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自己紹介 ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。
「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。
映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。
目指せ1000本!

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1.  エボラ・シンドローム/悪魔の殺人ウィルス
ネットで検索すると時折、魑魅魍魎な映画が存在していることを知る。 噂には聞いていた特級呪物がアマプラをはじめサブスクで配信されているという狂気。 確かに軽い気持ちで、気の知れた家族や恋人や友人と見るものではない。 エロ・グロ・バイオレンス全開の傍ら、アバウトすぎる設定にナンセンスでコントのようなやり取りが同居し、 不愉快・不潔・不謹慎も合わさって闇鍋のようなカオスな様相が強烈なパワーとなって怒涛の如く押し寄せる。 全編シリアスなら見るに堪えない(これでも監督・主演コンビの『八仙飯店之人肉饅頭』よりはマシらしい)。 今の時代なら絶対に作れないし、案外しっかりとしたエンタメで最後まで目を離せなかった。  いろんな意味で記憶に残る映画で、鬼畜っぷりもここまで来ると清々しいレベル。 私はこの手の映画、一か月先はお腹いっぱいです。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-09-21 00:26:01)
2.  風が吹くまま 《ネタバレ》 
物語の行く末を左右する100歳越えの老婆は最後まで姿を見せることなく、 独自の風習が残る村の葬儀目当ての都会人であるテレビマンが振り回される。 携帯電話で会話するにも電波が届く、くねくね曲がる道の先の丘まで車で走らなければならず、 他方で村の人々はのんびりマイペースな分、滑稽に映る。 とは言え、一見美しい黄金の麦畑が広がる長閑な村でも、 家族への忠誠のため、面子のために辛い因習に従わざるを得ない現実がある。  死を待っていてもやって来ることなく、苛立ちを隠せないテレビマンが、 村人の生き埋め事故を切っ掛けに人命を救う側に回っていく。 このまま放っておけば珍しい葬儀を取材できるのにである。 撮影して放送して、ただエンタメとして消費されるだけ。 裏側を見ない我々は普段提供されているものに対して、それを期待しているのではないか? そこに人間の矛盾と不可思議さが感じられる。  キアロスタミの芳醇な会話劇は今作も健在で、医者の詩の引用にハッとさせられる。 「天国は美しい所だと人は言う、だが私にはブドウ酒の方が美しい」。 "風が吹くままに"生きられたらどれだけ素晴らしいのだろうか。 仕事に雁字搦めのテレビマンは執着を手放し、現実に折り合いをつけてこれからの人生を生きていく。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-09-20 23:59:02)
3.  CURE キュア 《ネタバレ》 
CUREとは"解放"。  『羊たちの沈黙』『セブン』の影響は受けているだろうが、遜色のないクオリティ。 二作品と比べるとひたすら静かに長回しで進んでいくのに、どうなっていくのかという吸引力がある。 質問を質問で返す、コミュニケーションが成り立たない間宮との会話から次第に彼に取り込まれていく恐ろしさ。 日常の延長線上に突発的な殺人が起こるワンショットの破壊力。 そして精神を病んだ妻との関係で追い詰められている高部の本心もまた、 間宮に付け込まれていくきっかけを生んでしまった。  ただ、今までの加害者と違い、高部には"伝道師"としての素質があった。 間宮は後継者を探していたのだろう。 オンとオフ、どちらが本当の自分なのか? それどころか自分は誰なのか? 自分が守ってきたものは何だったのか? その自我が崩れたとき、高部は全てを放り投げ出したように"空っぽ"になった。  二度描かれるファミレスのシーン。 一度は残した料理を、二度目はきれいに平らげ清々しい表情になっている。 タバコの火を合図にウェイトレスが惨劇を引き起こすことを予見して映画は終わる。  一見、良い顔をした優しい善人だとしても心の中に常にわだかまりを抱えている。 その親切が誰にも伝わらない、見返りが感じられないものだと分かったら… 人はどこまでも孤独で、利己的で、誰かと関わる社会が存在する以上、そこから逃れられない。 エンドロールのピアノがその世界への諦観のように思えた。
[インターネット(邦画)] 8点(2024-08-17 02:17:54)
4.  オリーブの林をぬけて 《ネタバレ》 
フィクションとして撮られた『友だちのうちはどこ?』、 大地震を背景にドキュメンタリーとフィクションが同時進行する『そして人生はつづく』、 そして3部作の最後を飾る本作は前作の映画撮影を描いた、メタフィクションに近い構成になっている。 本作は同じシーンが何度も繰り返されるので次第に興味が薄れてしまった。  『そして人生はつづく』で若い夫婦役だった二人だが、実際は夫役の青年は妻役の娘にフラれており、 そのエピソードを一本の映画にしたとのこと。 青年はウザったいくらい必死に彼女を口説くも、そっけない態度で一切無視、 撮影中、何度テイクしても彼女は映画監督の要求にも応えないのであった。 たとえ嘘だとしても好きでもない男に希望を持たせたくないんだろうね。 だったら、どうして映画に出演したのか?になるけど、本心が全く分かることはない。 あのラストのロングショットだってそうだろう。 ただ、自分は結局フラれたと思う。  地震から数年が経ち、ほとんどが都会に引っ越し、取り残された村々。 家を失い今もテント暮らしの者、労働力優先で教育を受けられず識字率の低いイランの現状が色濃く残る。 それでもこの村で生きていくことを決めた人々がいて、 『友だちのうちはどこ?』で主役だった子役の兄弟が再登場したこと、 そしてジグザグ道が出てきたシーンに3部作全て見たからこその感慨深さがあった。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-08-13 08:04:24)
5.  そして人生はつづく 《ネタバレ》 
1990年にイラン北西部で起こった大地震。 前作『友だちのうちはどこ?』の舞台になったコケールとポシュテの村も例外ではなく壊滅的な被害を受けた。 主人公役の少年の安否を確かめるべく、キアロスタミ監督とその息子が訪れた実体験を再現したのが本作。  震災から6か月後に撮影されたのもあり、 復興で瓦礫を片付けるシーンや幹線道路の渋滞シーンがセットやCG合成にはない生々しさを映し出し、 劇映画とドキュメンタリーの垣根が曖昧になっていく構成に唸る。 前作にも登場したジグザグ道への郷愁といい、再会した村人との会話が印象に残った。 「地震とは腹をすかせた狼で神の仕業ではない」 「映画は年寄りをもっと年寄りに見せるのが芸術なのかね」 「死んだ人が生き返れば人生を大切に生きるようになるでしょ?」  地震で家族を喪いながらもそれでも家事をこなさないといけないし、いつ死ぬか分からないから結婚を決めたり、 ワールドカップを観るためにテレビのアンテナを立てる。 ドキュメンタリー(現実)ならではの被災者が持つ生命力と、フィクション(虚構)ならではの魔法が詰まっている。 遠方に主人公役の少年を見つけたことを匂わせながら、タンクの男と協力し合って、 ジグザグな急坂をオンボロの自家用車で登っていくロングショットの長回しはまさに「そして人生はつづく」だった。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-07-23 21:45:17)
6.  蛇の道(1998) 《ネタバレ》 
セルフリメイク公開記念でYouTubeで期間限定配信されていた。  劇場公開されたもののすぐにVHS化して、Vシネマ(=低予算の極道もの主体)のイメージが強いようだが、 黒沢清の無機質で不条理あふれる世界によって異色の作品になっている。 何せ主要登場人物の背景が台詞でぼんやり明らかになるくらいで、 幾何学的な数式を教える新島の元には何故か幼い少女から高齢者まで集まっている不可解さ。 何度も繰り返され反復される、殺された娘の死因を述べる死亡報告書はただのルーティンに変わり、 静かに不安を煽る演出は杞憂に、行方知れずの男の居場所を淀みなく突き止める破綻した展開も、 まるでストーリーを何度も繰り返して知っているかのように。  娘を殺された宮下は被害者遺族であるのだが言動にどこか違和感があり、 裏社会と繋がりがあること、そして新島の教え子である少女への眼差しに、宮下もそういう"嗜好"だったのだろう。 新島にとってスナッフビデオに関わっていた宮下も、自身の娘の敵討ちの一人。 実の娘のスナッフビデオを見せられる地獄は彼にとって奥底に否定しがたい性的対象だったはずだ。  そこから場面が一転して、新島と宮下の出会いが再度描かれて映画は終わる(微妙に台詞が違う)。 もしかしたらそれぞれの理想のシナリオを求めて、ループしているのではないかと言わんばかりに。 '90年代後半はセカイ系やメタ要素が幾分流行っており、捻りに捻ってモヤっとした感がある。 26年経った現在の価値観で如何にリメイクとして調理していくか、黒沢清の手腕を見届けたい。
[インターネット(邦画)] 6点(2024-06-05 22:41:25)
7.  双生児 《ネタバレ》 
眉毛なしの登場人物だらけ。 塚本晋也による美術と撮影の抜かりの無さが乱歩の不気味でアングラな世界観と絶妙にマッチ。 邦画によく見られる、悪い意味での過剰演出が本作ではプラスに働き、どこかポップな趣がある。  あのラスト、貧民街に診察に行く雪雄は本当に"雪雄"なんだろうか… 人格を乗っ取られたようで最後まで安心できない雰囲気が良い。
[DVD(邦画)] 7点(2023-07-29 19:58:00)
8.  ファウスト(1994) 《ネタバレ》 
人間の顔をした"悪魔"に気を付けろ。 そこには奇跡も魔法もないんだよ。  怪しげなビラに記された地図に導かれ、満たされない日々を送る男が体験する悪夢。 欲しいものと引き換えに悪魔に魂を売り渡す契約をしたが最後、 台本通り動く操り人形の如く、地獄へと一直線。  現実と虚構が曖昧になっていく中、道化師の呪文に右往左往される悪魔が笑いのツボに入った。 どこか既視感があると思ったら、過去作の『ドン・ファン』の要素も多少入っているのだろう。  もう一度言うが、人間の顔をした"悪魔"に気を付けろ。 心の隙間に入り込み、魂を食い物にする。 序盤に主人公とすれ違って逃げた男、新聞紙に包めた身体の欠片を見るに、 奈落への入り口に我々は立っている。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-05-24 21:39:57)
9.  ペパーミント・キャンディー 《ネタバレ》 
「あの頃に戻りたい」。 もう時は戻らないのに。 消えることのない後悔の中、数日前でも、数週間前でも、数年前でも同じことを言っているのだろう。  初恋の娘がくれたハッカ飴と決まったレールを走り続ける列車をキーワードに、 自殺するまでの男の20年を、アルバムを最後から捲るように遡っていく。  彼の人生には初恋の女性の幻影を常に追い求めていたように感じる。 だったら、除隊後に彼女への想いを打ち明け、成就すべきなのに。 もし、罪のない女子高生を誤って撃たなかったら… 「その手で幸せにする権利は自分にはあるのか?」と己を偽り、彼女を遠ざけ、 それでも空疎さを埋めるために他の女と寝ても、金と名誉を追い求めても一向に満たされなかった。  最終章(20年前)の幸福な時間が冒頭(現代)の悲壮さをより際立たせる。 兵役時、踏みつけにされたハッカ飴が、 当時の軍事国家によって矯正された優しい男の人格とリンクする。  後の『オアシス』で知的障害者を演じたソル・ギョングの振れ幅の大きい演技力の高さに感嘆する。 ハッピーでもバッドでもない独特の余韻に、イ・チャンドンの他の作品をもっと見てみたくなった。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-03-18 00:38:27)
10.  ホーム・アローン2 《ネタバレ》 
前作同様、やってることは変わらないのでインパクトはそれほどでもない。  ただ、前作を覚えていると楽しめる要素はあるので、それなりに暇潰しにはなる。  そもそも色んな悪戯を仕掛けられるケビンの賢さなら行き違いで迷子になっても、 空港に留まって連絡すれば家族と再会する手もあっただろうに。 そんなことしたら映画として成立しないし、無理矢理作らされた感は否めないかな。 タイトル詐欺も良いところ(工事中の空き家を使っているからセーフ?)。  多くの人が指摘しているように泥棒コンビが前作以上にこれでもかと痛めつけられ、 笑えるかどうかというあたりレビュアーの時代の変化を感じさせる。 フィクションと言えばそれまでだけど、普通は死にます。
[地上波(字幕)] 6点(2022-12-23 23:35:17)
11.  天使にラブ・ソングを2
前作に比べたら明らかに質は落ちるが、それでも面白さは一定に保たれている。  やはり歌のパワーは凄いと改めて実感できる反面、ラストを描きたいがための強引でご都合主義な展開が鼻につく。 それでも描きたいなら生徒の個性や心の揺れ動きにもっとフォーカスして欲しかったと。 前作みたいに正体がバレたら生命の危機というサスペンスもなく、 デロリスことウーピーでなくてはならないというストーリーではないのが一番痛い。
[地上波(字幕)] 6点(2022-12-23 23:16:24)
12.  バンディッツ(1997)
脱獄囚の女性バンドという設定に惹かれて。 確かにプロモーションビデオそのものでストーリーは二の次。 終盤のある展開から冗長で退屈(それ以前に枝葉も少なくなかったが)。 まあ、エンディングは爽やかで良かったので許そう。
[ビデオ(字幕)] 5点(2022-10-22 21:23:46)
13.  シザーハンズ 《ネタバレ》 
カラフルな田舎町に、ティム・バートンのゴシックで奇怪な要素が持ち込まれ、見事に融合した逸品。 人間と人造人間の違い、外見と内面のアンビバレントさ、複雑さを切なさへと昇華してみせる。 手が人を傷つけることもできるハサミでなかったら、もう少し違った結末になったのか。 違う世界のヒロインと出会わなければお互いに幸せだったのか。 それでも出会わなければ、雪を降ることも短いながらも一緒にいられた温もりもなかったかもしれない。 ジョニー・デップの個性なくして、この映画は成り立たなかった。
[地上波(字幕)] 7点(2022-10-19 12:28:34)
14.  ボーン・コレクター 《ネタバレ》 
人生で初めて見たサイコサスペンスもの。 猟奇的な雰囲気はなかなかであるが、やっぱり犯人のインパクトがなさすぎる。 身体を動かせないデンゼル・ワシントンの危機はラストと発作くらいなので、 最後まで引っ張るには厳しい設定。 アンジェリーナ・ジョリーは頑張っていたが、双方とも無駄遣いとしか。  『羊たちの沈黙』と『セブン』が傑作なのは本編とは無関係な要素を排除したからで、 記憶に残らないのは思わせぶりな贅肉が多かったとも言える。
[ビデオ(字幕)] 4点(2022-10-09 22:43:55)
15.  レオン(1994) 《ネタバレ》 
昔見た記憶が朧気だったので再視聴した次第。 孤独で不器用な男と利発な少女の絆はありきたりであるが、血生臭いバイオレンスが加わり、 ナボコフの『ロリータ』を思わせる幼さと妖艶さが男たちを破滅させる匂いすらある。 この年齢でしか出せない危うさをナタリー・ポートマンが見事体現してみせる。 子犬のような目のジャン・レノ、狂人にしか見えないオールドマンも適材適所、キャリアベストの魅力を放つ。  闇の世界で同じルーチンで生きてきたレオンはマチルダという新たな生きがいを見つけ、 純粋に彼女の幸せを願いながら、光の世界に生きることも許されず死ぬことになってしまった。 残されたマチルダはこれから如何に生きるだろう? 教育を受けられなかった彼と同じく闇の世界に足を踏み入れる負の連鎖に陥ってしまうのか。 続編の構想があったようだが、情報過多にならなかったからこその想像の余地が深い余韻を生む。
[地上波(字幕)] 7点(2022-10-08 21:17:03)
16.  マスク(1994)
ジム・キャリーとキャメロン・ディアスが魅力的。 主演二人と作品の相性が抜群で、全盛期と言っても良いくらい全てをかっさらう。  ジム・キャリーの顔芸のお陰でCGショットを大幅に減らせたというエピソードがあるくらいで、 燃え尽きてしまう心配をするくらいハイテンションのままテンポ良く突き進む。 頭を空っぽにして楽しめるコメディの快作と言ったところ。 ハイレベルな演技をこなした犬のマイロに助演男優賞を。
[地上波(字幕)] 6点(2022-09-24 00:40:04)
17.  ハムナプトラ/失われた砂漠の都
普通に見るなら面白いと思う。 子供の時はおぞましい展開と恐怖演出の数々にガタガタ震えていたが(苦笑)。 人喰いスカラベが結構キツい…  オリジナルはホラーの古典らしく、本作がリメイクと後から知った。 インディージョーンズを彷彿とさせるアドベンチャー大作へと 換骨奪胎したのが成功の秘訣だろう。  主役のブレンダン・フレイザーは、重役からのセクハラ被害等の心労で半ば引退しており、 20数年で体型も変わってしまったようだが演技派としての大復活に期待したい。
[DVD(字幕)] 5点(2022-09-16 22:38:26)
18.  フォレスト・ガンプ/一期一会
フォレストはアメリカの理想であり憧れだ。 純粋で無欲で、努力を努力と認識せず、知らぬ間に富と名声を手に入れる。 ただ、一緒になりたいジェニーだけを除いて──  彼が駆け抜けた戦後アメリカ現代史をマジックリアリズムで織り込んだ本作。 どこが良いのかと聞かれると返答に困る。 でも、スッと入ってくるくらい印象に残るエピソードばかりで、 同じくマジックリアリズムの手法を用いた『アンダーグラウンド』に近い気持ち良さがあると思う。  自分がしたきたことは自分に返ってくる。 フォレストは誰かの幸せを願い、ジェニーは社会に反抗する勝手気ままの人生を送った。 もちろん、中身が分からないチョコレートの箱と同じで、必ずしも良い方向に働くとも限らない。 混迷化する現在、フィクション以上に現実は物事を二極化しすぎている。 「これが良いから」と扇動して、「これはダメだ」と断罪するくらいに。 ただ、「身近な誰かを一人でも幸せにしたのか」と本作は幸福論の真理を突いていて、 歳を経ることに分かるようになった。
[地上波(吹替)] 8点(2022-09-11 10:47:14)(良:1票)
19.  悦楽共犯者 《ネタバレ》 
シュヴァンクマイエルが行くところまで行ってしまった自己満足映画…と言いたいところだが、 6人それぞれの突き抜けた性倒錯ぶりを傍から見るとやはり滑稽で最後まで目が離せない。 個人個々で始めたはずが次第に他の人にも影響を与え、 メタ的な意味で視聴者も巻き込んでいく意味で確かに『悦楽共犯者』だ。  本作にシンパシーを感じたのであれば、誰かの性癖も犯罪行為でなければ否定しないでおきたい。 気に入らないものを排斥するお気持ちクレーマーが憚る世界なのだから。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-07-05 23:25:50)
20.  グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち 《ネタバレ》 
過去の出来事に深く傷ついたことから、自分を曝け出すことが出来ず、人に当たってしまうあたりはあるあるすぎて、自分の人生を生きることがどれだけ難しいのかを印象付ける。マット・デイモンと衝突しながらも父親のような眼差しで見守るロビン・ウィリアムズに、主人公とバカやりながらも才能を無駄にせず飛び立って欲しいと願うベン・アフレックが良い。本で世界を知っても、実際に行動しなければ世界を知ったことにはならない。でなければチャンスは永遠に失われてしまう。彼が再起して社会的成功者にならないかもしれない。でも、初恋の女性との未来はきっと明るいはずだ。
[地上波(字幕)] 7点(2022-03-24 22:45:45)
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