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ブレードランナー/完全版 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ブレードランナー/完全版
製作国米,香
上映時間119分
ジャンルアクション,サスペンス,SF,シリーズもの,犯罪もの,刑事もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 細かい部分は違うかもしれませんが、基本的には初公開版とほぼ同一です。ここではいつくか僕の好きな印象深いと思うシーンを書きます。レイチェルが、自分の子供の頃の写真を持っていて、それをデッカードに渡すシーンがありますよね。デッカードがその写真に目を落とすと、本当はタイレルの姪の記憶を移植されたものであるから、実は偽物なんだけど、その写真の中の光景が少しだけ動くんですよね。あれは凄く切ない、胸にぐっとくるシーンです。それからラストのロイとデッカードの対決のシーン。よく見ると突然ロイが鳩を持ってるんですけど、どうしてまた彼に鳩を持たせたのか。それはつまり、飛び立っていく鳩を映し出す事によって彼の魂を表現してるわけですね。例えば「ドクトル・ジバゴ」に、花瓶に入れてある花の花びらが一つ、また一つと舞い落ちるシーンがあるんですけど、あれはつまり登場人物の悲しい心情というのを表現してる。それと同じで、なにか外界のものによって人の内面を表現するという手法が、とても知的で芸術的だなと思わせるんです。レプリカントなんだけど、魂を表現する。偽の記憶なんだけど、写真が動く。結局のところ、レプリカントという反人間的な存在を設定することで、より人間的なものを端的に表す。SFにだけ許される特権的なやり方で、だからこそ僕はこの作品にぐっとくるものを強く感じる。
あろえりーなさん [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 9点(2008-08-14 22:16:24)
その他情報
作品のレビュー数 6件
作品の平均点 7.33点
作品の点数分布
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1116.67%
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600.00%
7116.67%
8116.67%
9233.33%
10116.67%
作品の標準偏差 2.98
このレビューの偏差値 51.88
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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