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《ネタバレ》 巻頭、エロティシズム溢れる白昼の宝石略奪シーンからデ・パルマ印全開の本作は、結論から言うと、昨今流行りの“脳内映画”の変種だと言える。仲間を裏切って宝石を独り占めして姿を眩ましたまではよかったが、追われる者の恐怖感からか、はたまた後ろめたさからくる強迫観念からか、延々と続くヒロインが見る悪夢(しかしそれは実に刺激的で魅惑的な)に、我々観客は否応なくつき合わされ、そして翻弄される。従って映画の大半はいわゆる「騙し絵」であって、要はルール違反なのだが、それでも先の展開が読めないほど巧妙に入り組んだプロットを、流れるようなカメラワークとデ・パルマの見事なストーリーテリングで、観客に有無を言わさず、ぐいぐい引き込んでしまう手腕はさすがで、実に魅力的な作品に仕上がっている。
【ドラえもん】さん 7点(2003-12-03 00:30:42)(良:1票)
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