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うむむ。自称「ゲロッパ切り込み隊長」のワタクシは(切り込んだはいいけど、誰もついて来てくれないという説あり)、「ゲロッパ!」そっくりな雰囲気・テンポがそれだけで心地良かったのだけれど・・・確かに欠点を挙げる事はできるんですよ。加藤茶を初めとする日系ハワイ人が不自然すぎるとか、竹内結子が一人浮いてるとか(いや、結構好きなんですけど)、尾藤イサオの親父ギャグがさぶすぎるとか。何より「演歌」という若者ウケしないものを題材にしたのが致命的なのでしょう。確かに僕も演歌や都はるみには興味ないし、今までこの映画を積極的に観たい気持ちにならなかったのは事実。たださぁ、例えば戦争嫌いな人でも「良い」と思える戦争映画はあるし、ヤクザ嫌いでも「すげえ!」と思えるヤクザ映画はあるじゃん。そういう意味でこの作品は演歌嫌いでも面白いと思える演歌映画だと思うのだけれど・・・。話は変わりますが、以前インタビューか何かで井筒監督が語っていた所によると、彼にも何度か「映画監督をやめよう」と思った事があったそうです。確かに過去の作品を見てみると、中には「あちゃー、やっちゃったよ」と言いたくなるような作品もあるんですよね。だからひょっとすると、いつまで経っても芽が出ず、肝心な所で失敗してしまう赤城麗子というキャラクターには、井筒監督自身の姿が投影されてたりするのかなあ、と思ったりもするんですよね。確かに、「潔くやめる」という行為はカッコ良いのかもしれないけれど、失敗を繰り返してもしぶとくタフに物事を続けるというのも、やはり尊敬に値する姿なんじゃないか、と僕は思います。もし監督をやめちゃってたら「ゲロッパ!」は生まれなかったわけだしね。
【ぐるぐる】さん 7点(2004-04-28 18:56:37)(良:1票)
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