2. クライ・マッチョ
《ネタバレ》 この作品もそうだが、「グラン・トリノ」や「運び屋」などクリント・イーストウッドの監督作品を見て感じるのは、こういう歳の取り方をしたいなぁという憧れだ。若い頃の成功や、挫折、屈折、愛する人との死別、家庭不和などの辛い経験を経て、晩年と言われる歳になった時の何に対しても達観しつつもこだわりを持った想い。気持ちを抑えて無理はしないが、逃げたりはしない。約束は守りながらも、困難に直面する者へは積極的に関わって助けていく。淡々としつつも信念を持った生き方。それにしても、イーストウッドにはカーボーイハットが似合う。このシーンを見ると、ああ、イーストウッドの作品だなぁという安定感がグッと醸し出されるから不思議だ。とはいえ、演技とは思えぬ背中を丸めた歩き方などは、老いには勝てないなぁとやや寂しさも感じた。 [インターネット(字幕)] 8点(2023-10-15 17:55:14) |