2. 一日の行楽
《ネタバレ》 20分足らずと非常に短い作品ですがお気に入りの一作。チャップリンの歴史上はスランプ時期といわれる時代ですが、こういう粗削りな雰囲気が好きです。まるでトムとジェリーのアニメのように気軽に見られますが、面白いのはやはり序盤の車のシーン。エンジンがかかった時の揺れ方がジワる面白さで、中盤にも交差点のシチュエーションコメディに車が出てきますが、この時は揺れてないんですよねww やはり意図的に不自然なほど揺らしていたということで、、とても素敵なシーンだったりします。 交差点のコントもテンポよく笑わせてくれます。警官も警官で注意した後にわざわざバックさせる間抜けさ。この警官はマンホールに落ちたりコールタールに張り付いたりと、最初から最後まで踏んだり蹴ったりでした。何気にコールタールから脱出した後のチャップリンの足技が素敵です。チャップリンはいつも犬の仕草を真似するのですが、今回も足で砂をかけるこのシーンの面白さ。また船に乗船する際にも濡れた足をブルブルする仕草が見られ、犬真似が個人的にツボっています。 船酔いのシーンもカメラの揺れだけで船酔いを再現する古典的手法がよく効いていて全体的に面白いです。船のデッキで繰り広げられる殴り合いには思わず変な笑い声が出てしまいます。「街の灯」でもボクシングシーンがやたらと面白くて、私の中ではチャップリンに殴り合いをさせると面白いというのが定説になっています。トロンボーンのシーンもくだらなすぎるものの心底面白いし、あと、椅子を使ったコントも最高に面白過ぎてもうね・・ スランプ時期とは思えない侮れない作品です。心底素敵な映画!! [インターネット(字幕)] 8点(2024-11-10 14:33:43)《更新》 |