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うっそ~ん、知らなかったあ。あのいっつも苦虫を噛みつぶしながら青汁飲んでるような表情のクリリンがこぉんなチャーミングでラブリーなコメディ撮ってたなんて!頑固でワガママで、でも子供が大好きで(子供の貯金箱を壊した銀行強盗にブチ切れるシーンは何度観てもホレボレしちゃう)、弱い者に優しくて腕っぷしの強いカウボーイ、でも実は・・・というブロンコ・ビリー、あんな男、ソンドラ・ロックじゃなくても「抱いてぇ~ん」ってなっちゃうよね~。それと、僕はホークスもフォードもよく知らないけど、この作品ってある種、西部劇(とそれに出ていたイーストウッド自身)のパロディ(というと語弊があるかもしれないけど)にもなっていると思う。西部劇がすたれた時代に、それでも頑固に「ワイルド・ウエスト・ショー」で巡業する姿には、イーストウッドが「かつてのようなヒーロー不在の時代」に敢えてヒーローたらんとした姿勢が見える。もちろんイーストウッドには、それが困難で、かつ時代遅れでもあるってことはちゃんと承知していて、それがあの「列車強盗」のシーンに現れている。のだけれど、そんなメンド臭いこと考えなくても普通に楽しくて、後味爽やかな作品として楽しめるのは、ひとえにイーストウッドの監督としての力量と役者としてのチャーミングさなんだな、と思いましたです。余談だけどこの作品、井筒監督の「ゲロッパ!」に似てるような気がするのは僕だけだろうか?はぐれ者たちが寄り添って擬似家族を形成する、という部分だけでなく、かたや時代遅れの西部劇ショー、かたや物まねショーという、芸能の中でも第一線とは言いがたい素材をモチーフにしてる所、そして隠しテーマとして「本物と偽物」があるって所も共通してる。井筒さんってかなりのイーストウッドファンらしいから、意識的かどうかは別として、かなり影響を受けているんじゃないかな。
【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-06-18 16:45:15)(良:1票)
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