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グロリア(1980) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 グロリア(1980)
製作国
上映時間123分
劇場公開日 1981-02-14
ジャンルアクション,ドラマ,サスペンス,犯罪もの,ハードボイルド
レビュー情報
《ネタバレ》 個人的には私も、【るーすさん】の意見↓に賛成します。グロリアが、本当に生きているのかそれとも死んでしまったのかは、この映画を観ている個々人の「想い」が決めるべきでしょう。 私は、カサベテスは常に、コミュニケーションが困難な現代にあって、人と人とがいかに分りあえるかについて、そのための人々の悪戦苦闘を真正面から描いてきた人だと考えています。 思えば、『愛の奇跡』(‘63)では、父と子の、『こわれゆく女』(’75)では、母と子ども達の「再会」が実に感動的に描かれていたではありませんか。本作では、只それがクライマックスになっているのだと思います。ラスト、墓場で、グロリアを見出した少年は、長い長い歓喜の時間を駆け抜けていく。グロリアに飛びつき抱きかかえられた彼は、彼女が身に着けていたカツラを放り投げると同時に、何と!スクリーンを見つめる観客達に向かって満面の笑みを投げかける。その瞬間全ての時間はストップし、映画は終わる。これこそは、作者カサベテスが投げかけた我々観客へのウィンク!(ゆえに、私はこのラストに百万遍でも泣けるのだ。) もちろん、誰もが知っているとおり、現実はこれでハッピー・エンドというわけにはいきません。人生はまだまだ続くのだし、分り合うという状態が常にいつまでも続くわけではないだろうから。だからこそ、カサベテスはその後も映画を撮り続け、最期の時まで観客に向けて新たなウィンクを投げかけようとしていたのではないでしょうか?
なるせたろうさん 10点(2003-07-06 11:25:01)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 100件
作品の平均点 6.80点
作品の点数分布
000.00%
111.00%
233.00%
366.00%
477.00%
566.00%
61515.00%
71919.00%
82121.00%
91414.00%
1088.00%
作品の標準偏差 2.13
このレビューの偏差値 57.05
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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