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プロフィール
コメント数 123
性別 男性
自己紹介 新作をどんどん観に行く、というよりも好きな作品を何度も繰り返し観るタイプです。
よろしくお願いいたします。

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1.  時計じかけのオレンジ 《ネタバレ》 
こないだリバイバルでやっと本作を映画館で観れた。感激。まあそれは置いておいて、とても誤解されやすい作品だと思うのであえて断言させていただく。(心象悪くしたらごめんなさい。)  みなさーん!この作品は「コメディ」です。全然、そう見えないかもしれないし、実際に全く笑えないかもしれない。しかし、キューブリックは絶対にこの作品、観客を笑わせようとして作っている。まずは笑わせることを最優先にして作っている。劇場全体がドッと湧くような笑いではないが、それぞれがニヒヒヒと静かに笑うタイプの笑いで溢れている。それ以外の要素が強すぎて、見る側に伝わらないことが多いと言うだけのことだ。と言うわけで、ピンと来なかった方もあまり深く考えず「これはコメディである」と思ってもう一度観てみたら、今まで見えなかった景色が見えてくる・・かも?(ちなみに黒澤明監督の「生きる」も同じ傾向の作品だ。)
[映画館(字幕)] 9点(2019-11-09 21:17:39)(良:1票)
2.  日本沈没(1973) 《ネタバレ》 
物理的に日本という国を失ったら、日本人はどうなるのかというテーマが非常に興味深い。そのテーマを表現する為の特撮シーンと、人間ドラマのシーンどちらも面白くバランスが良かったように思う。俳優陣ではやはり首相役の丹波哲郎がカッコ良い。群集劇でこのような気骨のあるおじさん連中が主役を張る映画というのも最近の邦画ではほとんど見なくなった気がする。日本が沈没すると分かってから、色々な国に日本人を難民として受け入れて欲しいと交渉していく過程がとてもリアルだった。もしも今、実際このような状態になったら現政権は韓国にどのようにお願いするのだろうか?など色々と考えてしまった。国を失って各国に散らばった日本人たちのその後を描いたというパート2も是非映画で観てみたかった。
[インターネット(邦画)] 7点(2019-08-25 09:38:59)(良:1票)
3.  JAWS/ジョーズ 《ネタバレ》 
これも一度劇場で観てみたかった作品だったが、今年ついに午前10時の映画祭で夢が叶った。やはり娯楽作家としてのスピルバーグの原点的な作品だと思うし、今観ても色々と画期的な映画であると思う。スピルバーグはどちらかというと演出面で作家性の強い監督ではなく、あくまで正攻法で攻める監督であり、そこが凄いと思っているが、やはりこの作品でも真正面からの恐怖演出がとても秀逸だと思う。ストーリー面では頑固でとっつきにくいクイントと打ち解けたてやっとクイントに感情移入しかけたところで死んでしまうところとかもうまいなあと思う。よく言われるサメがちゃちいという話だが、なぜか私は一度もこの映画のサメをちゃちいと思ったことがなく、逆にリアルだなあと思ってしまう。それは今回劇場で観ても変わらなかった。しかし今見るとロバートショウは話し方が少しジョニーデップに似ている(笑)この作品を現在リメイクしたらクイント役はジョニーデップがいいかもしれない。
[映画館(字幕)] 9点(2019-06-10 11:06:10)
4.  ゴッドファーザー 《ネタバレ》 
本作を劇場で見ると言うのも私のささやかな夢の1つだったが、午前10時の映画祭のお陰で叶えることができた。基本的に静かな映画だと思うのだが、その静けさの中で行われる駆け引きや殺戮の恐ろしさ、その緊張感がやはり素晴らしい。これは家族を守るための男の物語であると言う語り口で終始進んでいき、最後ダイアンキートンの寂しげで不安げな表情により「これは女性の物語でもあったのだな」と気づかせるラストシーンも最高だ。それにしても来年から寂しくなるなあ。
[映画館(字幕)] 10点(2019-06-10 10:27:35)
5.  狼たちの午後 《ネタバレ》 
面白い!これは傑作だろう。基本的にコメディタッチで何か可笑しく、のほほんとした雰囲気があるのだが、当然ただおかしいだけではなく、その根底には常に不穏、不安といったものが張り詰めている。その緊張感の源泉となっているのがジョンカザールの存在だ。アルパチーノが道化(ピエロ)を演じるその後ろでこのジョンカザール演じるサルの神経質そうな存在が常にあり、「いつ、こいつがブチ切れて銃を乱射しだすか分からない」という緊張感を顧客に抱かせ続ける。普通緊張と緩和というとそれらが交互にくるものだが、本作においては常に緊張感がある上で、クスクスと笑わせようとするので、こちらも笑っていていいのだろうか?という気持ちになってくる。それは、まさにこの事件をテレビで見ている視聴者、もしくは実際に銀行に囚われた人質が感じている感覚ではないだろうか。結末の怒涛の展開も素晴らしい。そこで我々はFBI捜査官の「we'll take care of Sal(サルのことは我々に任せろ)」という言葉の意味を知るのだ・・。最後今まで道化を演じていたアルパチーノが「don't shoot me」という言葉を弱々しく言うシーンにこの男の本質が描かれている気がした。今回リバイバル上映で初見ながら劇場で観れたことも良かったかもしれない。
[映画館(字幕)] 8点(2019-04-03 11:42:19)
6.  大統領の陰謀 《ネタバレ》 
有名なウォーターゲート事件を扱った社会派ドラマ。大きな事件を目の前にして、その真実を突き詰めようとする若手記者の興奮が伝わってきて、何かワクワクさせられる作品である。特に映画序盤と最後にワクワク感が高まるのだが、途中はっきりとでダレてしまう箇所があり、そこは残念だった。恥ずかしながら小生は今回が初見だったのだが、同じ新聞記者ものである「クライマーズハイ」を最も想起させた(かなり順番が逆ですが)。やはりどこの国も、新聞記者の世界というのはこういう体育会系というか、モロに「男の世界」なのだろうか・・・。
[映画館(字幕)] 7点(2019-03-13 20:28:46)
7.  アメリカン・グラフィティ 《ネタバレ》 
これは憧れてしまうなあ。今となってはこの映画の全てが夢の中の世界のようだ。何と言ってもピカピカでキラキラのアメ車たちのカッコよさ。そして流れる音楽はまだアメリカがビートルズを知る前の所謂オールディーズと呼ばれる音楽たち。もちろん、「オールディーズ」なんてのは後付けでできた言葉で、当時の最新の音楽が流れ続けているわけだ。高校を卒業して大学に入るまでのある一晩を描いた作品だがジョージルーカス自身が言うように、この映画の主役は車であり、音楽である。しかし60年代は町中こんなカッコ良い車だらけだったなんて、本当にすごい時代だ。今ではアメリカを代表するような俳優になっている人達の初々しい姿を見れるのもとても楽しい。脚本が良くできているので、派手な展開をするわけでもないのに最後まで飽きずに見れることも素晴らしい。見方によっては小さなネタの寄せ集め的な映画でもあるのだが、それがまた、良い。セックスを匂わせる場面もあるが、全然いやらしくなく終始とても爽やか。クラシックな作品の割にはこちらでのレビュー数があまり多くないのが気になったのだが、意外とあんまり見られていないのだろうか。。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-09-09 22:44:41)
8.  地獄の黙示録 《ネタバレ》 
映画館でやっていたので数十年ぶりに再鑑賞。まず音響が凄かった。特にヘリコプターの羽の音がとても印象的であった(それと、ジム モリソンの声にやられる)。さて内容はというとカーツ大佐という人物探しの旅物語であるが、”どうやら気が触れてしまったらしい”その人物に会いに行くという設定がやけに不気味でサスペンスフルだ。そこに加えて戦場という舞台装置が相まり、様々なキャラの強い登場人物達やアクションが機能してくる。これは相当な傑作なのではないかと思わせるのだが、映画はある時点から明らかにリズムがおかしくなっていく。観念的になっていくとも言えるが、要は後半にかけて映画自体がどんどんラリっていくのである。この映画の後半の感覚は完全にアシッドムーヴィーの類だろう。前/後半でのリズム感の違いを庇うように?最初と最後にThe endを流して力技で一つの作品ぽくしているが、やはり無理やり感は拭いきれていない。しかしそんな所も含めてこの映画史に残るカオスっぷりは一見の価値がある。
[映画館(字幕)] 8点(2018-05-29 15:31:54)
9.  ゾンビ/ディレクターズカット完全版 《ネタバレ》 
何度観ても面白い。ゾンビとの戦いの裏で、誰もが一度は夢見たことがある、「誰もいないショッピングセンター(デパート)で、好き勝手やりたい!」と言うサブテキスト(?)が執行されているのが最高。そして好きなことをやりつくした後にくる虚しさ。。映画が始まった時点でなんの説明もなく「すでにそうなっている」という、ものを言わせない展開も最高だ。※ちなみに自分が持っているDVDは「米国劇場公開版」と言う127分のバージョンなのですが、そちらのバージョンが無かったのでこちらに投稿させていただきました。
[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2017-10-15 09:30:22)
10.  トラ・トラ・トラ! 《ネタバレ》 
まさに文字通りの日米合作。日本のシークエンスは日本人の監督が撮り、アメリカ側はアメリカ人が撮るというのは、本来の意味では理想的な合作映画のやり方なのかもしれない。よくある資本だけ出させるという方法とは真逆のやり方で、作り手の誠意がここに集約されている気がする。一応休憩を挟んで前後半でカラーがあるものの、実際に真珠湾攻撃が始まるのは最後の30分ほどで、それまでは両国の情報戦の様相だ。しかしこの情報戦が面白く、常に一定の緊張感が保たれているので冗長さとは無縁となっている。アメリカ側を見るにつけ、(真珠湾奇襲の)前兆は幾度もあったし、防げようと思えば防げたと思わずにいられないように作られている。また真珠湾が攻撃された直後のアメリカ側の呑気さなどは妙にリアルであり、「実際こんな感じだったのだろうな」と思わせるものがあるし、この呑気さこそが人間の本質であり、戦争というもの自体がやはりその本質にそぐわない行為なんではないかと思わせる。
[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2017-06-10 08:45:32)
11.  アニー・ホール 《ネタバレ》 
とても素敵なコメディだと思う。主人公がお笑い芸人という設定からか、少し斜に構えた目線で世界を語る男と、その彼女を巡るかなり神経質な会話劇という様相。とにかく「今までに無い物、新しいものを作りたい。」というウッディ・アレンの気概が画面からビシビシと伝わってくる。実際この映画にはそういったアイディアが詰まっていて、突然スクリーン越しの観客に話しかけてきたり、突然アニメになったり、心の本音が口頭で話している言葉とは別に字幕で出てきたり(笑)…といった仕掛けがあらゆるところにあり、顧客を楽しませようとする。その実験精神というか、チャレンジ精神は天晴れなものだ。おそらく映画史にはある程度の間隔で、こういった今までの常識を壊そうとする作品が出てきていて(タランティーノの「パルプ・フィクション」など)、そしてこれらの作品が教えることは「何をやったって良いんだ!」という自由の概念であり、それが次世代のクリエイター達を刺激していくのだと思う。最初と最後が漫談のネタであるというのも、所詮全部笑い話にしていくしか無いのだという芸人の性(サガ)を表しているようでおかしい。1977年アカデミー作品賞、脚本賞など受賞。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2017-05-19 12:55:31)
12.  スター・ウォーズ 《ネタバレ》 
やはり、この映画自体が一つの革命だったのだろう。最後ハン・ソロが助けにくるシーンは何度観ても感動する。R.I.P. Carrie Fisher.
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-01-22 12:47:33)
13.  ジャッカルの日 《ネタバレ》 
もはやサスペンスのマスターピースとなっている本作、テンポも良く気持ちよく観れる。70年代初頭ヨーロッパの美しい町並みが観れるのも嬉しい。一点、最後にルベル警視が何故あのアパートメントにたどり着いたのかが分からなかった...それが個人的に残念。
[DVD(字幕)] 8点(2016-09-25 13:31:02)
14.  チャイナタウン 《ネタバレ》 
あまりにも悲しく、そして恐ろしい話だ。「ローズマリー〜」の時にも感じたが、この辺りのロマン・ポランスキーの作品には生々しい何かがあって、その生々しさが映画に奇妙な普遍性を持たせているような気がする。この映画も40年以上前に制作されたものだが、あまり時代や古さを感じさせない。(そこがまた恐い。)その何かとは人間の中にある恐ろしさや、業なのだろうか。正にhard-boiledを地で行く作品だろう。
[DVD(字幕)] 7点(2016-09-15 09:35:25)(良:1票)
15.  ゲッタウェイ(1972) 《ネタバレ》 
いきなり鹿のアップからのストップモーションで、映画が始まって1秒でサム・ペキンパーの映画だと分かる演出が粋だ。中身はと言うと、銀行強盗で奪った金を持った男女の逃避行という縦軸に、問題を抱えた夫婦の再生の物語を横軸として進んで行く。個人的にはこの男女の関係の回復と言うテーマが今ひとつピンと来ないというか、あまり感情移入できなかった。ここには、男女の物語を絡ませる事で単なるコテコテのアクション映画にならないようにしようと言う、シナリオ担当ウォルター・ヒルの工夫が伺える。しかしやはりペキンパーの映画には、良い意味で女っ気ゼロのコテコテなアクション映画を期待してしまう自分がいた。クインシー・ジョーンズの音楽はクールでかっこいいスコアもある反面、所々でちょっと浮いてしまっているような場面があった。
[映画館(字幕)] 6点(2016-09-11 23:18:27)
16.  ポセイドン・アドベンチャー(1972) 《ネタバレ》 
今回リバイバルで映画館にて鑑賞。パニック映画の最高峰と言うことで、勿論セットも凄いし、スペクタクルも凄いのだが、何が凄いって、やはり脚本が素晴らしい事と、役者さん達の演技が皆素晴らしい事。台詞がリアルだし、それを演じる役者達の熱演もあってさらに生々しく映る。人間が描けているのだ。ラスト、救助隊が船底をバーナーで焼き始めた際に一瞬嬉しい表情をしたのもつかの間、後ろを振り返り妻を悲しむアーネスト・ボーグナインの表情が忘れられない。映画ってこういう作品の事を言うのだと思う。人生において本当に辛い経験をした後にもう一度見るべき作品かも知れない。
[映画館(字幕)] 10点(2016-08-16 14:03:15)(良:1票)
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