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レナードの朝 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 レナードの朝
製作国
上映時間120分
劇場公開日 1991-04-05
ジャンルドラマ,医学もの,実話もの
レビュー情報
お涙頂戴になっていない、抑制のきいた、よい作品だと思います。公開当時から何度も繰り返し見ていますが、色あせないです。こんなことが本当に起こりうるのか、脚色が過ぎるのではないか、という感想もあるようですが、確かにこれは人体実験の一つ。しかし近代医療は実はそういうことを繰り返して、より効果の高い医療を探し出してきたわけで、これは確かに起きた事実はレアケースではあるでしょうけれど、進歩の過程の中でのやむをえなかったエピソードではないかと思います。そこをどう捉えるかによって、本作の味わいは極端に変わってくるのかもしれませんね。心に残るシーンはたくさんありますが、最後のシーンが特に印象的。切なさの中のほっこりしたぬくもり。優しさをくれた彼女に、おずおずと返礼をしようとしたのだ、というふうに私は思います。
何が正しかったかは、誰かが安易に断定できるものではありません。通常なる生を享受している人はせめて、その生を精一杯生きることでしか、無念だった人たちに、顔を向けることは出来ないでしょう。研究一辺倒だった医師が、生きる中で大事なことは何なのだろうと模索すること、それもまた彼らへの恩に報いることなのだと、私は思います。決してあれは、ナンパなんぞのシーンではありません。ああいったニュアンスこそ、映画でなければあらわせない、心をうつし出す「表現」の一つなのだと思います。
おばちゃんさん 8点(2003-09-13 11:40:08)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 293件
作品の平均点 7.67点
作品の点数分布
020.68%
100.00%
220.68%
310.34%
420.68%
5155.12%
6289.56%
77023.89%
88328.33%
96522.18%
10258.53%
作品の標準偏差 1.55
このレビューの偏差値 51.37
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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