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これは、イーストウッドにとって監督というより役者としての「野心作」じゃあるまいか。ジョン・ヒューストンをモデルにした破天荒な映画監督役を、これまで彼が見せたことのなかった腹芸たっぷりの演技で喜々としてこなしている。特に、あのセリフの多いことったら! まるで自らイーストウッドという偶像破壊を楽しんでいるかのような、と同時に、”映画というものの業の深さ”をかくも優雅に描き出すという、まさに円熟の境地。『真夜中のサバナ』でケビン・スペイシーが演じた役も、本当はこの頃のイーストウッド本人が演じていたなら、もっとスリリングだったろうなあ。
【やましんの巻】さん 9点(2003-06-05 12:35:34)
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