1. メリーに首ったけ
まとまり過ぎてても物足りない、ぶっ壊れすぎてても疲れる、っていう人におすすめのコメディ。 ちょこちょこ壊しにかかるようで、結局あまりブレずに着地するバランス感覚が良い。 先の展開がまったく気にならないせいか、たまに集中力の途切れそうな瞬間もあるけど、そのへんは登場人物のキャラの濃さで引っ張ってれる感じ。 ネタは概ね下ネタ寄りのお上品、くらいの方向性。 下ネタ好きとしてはもうちょいシモい方面に偏ってくれても良かったんだけど、これでも下品と感じる人はいるだろうし、そのへんは好みの問題か。 [DVD(字幕)] 7点(2013-09-04 20:24:51) |
2. ブレインデッド
突っ込み役もリアクション役も不在。最初から最後までボケ倒し。 典型的なスプラッタコメディだから血とかドバドバ出るし、そういう意味では観る人を選ぶけど、グロな笑いが平気な人にはおすすめ。 特に突っ込み気質の人ならば、同じ種類の友達と集まって「連れて帰ってんじゃねーよ!」とか「そのネタさっきやっただろ!」とか言いながらワイワイ観るといいだろう。 [ビデオ(字幕)] 8点(2013-07-09 13:49:27) |
3. リトル・ヴォイス
よけいな才能を持っちゃった少女をめぐり、適度にデフォルメされた性格の登場人物たちが織りなす悲喜こもごも。 造りは50年代くらいの映画に近い、というか、それを意識して作られている。 パッと見「内気な少女がステージの上では大変身!」みたいなアレっぽい感じだけど、べつにそういう方向性の映画ではないので、バカにして見ないのも勿体無いというか、そんな感じ。個人的にはとても好き。 [DVD(字幕)] 8点(2013-07-08 15:03:03) |
4. RONIN
良いキャストを揃えた映画だけど、展開は二転、三転、四転、五転とひっくり返しすぎてグッズグズ。見どころとして用意されているカーチェイスもくどい(俺が車とかに興味無いせいもあるんだろうけど)。 でもオチの雰囲気が何となく良くて、それだけでわりと許せる感じ。 それにしてもパリが舞台の映画って警察が仕事できてないのが多い気がするなあ。 [DVD(字幕)] 5点(2013-07-07 12:33:25) |
5. ギャラクシー・クエスト
身も蓋もない言い方すれば「サボテンブラザーズ系のコメディ映画」なんだけど、そのジャンルの中で群を抜いた出来。テンポの良さ、役者の顔芸など褒めるところがきわめて多い。 また、劇中劇はスター・トレックをモチーフにしているが、あくまでモチーフにとどめられており、パロディの方向へは寄っていない。そのため、スター・トレックを見ていなくても全く問題ないように作られている。このあたりのバランス感覚も秀逸。 [DVD(字幕)] 8点(2013-07-07 08:44:56) |
6. アビス/完全版
キャメロンが本来どういう監督でありたかったのかが何となく伝わってくる映画。例えるなら、ゆでたまごが火の鳥みたいな漫画を描こうとしたような、そんな切なさ。 ゆでにはゆでの愛されてる部分があるんだからゆでのままでいいという、そういうお話。いやそういうお話ではないけど。 [DVD(字幕)] 5点(2013-07-07 08:32:44) |
7. マネートレイン
わりと良質な兄弟愛ものコメディ。アクションがメインの映画だと思って見るとガッカリするかもしれない(タイトルとパッケージがそれっぽいので注意)。 一応アクションシーンもあるんだけど(そういうシーンはそういうシーンでわりと力入ってたりする)、いかにもこのテのアメリカンコメディらしい、微笑ましいというか生ぬるいというか、なんかそんな感じの掛け合いがこの映画の構成要素の80%。 いんちき黒人アクセントで喋る弟の"気のいいダメ人間"っぷりと、そんな弟が可愛くて仕方ない"過保護兄さん"の関係が馬鹿らしくて面白い。 しかしビル・ナンって俳優は油断してると見かけるなあ。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-30 14:03:17) |
8. エド・ウッド
エドっ子たち(エド・ウッド作品を愛してやまない頭おかしい人たちの意)なら間違いなく満足するであろう一本。 伝説のエピソードの数々が映像で再現されているだけで素晴らしいのに、エドの不必要ともいえる映画への情熱までもが、温かな愛を持って描きぬかれている。なんとも素敵な伝記映画だ。 エド映画の名シーン……名シーン!? はあ!? まあいいや、名シーンがちょこちょこと再現されているのも嬉しい。 ひとつ心配なのは、本作が素晴らしい作品に仕上がってしまっていること。 この映画を、たとえば好奇心旺盛な中学生やジョニー・デップファンの若い女性が見て、エド・ウッドという人物にちょっと興味を持ってしまい、その勢いでプラン9・フロム・アウタースペースやグレンとグレンダなんかをレンタルしてしまった日には、彼らを形容する言葉は「被害者」以外に無くなってしまうのではないか。いや、そこから何かに目覚める可能性も多分にあるけど。 冗談はともかくおすすめできる映画。 個人的にはティム・バートンの映画で一番好き。 欲を言うなら、オープニングの能書きでちょっとカンペ見てほしかったかな。 [DVD(字幕)] 8点(2013-03-29 04:15:47)(良:1票) |
9. マーズ・アタック!
身も蓋もない言い方をすれば、よくある「わざと作ったクソ映画」に分類されるんだけど、他の多くの"そうした映画"が低予算で作られているのに対して、この作品はやたら金をかけて作られてる。亡き心の師匠(?)エド・ウッドの弔い合戦でもするつもりだったんだろうか。いや、結構なことだけども。 最低限、アタック・オブ・ザ・キラートマトやプラン9・フロム・アウタースペースあたりを見ておいてから観賞しないと、楽しむのはツラいと思う。 あとジョージ・パル版の宇宙戦争(50年代のやつ)か。 感覚的にはホット・ショットみたいなパロディ映画と同じような気持ちで見る作品。予備知識が必要。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-28 04:15:01) |
10. スフィア
深海へ行ってから何となくグダグダし始め、その後も順調にグダグダして、グダグダが極まったところでようやく締めかと思いきや、最期にもうちょっとグダグダっとなってから終わる。 色々やろうとしてるんだけど、結果として物体Xのなり損ねの一つみたいになってる映画。 [DVD(字幕)] 4点(2013-03-27 18:15:10) |
11. ダークシティ
レトロフューチャー的な画作り。 ティム・バートンやテリー・ギリアムがやるような、敢えてチープに作った映像が、視覚的な遊びにとどまらず後々の展開にも生きてくる。 ストーリー自体はSFではよくある超古典的なパターンで、正直言って真相も読めてしまう。これが小説なら「うわー……」といったところだが、それもレトロなセットとマッチさせるために意図したものなのだろうか。このへんは判断が付かないけれど、様式美のような謎をいつまでも引っ張り続けるキーファー・サザーランドのセリフまわしにはちょっと苦笑した。 総じて言えば映像を楽しむ映画。もうちょい短くてもよかった。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-27 15:26:33)(良:1票) |
12. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
頭の良い少年が主人公だが、優等生気質の人には向かない映画。どちらかというと元ヤン向け。 とにかくセリフのセンスが良く、キャラクター、特に主人公の友人たちがよく描けている。 やたらに青いが、愛すべき映画だ。 [DVD(字幕)] 8点(2013-02-24 07:03:17) |
13. トイレの花子さん(1995)
タイトルから察せられるとおり児童向けの映画で、大人が観て面白いとか、つまらないとかいうようなものではない。 ただ、子供向けとしてはとてもよくできている。 これはホラーというより、子供たちの世界を描いたドラマだ。静かな町で起きた「起きてはならないこと」、具体的に言えば児童を狙った連続殺人事件だが、それに対してそれぞれの子供たちがどう反応し、どう動くのか。そしてどう戦うのかが物語のメインになっている。 さわやかな視聴感の残るジュブナイル作品。 [ビデオ(邦画)] 7点(2013-02-22 16:58:35) |
14. ボーン・コレクター
話はザツだがキャラの立った映画。漫画的。緻密なサスペンスを想像していると痛い目を見るかもしれない。 どうでもいいけどデンゼル登場時の、右からスッと入ってくるカットに笑った。いや、お前が主役なのは分かったけど、なんつう始まり方するんだよと。5点。 [DVD(字幕)] 5点(2013-02-11 17:16:26) |
15. 交渉人(1998)
ともすれば頭脳戦を必要以上に意識してしまいそうな設定でありながら、派手さとのバランスも忘れない、良くも悪くもプロらしい作り。ジャンルとしては、ダイ・ハードの第一作に代表されるような、シナリオ重視のアクションといえるかもしれない。なかなかの娯楽映画。 [DVD(字幕)] 6点(2012-12-29 07:50:11)(良:1票) |
16. ナチュラル・ボーン・キラーズ
発想はいかにもタランティーノなのだが、メガホンをとったオリヴァー・ストーンが理性的すぎるのか、やや出来上がりが綺麗すぎる感がある。全体的に丸いというか、ハジケようとしてハジケている感じ。でも良く言えば見易い。 [DVD(字幕)] 6点(2012-12-29 07:36:34) |
17. スターシップ・トゥルーパーズ
シニカルな一面を持ったバカスプラッタSFアクション。含みのある構成だが、メッセージ性というよりは半笑いで皮肉を言う感じで、いかにもバーホーベンな出来上がり。パワードスーツの要素を省いたのは正解だったと思う。色んな意味で楽しめる一本。 [DVD(字幕)] 7点(2012-12-29 06:22:47) |
18. フロム・ダスク・ティル・ドーン
まるで教科書のような良質のクライム・ムービー。ちょっとした弾みでも人を殺す危うい犯人たちと、人質にされた善良な家族との間に漂う緊張感が、観る者の心臓をキリキリと締めつけてくる。この脚本と構成力は……ってアホか!! 9点。 [DVD(字幕)] 9点(2012-12-29 01:50:44)(笑:2票) |
19. ベオウルフ(1999)
古典冒険譚を中途半端に現代風にアレンジし、中途半端にロマンスを混ぜ込み、中途半端な役者ネタで笑わせにかかった中途半端な映画。それだけなら特に文句は無いのだが、残念ながら脚本がクドい。一言二言で終わるはずのやり取りを妙に引き延ばすので、ところどころテンポが悪くなっている。良い点を挙げるとすれば、うーん……まあ、シンプルなところかな。 [DVD(字幕)] 4点(2012-12-27 04:52:49) |
20. トレインスポッティング
音楽のように楽しむ映画。「かったりー、イライラする、なんか上手くいかねー。でも全然楽しくないかっつったらそーでもねー。あー、なんだろなあ。どーしろっつーんだコレ」。そんな日常を似たような仲間と過ごした記憶がある人には、ちょっとしたノスタルジーを。今まさにそんな感じでいる若い子には、ちょっとした共感を。そんな作品。アンダーワールドの「ボーン・スリッピー」の余韻が心地良い。きっちりした性格の人にはもしかして向かないかも。 [DVD(字幕)] 8点(2012-12-14 11:54:56) |