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《ネタバレ》 評価のしにくい映画だ。お見合いの席では最高の相手に見えた幸一郎。それが婚約、結婚の過程で綻びが見え始める。難しい家に華子が溶け込むようにという配慮を一切見せない幸一郎。日本庭園のある店で会食した際も、せせらぎの上の飛び石をどんどん進んでしまい、渡りにくそうにしている華子に手を差し伸べる様子もない。そして、まるで子供のように何度も水切りに興じている。そして華子と婚約が決まったときも、自分から美紀との縁を切らなかった幸一郎。
最後まで見て思ったのは、どの登場人物も悪い人ではない。その人なりに一生懸命に生きているということだ。そして華子に配慮を見せなかった幸一郎も、ただそういうふうに育てられただけだからだ。美紀も里英も一生懸命に生きている。そして華子も遅ればせながら自分の道を探り始めた。 映画からはわからなかったのは、幸一郎と華子は結局、離婚したのかただ別居しているだけなのかです。最後の様子ではまだ幸一郎は未練がありそうだったので、復縁を目指しているように見えます。ただ、彼も代議士になることでいっぱいいっぱいのよう。華子を翻意させるような変化ができるかどうか。そもそもそれができてれば、離婚を思いとどまるよう全力で華子を説得できていたはずですが。 あと、華子は「逸子さんのマネージャーみたいなこと」が本当に自分のやりたいことなのか。上手ではあるがなかなか食べていくことが難しいバイオリニストのマネージャーでは、ほとんどボランティアだろう。生活費はすべて実家から出ているのだろう。音楽が好きなら、お友達のマネージャーみたいなことで満足せずに、それを軸足としてクラシック音楽業界の中で自分が輝ける道を見つけてほしいと思った。 【チョコレクター】さん [インターネット(邦画)] 6点(2024-01-04 18:30:22)
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