアイデアの勝利。あのシーンは本当に面白かったし目の付け所の良さに感心した。 エイリアンがわんさかと出てくるとどうしても1体を簡単に倒せちゃう武器も出てくるわけで、そうするとエイリアンをすげえ恐怖の対象として見れなくなっちゃうのがもったいない。まあでもアクションとしての面白さは増すんだけどね。ただやっぱりとことん、ホラーテイスト、にはこだわって欲しかった気もします。 最後に、エイリアンのDNAから採取した人類を完璧な存在へと変貌させる謎の液体を注入した妊婦から、エイリアンと人類の混血児が誕生するのだけれども、なんていうかエイリアンの色強すぎるし、それになんで母親を殺すのかも分からなかった。母親との関係性のアイデア出てこなかったのかな~...せっかくの新種なのに行動パターンがまんまエイリアンなのはもったいない。あ!そっか!もし続編あるとしたらこの謎の液体が鍵になってくるわけか。だから凶暴にしておかないといけなかったのか!? なんて続編あるかはわからんけどね。 まあとにかくなんだかんだでやっぱエイリアンは、薄暗くて大スクリーン&大音響の映画館で観るべき作品ですね。はい。 [映画館(字幕)] 6点(2024-09-12 15:49:18) |
17. BLUE GIANT
《ネタバレ》 評判が良くてもジャズに対して苦手意識があるからたぶん観ないだろうと思っていたけど、なぜか気が向いたので鑑賞することに。感想を述べる前にまず先に述べた、苦手意識、という私自身が「ジャズ」に対して抱いてきた想いを語らせてもらいます。なぜ苦手なのかと言いますと、どことなく敷居が高くておいそれとその世界に入って行きにくい、というのが本音です。敷居が高いというと他に「クラッシク」も挙げられるかと思いますが、まだクラッシクは日常生活に溶け込んでいますし、学校の授業などでも馴染みがある分多少なりとも入りやすさはあるかなと。ただ「ジャズ」は自らが率先して動かないとなかなか出会う機会は限られてくる。ゆえに「通」な人たちの場がジャズなんだと思っていました。生演奏の実態権はないけれど、CDや映画、CMなどで聴いたことはあるくらいで、それでもやっぱり良さは分からなかったし、たぶん自分とは相性が合わないジャンルだと思えた。そこから音楽にそこまでストイックでない私には、苦手、という固定概念が根付いてしまいました。 ではここから映画の感想を。まず悪くはなかった。たしかに良い映画だったとは思う。ただなんていうか目標であった「月」があまりにも早々と達成してしまうから、そこに至るまでの感動はちょっと薄味でした。交通事故にあって満身創痍で舞台に立つ姿も、いかにもな演出であまり泣けない。良かった点としては、着飾っていたピアノの彼が真意を突かれたことで剥き出しの演奏を開花させるシーンと、その彼が邪険にしたファンに謝ってサインを渡すシーン。素人同然のドラムの彼が、ずっと見守って成長を見届けてきたファンのおじさんと対面するシーン。人としての成長や温かく見守る優しさがとても心地よかったです。て、どっちも主人公のシーンじゃないんですけど。まあね、だって主人公くん、ハイスペックすぎるから、平凡な感動とは次元の違う場所にいるんですよね。感動はするけどそれは、ブルース・リーやマイケル・ジャクソンを初めて見た時のような、そんな感動...かな。ちょっと言いすぎかも。ただ人一倍努力はしているのは伝わりますし、熱量の半端なさも伝わってきました。ただ先にも述べたように私自身がジャズに対して苦手意識があるせいか、彼の演奏の凄さがよくわからず、ダイナミックなアニメーションの表現でなんとか追いつけていけているレベルなんです。これ、アニメじゃなくて実写だったらもっと置いてけぼりになってたかも...。 アニメ映画として非常に挑戦的で意欲的な作品であるし、ジャズに多少なりとも興味を抱かせるにはとっつきやすさもあって良いとは思う。 ただもう少し紆余曲折な展開があってもよかったかな。はい。 [インターネット(邦画)] 6点(2024-09-09 16:38:50) |
18. コンクリート・ユートピア
《ネタバレ》 予告編を見た時からすごく興味のあった映画。やっと観れた。てかレビュー少な!こんなに面白い映画なのに。 今までの日常が崩壊して究極のサバイバルを余儀なくされる展開って、ゾンビとか核戦争とかが大半だったけど、天変地異ていうのがいつ何時起きてもおかしくないから、見ていてゾッとしたし、もしもこういう状況になったら自分はどう立ち回るんだろうかとも考えさせられる。人を助けたい気持ちはあるけれど、極限状態ではたして聖人君子でいられるのだろうかとも...。 映画の最後でヒロインの言った一言がこの映画最大のメッセージではなかろうか。みんな普通の人たちでした。そう、普通の人たち...。その普通の人たちがサバイバルな状況で変貌し狂気し争い始める。これってほら、あなたもですよ、て言われてるようなもの。だからこそ胸くそ悪いし吐き気がする。自分自身がそうなり得るから。他者をけ落とし生き残る。真意を付いてくる、本当に嫌な映画です(^_^;) 勝手に勘違いされて代表に選ばれた彼だって別に根っからの悪人ではなかったはず。大金を騙し取られて勢いで殺人を犯してしまっただけだし、秩序を守るために徹底した行動を取っていただけに過ぎない。家族を失った彼にとってはマンションの住人たちが家族のようなものになったから、あそこまでやれたのでしょう。ある意味彼も犠牲者かもしれませんね。 [インターネット(吹替)] 7点(2024-08-31 17:53:16)(良:1票) |
19. もしも徳川家康が総理大臣になったら
《ネタバレ》 原作は未読。 この映画を見終わって真っ先に思ったのは、時間が足りなすぎる!これだけ一癖も二癖もある偉人たちが現代で内閣を務めるんだから、各キャラのエピソードをもっと見てみたくなっちゃいます。そしてそれぞれの点が最終的には一つの線となって大大円を迎える...みたいな、そんな連続モノの方が話の幅も広がって、各キャラの魅力も掘り下げられたかも。 私はそこまで歴史に詳しくはないけど、徳川家康、という人物像は鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギスで詠われるような、忍耐強く攻めのイメージがあまりないので、この映画で主役のはずの家康が始まってしばらくその存在が薄いのはやっぱり仕方ないことなのかな~と、これまた見終わってそう思った。なのでどうしても信長や秀吉のようなイケイケな偉人の方が、エンタメ的には表立って目立つこととなる結果に。 ボクそんなに暴れてないのに暴れん坊ってなに?とか、ぜよはぜよ、とか、徳川滅ぼしたの彼です、とか、始まって最初の頃は笑える箇所もあって、これはひょっとしたら上質なコメディな予感かー!となったが、段々とシリアス路線へとシフト変更していき、結果的に最後は国民の皆さんもっと自分の国のことを思い政治(まつりごと)に興味関心を持ちましょう、と訴えかけるわけだけども、まあね、政治の世界を茶化したままで終わらせたら、家康、という存在は必要だったのか?てなるし、日本人特有のそこになんらかのメッセージやテーマを入れたくなる、ていうのもうなずけはする。 ただな~、たしかにそのテーマやメッセージは昨今言われ続けてきてたものだし、共感できる人たちもたくさんいるかも知れない。いるかもしれないけれどそれでもやっぱりもうちょっと変化球を見たかった自分もいる。ただやっぱりその変化球で見せるには時間が足りなすぎるのもまた事実。限られた時間の中で落としどころをつけるにはやっぱりあれが最良だったのかも...。 それとやっぱり、AI,じゃなくってご本人たちが現代に蘇って、ていうパターンの方で見てみたいのもある。。まあそれこそ時間がいくらあっても足りなくなっちゃうかもですけど(笑) [映画館(邦画)] 5点(2024-07-28 22:48:46) |
20. デッドプール&ウルヴァリン
《ネタバレ》 もう完全に一見さんお断りの超マニア向け映画でした。自分はアメコミ原作を全く読んでないし、映画界の裏側の情報もひと握り程度しかないから、随所に散りばめられたネタの数々にそこまで狂喜乱舞したりニヤニヤすることもなく、ただただそこで起きている現象を眺めているだけでした。まあでもそれなりには分かるネタもあることはあったので、全然つまらなかったわけでもなかった。20世紀FOXとかキャプテンかと思いきやからのファンタスティックフォーとか(笑) 虚無世界ていうのが出てくるんだけれども、その世界がどういった世界なのか漠然としすぎていて、とにかくだから「虚無」であることの意味が全然伝わってこない。 クライマックスは最強の敵とやっぱり激しいバトルをしてほしかったな~...。まあ敵の能力があまりにもチートすぎて勝負にならなすぎるけどね。てかそんなにチートな能力者をよくまあ捕まえてあの虚無の世界に送り込めたもんだ。 とにかく主人公デッドプールも言ってたけど本当にもうマルチバースはいいかなって。なんでも出来ちゃうからもう感動もクソもなくなっちゃうんですよね。今回の原作コスチュームウルヴァリンだって、結局マルチバースだからはい!一丁上がり!てなったわけで、特にそれがあまり感動へと昇華されないんですよ。例え最後にマスクを被っても、ね。 今後デッドプールとウルヴァリンがMCUとどう絡んでいくのかはこの映画ではまだ明かされなかった...ただ現段階では「アベンジャーズ VS X-MEN」なる作品の制作は発表されているから、このウルヴァリンなのか?違うウルヴァリンなのか?まあお楽しみは先ってことですね。 [映画館(字幕)] 5点(2024-07-24 15:19:16) |