2. リップヴァンウィンクルの花嫁
《ネタバレ》 映像も演者さんも、一瞬、一瞬に心をこめて、愛をこめて、技をこめて、大事に丁寧につくっておられるんだろうなあ、いう印象です。長い作品なのに、どんどん引き込まれ飽きることなく没頭できます。登場人物たちは、自分の都合で主人公を操作しようとする人たちばかりなのですが、利用する側と利用される側という構図にはならず、愛ややさしさが循環する形になってゆきます。主人公の女性は安易だけれども純粋で、何があっても受け止め続けます。彼女のただひたすらの受容によって、善も悪も認めてそこにあらしめる世界が展開します。現代社会は、実はこんなふうに、強く儚い人々がひしめく美しい世界なのかもしれない…なんて思いたくなりました。 [インターネット(邦画)] 9点(2018-04-01 21:40:13) |