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みなさん、さようなら(2003) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 みなさん、さようなら(2003)
製作国カナダ,仏
上映時間99分
劇場公開日 2004-04-24
ジャンルドラマ,コメディ
レビュー情報
《ネタバレ》 一見するとほのぼのとした、温かい、親と子のヒューマン・ドラマ。といいたいところなんですが、よくよく考えてみるとこの作品、裏に実は皮肉っぽい意味合いがあるように思える。アメリカに行きたくない。この小部屋がいいという社会主義者の父。でも資本主義の申し子みたいな息子の成金パワーによって結局はきれいな病室に移り、ヘロインを手に入れ痛みを和らげ、教え子が見舞いに訪れ(本人は知らない)、本当は車を買って旅に出たいんだという夢を語り、人類の歴史は殺し合いの連続だと言いながらも自らがヘロイン投与の安楽死を望む。このお父さんの死は明らかに、資本主義や情報が押し寄せ、やがて崩壊へと至る社会主義国そのもののメタファーであることがわかります。なぜわざわざ娘が船上に居て父に会えずビデオメッセージを送るという設定であるのか。それは、社会主義を崩壊させた一番の要因が「情報」であるからでしょう。本作の原題はTHE BARBARIAN INVASIONS(蛮族の侵入)。二つの仮面を持ったなんとも巧妙な作品です。
あろえりーなさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-05-26 00:54:36)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 50件
作品の平均点 4.94点
作品の点数分布
000.00%
148.00%
224.00%
3816.00%
4510.00%
5918.00%
61020.00%
7714.00%
848.00%
912.00%
1000.00%
作品の標準偏差 2.04
このレビューの偏差値 54.93
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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