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1.  SPACE BATTLESHIP ヤマト 《ネタバレ》 
リメイク、リイマジネーションと考えれば、様々な設定の変更は全然OK。 俳優もキムタクの一人芝居も想定済みなので仕方ないというところ。 しかし、最も基本であるバトルシップとしての緊張のなさが酷い。 軍人役の敬礼が揃っていない、姿勢が悪い、言葉遣いもおかしい。 これでは市民参加クルーとの違いもわからない。キムタクのいい加減さは、周囲に規律があればこそなのだが、周囲も同じなので、学芸会気分… あとセットも、ネタ元の映画の水準とは言わなくても、米TVシリーズや30年前のハリウッド水準ぐらいにはしてくれないと。爆笑ものの「銀河ヒッチハイク」にさえ劣っています。 また、主人公のヤマトが余りにスケール感がなく、ブリッジもやたら狭い。 池内、柳葉など熱演している俳優もいたし、ガミラス、イスカンダルが裏表というのは逆に良い設定と思ったので、点数をつけてもいいのだが、 TBS+東宝に対して、日本沈没2006に続いてSF作品をバカにした姿勢にカツをいれたいので敢えてゼロにします。彼等からいい加減な注文を申し渡された脚本家も監督も対応しきれなかったのだろうなと想像します。この映画の1割の低予算でも世界水準のSFを制作する人々もいるのです。これが海外で通用すると思っていることが恐ろしい。
[DVD(邦画)] 0点(2011-09-12 23:18:01)(良:2票)
2.  太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- 《ネタバレ》 
このサイトでは最初おもいのほか点数が低く驚きましたが、おそらく大げさなタイトルと副題のせいかと。おまけに必要以上に抑制的で、カット数を決めて撮る平山監督なので、ハリウッド映画のようなドンパチとスリルを想像していると肩すかしにあいます。 大場がいかにフォックスだったか、というより、フォックスと呼ばれた大場の投降までの一年半を描いた作品です。そういう視点でみると、よく撮れているし、細かい所の描き方が非常に良いです。例えば日本軍の戦術、銃剣の使い方、などあの通りで、THE PACIFICの日本軍が米軍みたいな戦いをしているのに較べると、好感を持てます。 バブル以降、日本の戦争映画は兵隊がどれも兵らしくない動きと格好ですが、CG、スタントなしの主人公たちの演技もあって、本作ではかなり真に迫っています。もっと個別の重要人物の心理描写を掘り下げてほしい気もしますが、そうすると3時間ぐらいになるでしょう。もっともこの2時間で飽きなかったので、もっと長いバージョンがあってもいいかも知れません。 最後の投降の場面、大場の剣を納める場面は秀逸です。日本軍の投降をここまでちゃんと威厳をもって描いた映画はこれまでなかったように思います。 
[DVD(邦画)] 9点(2011-09-03 23:49:43)
3.  桜田門外ノ変 《ネタバレ》 
この監督は不思議な人だ。 妙にディテールにこだわって撮っていると思うと、これは違うだろうという部分を平気で使っている。前者は小道具などや絵の背景だが、後者は言葉だ。あの時代に「過激派か」などという文言はないだろうし、水戸藩士もタメ口に近い言葉を平気でしゃべっている時がある。 映画そのものは、大きなセットを使って、ディテールも割合しっかりしているので楽しめる。よく分からないのが、クライマックスの暗殺シーンを最初に持ってきたこと。実行者がなぜ、そのような手段をとったのかと煮詰めてから、つなげた方がよかった気がする。その辺りでちょっともったいない。 あと俳優のキャラで、ある程度その役の結末が見えてしまうのは、キャスティングが悪いのか。実力派を集めていながら、この点も惜しい。 本田博太郎はいい味を出していた。 
[DVD(邦画)] 7点(2011-07-28 19:30:49)
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