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 > 激辛カレーライス さん
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プロフィール
コメント数 177
性別
自己紹介 製作年、公開年、気にしない。
似たものがない映画が好きだ。

で、次がマイベスト。
2023年『レッドタートル ある島の物語』
2022年『喜劇 愛妻物語』(2020年公開)
2021年『今さら言えない小さな秘密』(2019年公開)
2020年『ゾンビランド』(2009年公開)
2019年『カメラを止めるな』(2018年公開)
2018年『ルーシー』(2014年公開)
2017年『アベンジャーズ』(2012年公開)
2016年『デッドプール』(2016年公開)
2015年『キン・ザ・ザ』(1986年公開)

2021年、『Filmarks』も使っている。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  喜劇 愛妻物語 《ネタバレ》 
2022年、映画の中古DVDをたくさん買った。 でも買うだけで観ていない。  『喜劇 愛妻物語』(2020年)は2022年に観て、一番良かった映画。 主人公の男(売れない脚本家)は迷惑な男だ。 でも結婚して子供もいて、怠惰な毎日で、本当に迷惑な男だ。 男が怠惰な生活ができるのは、妻が稼いでいるから。  しかしこの男、画面の中にいるぶんには愛嬌があって楽しい。 映画の中で、最初から最後まで楽しませてもらった。  喜劇だけど、映画のスタイルとしてはコメディじゃない。 小説で、直木賞と芥川賞のどっちかといえば芥川賞である。 直木賞はエンタメで、芥川賞はエンタメじゃない。  さて、マイナスなのは一人娘の女児に個性がなかったこと。 でも、出しゃばりゼロだから夫婦二人に集中できて良かったのかも。  夫は、今の日本社会から見れば人間の屑だろう。 映画だから笑える。もし男の親や親戚だと笑えない。 しかし屑がいるから、世の中は面白いのだ。  暴力とか窃盗とかの犯罪者の屑は社会の迷惑。 しかしこの映画の主人公の男には子供がいて育てているし、犯罪者や不倫男と比べたら立派な男、かもしれない。
[DVD(邦画)] 9点(2023-01-09 18:06:40)(良:1票)
2.  人生スイッチ 《ネタバレ》 
周りの人に「イライラ」している時がある。 そんな時この映画を観ると「スッキリ」するかもしれない。 短編が6つくらい詰まっていて、どれも面白かった。 どれが気に入るかは、観るたびに変わるのかもしれない。  いろんな立場の男女が描かれる。 だから退屈しなかった。 テーマ曲が気に入った。 個人的にはレストランのおばさんが良かった。
[DVD(字幕)] 8点(2022-05-28 19:34:08)
3.  ヘレディタリー 継承 《ネタバレ》 
DVDで観て、しばらく経った。ここでみなさんの感想を読みながら気付いたのは、この映画はホラー映画のジャンルということで、たぶん作り手は「怖がって欲しい」と思って作ったのかもしれないが、私は怖くなかった。ただ、気持ち悪いだけだった。  とても丁寧に作られた映画かもしれないが、私には理解できなかった。再見すれば理解できるのかもしれないが、できれば二度と観たくない。たぶん、ユーモアがない映画だからだろう。  四人家族だが、好きになる人物がいない。 主人公と思っていた母親は、身勝手で感情的な人だった。 高校男子は、友人がいるようだが親友が一人もいないようで誰にも相談をしない。  ストレスが溜まるタイプの映画がある。 この映画がまさにそれで、私には合わない映画だった。 もし再見すると、なにか良い発見があるのだろうか?
[DVD(字幕)] 3点(2021-11-12 19:46:12)(良:1票)
4.  ミッドサマー 《ネタバレ》 
2019年の映画で旧作扱いだけど、今も話題の映画。 映画は見世物。 映画は旅。 そう思うなら、この映画はすごく価値がある。 とても刺激的な映画だから。 でも、とても不愉快な映画だった(私には)。だから嫌な映画だ。  どんなに丁寧に話しても、全く伝わらない人がいる。 それがあの村の人達だと思う。 そしてこの映画は、頭が良くて映画作りの才能がある人が作った「とても不愉快な映画」と思う。  この映画を楽しんだ人は大勢いると思う。 だけどこの映画の関係者は、親や親戚にこの映画をすすめないと思う。 その理由はホラーだからじゃなく、ゴアだからでもなく、他の何かの気がする。 たぶん、観客が幸せになる映画、開放できる映画じゃないからだろうな。 つまり、欝(うつ)を促進する映画だからだと思うんだ。 でも私は観て良かった。だから七点を付ける。他にないタイプ映画と思ったから。
[ビデオ(字幕)] 7点(2021-11-04 22:04:16)
5.  夢売るふたり 《ネタバレ》 
良かった。 でも(私が)好きな映画ではない。 長いし、騙される女性たちを観るのがつらかった。 だから何度も止めながら観た(三日かけて)。  里子と貫也は、完全に悪人だ。 飲食店の開業のためなら、 女性たちの人生を踏みにじって良いのか? 女性たちを騙して良いのか?  貫也には罪悪感があったが、 里子には全く罪悪感が「無い!」ような気がした。 有名俳優が演じるから見た目は悪くないけど、 もし実話で、もしその写真や動画が公開されたら・・酷い容姿の夫婦だろうなあ。  あらすじは、若い夫婦が結婚詐欺をする。 夫が女たちを騙しまくる(10人くらい?)。 妻も協力する。 妻が主犯で作戦担当で、夫は妻に従ってる感じ。 トンデモ夫婦だ。  以下、ネタバレで!  夫は、妻をたまに罵りながら、多数の女性と関係をもつ。 夫婦で協力しての詐欺行為だが、妻は寂しいようだ。  で、犯罪はいつかは必ずバレるもの、映画だし。 少年が刺した! なぜ刺す? とんでもないガキだ(恐ろしい)。 たぶん五歳くらいだが、五歳なら刃物が危険なことを理解している。 事情を母親は知ったのか? 息子が忘れるわけが無い(私見)。 すべて曖昧。曖昧さがこの映画の作風で不満は無い。  男児の罪を、夫(貫也=阿部サダヲ)が全部かぶったのだろう。 夫が刑務所に行ったのは、傷害罪だけだろう。 つまり結婚詐欺は、有耶無耶(うやむや)だろう。  探偵は元刑事のようだが、詐欺は表沙汰じゃない? 警官が来て、赤いライトに気付いた妻(里子)が逃げる。 結婚詐欺が見つかったと察知したのだろう。 そして漁港で働いているが、警察から逃げてる最中か? わからない。 妻は警察から追われてないのかもしれない。 そして妻は最後に何を観た?  妻は最後、嬉しそうじゃない。 覚悟を決めた、そんな感じだった。 警察が来た? そんな気がした。 あるい来たのは、詐欺の被害者か? 探偵か?   同監督の『ゆれる』はTV放送で観たが、ながら見だったので理解していない。 だから今回が、私にとって初の西川美和監督作品。 『ゆれる』をきちんと観直したいと思っている。  さて、(38の)トント氏のレビューを読んだ。 貫也たち10人くらいが大釜で調理している。 そのうしろに、制服で制帽の刑務官が(ぼんやり&明確に)見える。 つまり貫也は受刑者で服役中だろう。 里子は漁港で勤務中でフォークリフト免許も取得したらしい(現在も逃走中?)。  ★余談 今回が、今年2021年初のレビュー
[DVD(邦画)] 7点(2021-03-01 23:51:35)
6.  ヒックとドラゴン
10年位前のアニメ映画。 とっても面白かった。 空のシーンが特に良かった。  ヒットしたから、劇場用が第二作、第三作とできたのだろう。 劇場用以外も多数あって、レンタル店で多数みつけた。 テレビシリーズ? ビジュアルは同じようだ。 ちょっと観たい。だけど観ない。  無印の劇場用で満足した。 主人公は十代で未来がある。 どんな未来なんだろう? 知らない方が想像が広がる。だから観ない。
[DVD(字幕)] 9点(2020-10-15 18:25:01)
7.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 
傑作! ・最初の30分は(ちょっと)退屈で ・次はいろいろ笑って ・終わり近づき気持ちが高まり ・最後は泣いた  昨年初めて観た。 レンタルDVD版には二つのコメンタリーがあってどちらも観た(聴きながら観た)から、つまり三回観たことになる。全て楽しかった。楽しい映画なのだ。そして、また観たいのだ、楽しくなるから。  キャストとスタッフが、どんな人たちか? それがコメンタリーで判るのだ。 監督の事情も判るのだ(自宅とか)。  2020年になった(今日は1月5日)。 今年も観るだろう。 というか観たい!
[DVD(字幕なし「原語」)] 10点(2020-01-05 18:42:10)
8.  私の優しくない先輩 《ネタバレ》 
タイトルは「私に」じゃなく、「私の」である。この違いはとても大きいが、日本人でも気付かない人が多いに違いない。主人公の女子高生ヤマネコ(あだ名)は、友人のキクコと親友として振舞う。だが実は見下している。最初からモノローグだらけの映画だが、そんな友人へのネガティブな本心も隠さない脚本に好感をもった(原作由来か?)。だがたぶんそれは、人間なら100パーセント「当たり前」のことだろう。仲良しに見える友人や恋人といっても、多数の見下しがあるものだから。  ヤマネコが恋する男子高校生アイジが全然魅力的に見えない。部活などで成果を出してるわけじゃなし、何が魅力的なのか。たぶん容姿だけだろう。ということは、ヤマネコの恋は上辺だけ。中味ゼロの恋だろう。  つまり主人公ヤマネコは実は完全に空っぽの人間である。何もしていない並の女子高生だから当然か?  だが「フワ先輩」は違う。いつも熱い、暑苦しい。超・前向きで思ったことを言うし行動する。暴力的に見えて、ぜんぜんそうじゃない。いい奴じゃないか? ちなみにフルネームが「不破風和(ふわ・ふうわ)」という名前だが、映画内で特に語られない(ウィキペディアで調べて知った)。  さて……この映画には原作小説があり、脚本も監督は書いていない。監督は山本寛(ヤマカン)で、「問題発言が全宇宙の星の数より多い」という噂の人らしい。元々はアニメ監督のようだが、私はぜんぜん知らない。興味もない。いま44歳で、この映画は2010年公開である。30代前半で撮ったのだろう。才能があるのかどうか不明だ。調べたが、今のところ実写映画はこの『先輩』だけのようだ。  宇多丸氏が酷評していたので興味があって観た。宇多丸氏のトークは二回聴いたが、的外れの気がする。なぜなら、私はこの映画を楽しんだし泣けたから。宇多丸氏は貶す前提で感想を言った気がする。宇多丸氏の映画トークは面白くて「すごく内容がある」ことが多いので聴くのが大好きだが、彼は主観が強すぎるタイプの気がするのである。  ところで主人公はどうなる? 病気のことは曖昧だった気がする。 しかし、良い青春映画だと思う。満点は差し上げられないが「8点」差し上げる。  <追記2019年7月末> 今月18日、京アニが放火されて35人が亡くなり、30人以上が入院中らしい。京アニは山本氏が以前在籍し、先輩や同僚が多い企業で、その不幸を嬉々として語る「この映画を監督した山本氏」には失望した。点数は変えない。再見したとき、変えるかもしれない。
[DVD(邦画)] 8点(2019-03-01 18:08:57)
9.  鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星 《ネタバレ》 
『鋼の錬金術師』は長編ストーリーで、エルリック兄弟が(失った)体を取り戻すために足掻く物語である。この映画の舞台はエルリック兄弟と無関係の土地だし、主役はエルリック兄弟と無関係の兄妹である。つまり、いつも主役の兄弟は脇役で、彼らが少しの間かかわった物語。  ということは、兄妹に魅力が必要なわけだが、私には魅力が感じられなかった。だから当然、面白くなかった。しかし作画は好みなので、それなりの評価をしたい。  ハッキリ言って、原作のファンに不要の映画だろう。私はそう考えている。
[DVD(邦画)] 6点(2019-01-06 02:14:54)
10.  ゲット・アウト 《ネタバレ》 
ネタバレ注意! ネタバレ注意! ネタバレ注意!  黒人の若い男性が白人社会に入っていき怖い目にあう話かと思ったら、黒人の頭の中に白人が入って乗っ取る「チョー怖い話」でしたとさ。サイコパス軍団のこの映画の中の白人たちは、黒人の体が欲しいから、誘拐して「ビンゴ」で当選者を決める。つまり黒人を「もの」としか思っていない(それって実は現実?)。ハリウッド映画で、黒人と白人のカップルを見たことがないが…どうしてだろう。  ところで、もし、逆で作ったら大問題か。 つまり、黒人たちが白人を誘拐して体を乗っ取るという映画。 「だって白人の方がいいだろ?」 「日本人のあんた、白人になりたくない?」  ネタバレ注意!  ラストで、女が銃をとって、主人公と話す友人(ヒーロー)を撃つかも? ってヒヤヒヤした。  中盤まで予告通りに進み、酷い目にあう主人公が「すごく」楽しかったが、それ以降はあまり楽しめなかったかも。荒唐無稽に逃げたからかも。  そしてラストで銃で自殺する男が悲しかった。 元婚約者の女性の顔面を、主人公が「撃って撃ってうち撃ちまくって穴だらけ」にして欲しかった(散弾銃だから一発で穴だらけだが)。  もう一度観たい。 二度目が楽しめる映画はいい映画だ。8点!
[DVD(字幕)] 8点(2018-12-19 13:06:22)(良:1票)
11.  指輪をはめたい 《ネタバレ》 
映画は次のシーンから始まる。指輪の落下(イメージ)、スケートのシルエット(イメージ)、主人公のセリフ「080…」。そして三人の美女との恋愛、さらにスケート場で四人目の女性とのやりとり(恋の相談)。  指輪は誰のため? それが判ったとき修羅場が始まり、現実に戻る。いろんな解釈ができるが私の解釈は「主人公は三人の美女の誰とも付き合っていなかった」。修羅場も妄想、夢の中のできごと。  その根拠。 二度目の病院のシーンで医者(水森亜土ちゃん)は、「またあなた?」というセリフがなかったことでOPのつづきと考えるから上記の解釈。まっ、全てフィクションだし、どう解釈するかは客の自由だし。  で、ラストがハッピーエンド。 いろんな解釈ができるが、あれは(私には)ハッピーエンド。  ED曲は、監督の作詞による歌。 邦画によくある「チャラいJ-POP」と大違い。  良い映画だから9点差し上げる。 と思ったが、周辺事情を知るうちに腹が立ってきたから7点。 冒頭の病院は現実じゃないし、スケートリンクはクモの巣でつまり夢の中。そのあたりが説明不足で再見しないと判り難い。いや、すごく判りやすいんだが、映画館で映画を観るというのは「再見」しない前提だろう。つまりこの監督は、「ちょっとくらい判り難くてOK!」と考えている気がする。  「あたしが書いた脚本なの。判り難い脚本だから2回は観てね、通常の半額にするから」なら良いが、そうじゃないわけだ。よって点数を9点から7点に下げた。  【追記:2018年12月3日】 冒頭の医者のシーンは、医者と看護師がヒソヒソ話。つまりアレは現実じゃない。病院を脱走してタクシーに乗ってタクシー料金は不払いでスケート場に行くが、スケート場はクモの巣状態で顔のない清掃員がいて、楽しそうな少女が20人くらいいる……それも現実じゃない。どれが現実で、どれが妄想か。それが曖昧。いや、ハッキリしてる。それはそれで良いのだが、なんか違う気がする。悪い映画じゃないし好きな映画だが、なんだか文句を言いたくなった。 判り難い映画が嫌いなわけじゃない。 だが判り難いなら、最後に全体のまとめ的な「何か」があって欲しい。主人公の独白で説明とか。もちろん、それがない方が良い映画があるが、この映画は「難解な映画を作りたかったわけじゃないはず」だから、ラストに解説的な何かがある方が良いと考える。 ってそれはあくまで私見だが、映画の客は自由に評価して良いはずなので…9点から7点に落とす。この映画が嫌いになったわけじゃない。
[DVD(邦画)] 7点(2018-12-02 00:51:31)(良:1票)
12.  ペコロスの母に会いに行く 《ネタバレ》 
良い映画なので、観て良かった。 これは「喜劇」だ。認知症は喜劇として描かれていて、本当に何度も笑った。「家族にとって」現実の認知症は笑えないだろうが、無関係の者には喜劇だろう。たとえば自分の糞を食べる認知症は家族には辛いが、他者は大笑いできる。そんな暗い面がこの映画に少ないのは個人的に良かった。  次に「悲劇」について。ちいちゃんのことを、ゆういちは殆ど知らないだろうし、みつえとちいちゃんの子供時代が少ないので、みつえの葛藤にあまり感情移入できなかった。ちいちゃんのエピソードは映画に必要と思うが、もっと上手い描き方がある気がする。  中年男「ゆういち」が主人公で、認知症の母「みつえ」との生活に苦労するわけだが、みつえの視点(と回想)も多いため、ちょっと散漫な気もする。また、主人公の妻がいない理由が不明だ。死別か離婚か1秒も語られない。喜劇だから気にならないが、ちょっと知りたかった。  他の人も書いてるが、確かにスポンサーの看板シーンは興醒め。圧力と思ったので、スポンサーに悪い印象をもった。私はDVDで観たので気にならないが、映画館で観た人の中には腹が立った人がいる気がする。それから、みつえの若いときを演じた女優が原田貴和子と気付かなかった(EDで気付いた)。  誰でも老人になる。なので認知症の映画を観るのはためになる。 良い映画で、観て良かった。
[DVD(邦画)] 7点(2018-11-25 23:52:21)
13.  メアリと魔女の花 《ネタバレ》 
それなりに面白かったので5点。 映像は良かった。 でも声の演技は平均以下(主人公の声が余所行きの声に聞こえた、30分くらい)。 音楽の印象は特にない。 主題歌は、男がフリルのついたピンクと白と黄色の服を着て、腰振りながら歌ってるみたい。  メアリはなぜピーターを助けに行ったのか。メアリが良い子だから? 違う。そういうスジだから。つまり「メアリ」という少女はどこにも存在しないのである。監督の中にも、観客の中にも。  しかし現実には「メアリ」は存在する。 見れば「メアリ」と思う絵が存在する。 なぜ「メアリ」が存在するのか。 金儲けのためだろう。映画で儲けてやろうとする大人たちの都合が生み出した「何か」であって、観客が思いを託すことができる「キャラクター」ではなかったということだろう、結果的に、残念ながら。  メアリは本物の魔女じゃないし、魔法の知識もない10歳くらいの子供。 そんなメアリが魔法の学校へ行けば、悪い意味で何されるか、どうなるか分からない(不愉快な思い、大ケガ、死ぬ可能性、動物に変えられる?)。慣れない魔法を使って、ほとんど知らない少年を助けようと思うか。つまり主人公の動機が弱いから、応援したいと思わない。  メアリは保身のために次をした。 ピーターの住所をマダム(校長)に渡した。 呪文の本「呪文の神髄」をバッグに入れて盗んだ。 10歳くらいの子供は、つい嘘をついたり、つい人を騙したりするものだ(問題ない)。  10歳くらいの少女は未熟だ。 メアリは頭の良い方じゃないらしい。 10歳くらいの少女は他人に依存するものだろう。 メアリは独立心が強い子供じゃないような気がする。 10歳くらいの少女が、たった一人で大人たちと戦おうとするか?  それに何より、女子供は好きと嫌いがハッキリしてるもので、だからメアリが「嫌いな奴」「他人」と思ってるピーターのために行動するのが分からない。  なぜ校長はピーターを誘拐したか。メアリに魔法の花を持ってこさせるための人質ということらしいが、校長は強力な魔力の持ち主だから、10歳くらいの魔女じゃない少女メアリから花を奪うのは簡単な気がするので、ピーターを誘拐する理由が弱い気がする。またメアリは、ピーターの住所が書かれたメモを校長に渡したが、そのことで罪悪感をもつ必要はない気がするのである。校長はピーターのことを「魔法の実験台」になるから一石二鳥だと考えて誘拐したのか。それらが「曖昧だなァ」「納得いかないなァ」に思ってしまうのである。  人間を罪悪感なく実験台にする大人たち。人間社会的に見れば、マダム(校長)とドクターは大悪人である。また10歳くらいの少女から見れば、恐ろしすぎる存在のはずだ。主人公の少女メアリが、 「変な動物に変えられるんじゃないか?」 「怖い!」 「あいつら凄く悪い奴らだ」 「やっつけてやりたい」 「悪い奴らに花を渡したら大変なことになる」 など、どう思うかが全く描かれていない、そんな気がするのである。  悪人の二人、マダムとドクター。私利私欲でたくさんの動物や人間の子供を実権材料にしたり監禁して平気な大人たち。もしお店で、出来の良いフィギュアがワゴンで格安で売られていても誰も買わないだろう(ドーラ、ムスカなら売れるだろうが)。この二人、ラストに罰を受けていないように思える。ピーターは誘拐されて殺されかけたのに怒りはないのか? 作者の創作レベルが低過ぎるとしか思えない。  人間が描けていない映画は退屈だ。 でも映像は楽しめたので、5点の価値はある。 すごい映像技術だが、あの程度の映像はもう見飽きてしまった。
[DVD(邦画)] 5点(2018-11-11 00:05:15)
14.  君の名は。(2016) 《ネタバレ》 
大ヒット映画『スピード』(1994年)で、主役の男女は恋に落ちる。だが続編で二人は別れていて、男(ジャック)は出てこない。「吊り橋効果」の恋だったのだろう。この『君の名は。』の男女も同様の気がする。相性は最悪だろう。  たしか中盤以降の旅先で、少年が二人の時系列が違うことに(初めて)気付く。三年もズレていた。気付いた直後、スマホのデータが文字化けを始めて全データが消える。理屈は全く分からない(分からなくていいが)。  噂通り、脚本に穴が多い映画。楽しめたが、説得力がない部分が多かった。二人は何度も入れ替わった。計30時間以上あったと思う。3年もズレてるなら、ズレに気付かないわけがない。でもそれは映画の嘘として許容できる。ノートの文字が全部消えたことも問題ない。しかし二人が電話するシーンが皆無なのは「アレ?」と思った。「電話しようか」なんてシーンもないし。  映画大ヒットの理由は、広告の量と運だけの気がする。 登場人物たちの、苦しみも悲しみも喜びも薄っぺら。 だから高い点は付けられない。 「★6点」差し上げる。
[DVD(邦画)] 6点(2018-05-25 16:52:19)
15.  ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち 《ネタバレ》 
冒頭で分かるのは、主人公の少年はヘタレ。 そうなったのは、たぶん、両親に否定されて育ったから。 しかし島に行くと、奇妙な子供たちとその保護者(ペレグリン)から大歓迎される!!! 頼りにされて、さらに恋もする。 そりゃ~主人公は張り切っちゃいますヨ!  そして子供たちを殺す敵が現れる!!! 保護者ペレグリンが敵に(自ら)捕まり、彼女が主人公に最後に言い残したのは「約束して、みんなを守って」。  泣けるぜ!  主人公は、人生で初めて大きな責任を持たされたわけで、こんなに嬉しいことはないでしょう。  ヘタレの主人公に感情移入できるかどうか。 そこが、映画に没入できるかどうかの分かれ目。  泣けるぜ!  さて、予告編を観て「主人公の特殊能力が何か」を知りたかった。 その謎がきちんと解けたので、私は大満足した。 良い映画。 だから「★8点」差し上げる。
[DVD(字幕)] 8点(2018-05-25 09:45:17)(良:1票)
16.  ひるね姫 ~知らないワタシの物語~ 《ネタバレ》 
(私の中で)話題作だった今作を、今日初めて観て満足した。 では、あらすじ。森川モモタローは20年前に駆け落ちした。妻の父が経営する大手のシジマ自動車で、共に自動運転を開発していて恋におちたのだろう。そして現在は岡山で自動車修理業を営み、のんびりと田舎暮らしをしている。実は、駆け落ちの数年後に妻は死に、モモタローは自動運転を完成させて(安価で)実用化していた。それをシジマ自動車の渡辺(ヒゲ男の弁護士?)が盗もうと画策し、その陰謀によってモモタローは逮捕されてしまった。  結果的にモモタローと義父は和解し、自動運転はジジマ自動車によって世界発表される。全ての元凶のヒゲ男は逮捕されたのだろう(不明なんだよね)。事件は解決し、無欲のモモタローは岡山の自宅で、義父とスイカを仲良く食べる。めでたし、めでたし。  あれ? あれれれ? 女子高生がいたような気がするが、たぶん気のせいだろう。  ストーリーとキャラが楽しめなかった。 たぶん「パッションがない映画」だからだろう。 だが、ビジュアル的に見応えがあったので満足したし、スタッフの頑張りは素晴らしいので「★6点」差し上げる。
[DVD(邦画)] 6点(2018-05-14 14:56:59)(良:1票)
17.  俺はまだ本気出してないだけ 《ネタバレ》 
現代日本が舞台で、おっさんが主人公の、楽しいファンタジー映画。 では、あらすじ。主人公のシズオ(42歳だっけ?)は会社を辞め、漫画家を目指し、出版社に持ち込みを繰り返す。  シズオは漫画家を目指すが、他の漫画家の名前が出ないし、部屋にも漫画雑誌と単行本が全く無い(たぶん)。そこが、とってもファンタジー。だから良い(笑)。  シズオは、家庭でも、バイト先でも、出版社でも、どこでも楽しそうだ。いつも明るく、いつも元気がいい。悩むことはあるが一時的で、いつも楽しそうだ。  漫画にはハウツー本が多数あるだろう。だが読んだりしない。一冊も読まない。作風は全てオリジナルで、既存作品のマネなんかしない。映画もテレビドラマも観ない。小説も漫画も読まない。つまり、本当にオリジナルで描きたいという設定なのだろう。  映画『アフロ田中』を思い出した。 『俺はまだ』は楽しいファンタジー映画だ。 世間に怨み事なんて言わない。ただ、漫画家を目指す男。 愉快だから10点。楽しいのは良いことだ。
[DVD(邦画)] 10点(2018-05-13 18:43:07)(良:1票)
18.  チャッピー 《ネタバレ》 
では、あらすじ。生れたばかりの感情をもつロボットが、三人のギャングに育てられ、五日間の寿命と、巨大ロボットによる抹殺の危機をのりこえて生き延びた。  話と設定は荒唐無稽。よって納得できないことは多いが、アクション性の高い娯楽作品なのは間違いない。しかしデートムービーには不向きの気がする。だが、妊娠中の夫婦、幼い子供がいる夫婦だと、いろいろ感情移入できる気がする。また、ロボットオタクなら、たぶん退屈せず楽しめる気がする。  個人的には、登場人物の誰にも感情移入できない。だから感動はない。  ところで日本劇場公開版を観たわけだが、120分は長いと思った。95分くらいだと丁度良い気がする。ちなみに音楽的には何も思わない。パパとママ役の二人は現実でも夫婦でミュージシャンらしい。
[DVD(字幕)] 7点(2018-04-03 20:32:08)
19.  LUCY ルーシー 《ネタバレ》 
「若い女が薬物で覚醒し、超人類になった」。それがあらすじ。  金になる薬物なのだろう。だから暴力団が絡むし、超人類だからSFである。『2001年宇宙の旅』と『攻殻機動隊』と『レオン』を足して、かき混ぜて、土に埋めて15年後に取り出すと「ハイ、できました!」そんな映画かもしれない。   久しぶりに映画に没入した。 他にない映画なので、10点差し上げる。 完成度なんて、どうでもいい。万能になった主人公が、好き勝手するのが良かった。
[DVD(字幕)] 10点(2018-01-06 23:03:48)(良:1票)
20.  花とアリス殺人事件 《ネタバレ》 
大きな盛り上がりもなく進行するが、楽しい映画だった。 それは、進行役のアリスの明るい性格によるところが大きいと思う。  ではあらすじを。 引きこもりの女子が、新しい友人に助けられてトラウマを乗り越えた。 つまり主人公は花の方で、明るいアリスは花の相棒。  ところで、花には友人が一人もいなかったのだろうか。そこが疑問。地元民の設定なのに。  やっぱり背景がキレイだったし、キャラの絵も好みだった。丁寧な作画で、安心して観ることができた。 またいつか観たい映画。
[DVD(邦画)] 8点(2017-12-26 01:16:29)
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