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コメント数 923
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自己紹介 ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。
「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。
映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。
目指せ1000本!

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1.  生きる 《ネタバレ》 
失うものがない人間は強い。 …なんだけど、余命を突き付けられながら自分が何をしたいのか良く分からない主人公が なぜ公園建設にエネルギーを注力するのか不明瞭すぎる。 事務職員の娘を何度も誘うシーンには気持ち悪さが勝った(活力の源を知りたい理由はあれど)。  公園完成までの経緯と衝突をじっくり描くと思いきや、話がいきなり飛んで主人公が亡くなり、 葬儀で関係者が回想していく意表性すら上手く機能していない。 ぼそぼそで上手く言葉を伝えられない人がここまで漕ぎ着けるとは思えず、 周りも建前上とは言え、主人公への賞賛ばかりでただの説明で終わってしまったのは惜しい。  '50年代当時の生活文化、今でも変わらないたらい回しなお役所体質など目を見張るものはある。 自分の生きた証、何をしたのかという普遍的なテーマがあっても、 今やネットで簡単に可視化されるだけに何も感じられなくなってしまったかもしれない。
[地上波(邦画)] 4点(2024-01-27 12:26:43)
2.  七人の侍 《ネタバレ》 
遠い昔に見た。 音声が聞き取れなかったので、字幕にして何となくは理解できた。 改めて思えば、アメリカ西部劇のプロットそのままだったりする。 (だから後の『荒野の七人』として上手くリメイクできたわけ)。  娯楽映画としての要素を全て揃えており、今見ると流石に古臭さはあるものの、 この泥臭さと洗練されてなさが人間の立体感を浮き上がらせている。 動と静の緩急が上手い。  村に平和を取り戻したものの自分たち侍を"負け戦"と称する、 儚さと寂しさと悲哀が漂うエンディングはアメリカでは作れない味わい。 時代の移り変わりに順応できない侍たちは死に場所を求めていたのではないか。
[DVD(邦画)] 8点(2023-01-23 21:37:00)
3.  白い馬(1952) 《ネタバレ》 
後の『赤い風船』と比べると見劣りがするが、むしろ『赤い風船』の原型であり、監督のテーマが如実に表れている。 荒々しいドキュメンタリータッチの白黒映像に、特撮技術がおぼつかない時代に撮られた走り続ける白い馬の迫力と美しさだけで充分おつりが取れる。 支配ありきの汚い人間たちに飼い馴らされたくないと、孤高の白い馬と純粋な少年は心を通わせ、追い詰められた果てに黄泉の国へ船出をする。 『赤い風船』と類似する結末で、どう足掻いても変えられない世界を悟っていたように。
[DVD(字幕)] 7点(2022-05-18 15:39:57)
4.  赤い風船 《ネタバレ》 
遠い昔に視聴。 短編ながら長編映画クラスの濃度。 赤い風船の色鮮やかさと生きているような動きが昔の映画とは思えない新鮮さを放っている。 少年と人ならざる者の純粋なラブストーリーでもあり、同時に世界は優しくないという残酷さも提示している。 同じ歳の男児たちが嫉妬から赤い風船を"殺してしまう"衝撃。 そしてたくさんの色の風船が少年を空へ連れ出す。 素敵なエンディングだと当初思ったものの、監督は本当は現世が嫌だったのではないかという純粋さも感じられるのである。 (後年、監督は撮影中に墜落死しており暗喩的)。
[DVD(字幕)] 9点(2022-05-18 15:13:00)
5.  ローマの休日 《ネタバレ》 
昔見たものの記憶がなかったので久しぶりの視聴。 再視聴までにローマを旅行していたので、そのことを思い出しながら見ると、一際違った印象を感じた。  記者も当初は金のために王女を売るつもりだったかもしれない。 ところが次第に心変わりしていって、もう二度と会うことはないだろう切なさを秘めつつ、 一日限りの恋物語を永遠のものにさせていく過程は魔法のよう。 かけがえのない一日によって、真の王女になっていくオードリー・ヘプバーンの変化は色のない世界でも心を動かすものがあった。  それともう一つ。 チャンスをフイにしてでも、特ダネの写真を王女に渡すカメラマン、なんて良い友人なんだ。
[地上波(字幕)] 7点(2022-05-15 23:06:26)(良:2票)
6.  戦場にかける橋 《ネタバレ》 
日英の大佐による信念のぶつかり合いと面子、経歴詐称の米軍兵が大義に呑み込まれ真の戦士になっていく皮肉、戦争という熱狂から退くに退けなくなった人間の哀しさが上手く表現されている。終戦から12年経って作られた映画ながら、比較的日本側にも配慮した描き方は評価。結末は分かっていても橋を爆破するのかしないのかという緊張感で目が離せなかった。陽気なマーチがラストの無常さを際立たせる。
[地上波(吹替)] 7点(2022-01-08 11:08:34)
7.  十二人の怒れる男(1957) 《ネタバレ》 
11対1の不利な状況からの逆転劇。密室の会話だけの展開なのにも関わらず、論理的に分かりやすく説明して相手を納得させるあたり、かつての敵を仲間として引き入れるジャンプ漫画的な熱さを感じるのは自分だけか。ゲームのように一つ一つクリアしていく没入感がある。ただ現実はゲームではない。一人の少年の人生が掛かっており、常にヘンリー・フォンダみたいな男がいるとは限らない。一周回って少年はクロかもしれない。それでも一つの疑問から議論し尽す姿勢こそ重要であり、それを放棄することもできる民主主義の恐さと脆さを体現した名作に間違いない。
[地上波(吹替)] 10点(2020-11-27 21:32:35)(良:2票)
8.  羅生門(1950) 《ネタバレ》 
女は犯され、男は死んだ。それだけが事実。だが誰の視点で詳細が語られようが、自分の有利なように繰り広げられる"物語"がそこにあった。真相が醜悪で泥臭いものだとしても、受け取る側は好みの情報を事実として広めていく。まさに現代社会のマウンティングとファクトチェックそのものだ。最低限のセットだけで中世と感じさせる黒澤明の力量は言うまでもない。京マチ子の多重人格にも似た怪演が、男の所有物として踏み躙られてきた女という生き物が、如何に時代をしたたかに生きてきたことを印象付ける。人間の愚かさに直面しながらもそれでも世は捨てたものではないと思わせる重厚なヒューマニズムが、モノクロ画面に鮮やかに焼き付けるラストが心に残る。たとえその意見が個人から見た美談だとしても・・・
[地上波(邦画)] 7点(2020-04-16 00:45:47)
9.  ひろしま(1953) 《ネタバレ》 
本編のドキュメンタリーが放送されていたため、視聴するには良い機会だった。原爆投下からわずか8年で大作を撮った、いや撮らなければならなかった関係者の強い憤りと訴えが、作品の粗に怯まず、執念としてフィルムに焼き付ける。原爆投下後から数年後に浮上した原爆の後遺症が、戦争孤児がその地盤を強固なものにする。現代のCG技術、メイク技術ならより凄惨な描写をカラーで再現できても、被曝して時が経っていないからこその生々しさには迫れないだろう。名も無き多くの人々が原爆によって死んだことを突き付ける、ラストの演出が強烈なインパクトを残す。語り部も少なくなり、核兵器禁止条約に触れないどころか、むしろ国を守るために憲法改正だ、核を持てという意見も散見し、この叫びが無力で虚しいものはない。劇映画の体裁を取った"記録映画"として貴重な作品。
[地上波(邦画)] 8点(2019-08-18 01:39:49)(良:1票)
10.  夜と霧 《ネタバレ》 
32分で人生に影響を与えるかもしれない映像体験。 カラーで描かれる青空と緑の平野と対比するように、かつてここが強制収容所だったこと、 そして虐殺があったことをモノクロの映像で淡々と綴っていく。 死体の山をブルドーザーでかき集めていく有名な映像がかつてテレビでも放映されたが、 生首と人皮の工芸品のくだりは実際にあったのかと思考する余裕を与えないほどの"生々しい非現実さ"があった。 終戦からわずか10年で虐殺に向き合った事実に本作の真価があるだろう。 現在までに世界中で虐殺が繰り返され、他方で他人事のように見て見ぬふりをする我々もまた共犯者だろう。
[DVD(字幕)] 9点(2018-03-23 22:31:53)
11.  勝手にしやがれ
ゲリラ撮影、即興演出、ジャンプカットと、メジャースタジオとは真逆の、型に嵌らない映画製作が世界中に革命をもたらした"映画史の教科書的名作"。リアルタイムで見ていたら衝撃を受けていたかもしれない"常識を覆す映画"だったが、独立系映画で嫌ってほど見る現在となっては"かつて常識を覆した映画"でしかない。映画史において避けては通れないし、お洒落で勿体ぶった雰囲気である以上、高評価を付けなければならない空気はあるが、自分は頭の良い馬鹿ではないので感覚的にこの点数。しかし、"コロンブスの卵"的な立ち位置であることに未来栄光変わりはない。
[DVD(字幕)] 5点(2015-01-10 19:34:40)
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