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《ネタバレ》 皆さんおっしゃる通り、CGのない実写にこだわった美しい自然の風景は見応えたっぷりなのだが、それに対して人間ドラマの部分でぐっとくるものが弱いなと感じる。これはやはり、主人公である柴崎芳太郎の内面が読みにくい点と、その主人公より宇治長次郎や生田信のほうがより魅力あるキャラになっており、そちらのほうに食われてる感が強いという点にあるのではないか。とても真面目に、律儀に、誠実に作ろうとしているのはわかるが、その清潔さがそのまま脚本にも現れていて、泥臭いものが足らないように感じた。ただ、メッセージそのものはよく伝わってきた。それはつまり、日本地図作製のために、名も無き男達が血のにじむ様な苦労を重ねて測量を行い、その努力の賜物として地図が作られたんだという事実。そして、人は自分が何者であるのかを知る為に、地図を作るのだという、いわばロマンチシズムな説明も僕としては心に残るものであった。肩書きを外して「なかまたち」で全てをまとめたエンドロールに、いうならばその意図と理念が備わっていると個人的には感じた。
【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-04-01 00:38:37)(良:1票)
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