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没落によって座敷牢に長年幽閉されてしまった武家の家族。
悪事をはたらいたというわけじゃないのに、「あの一族気にくわない」で座敷牢ですよ、信じられます? 一族の娘、岩下志麻演ずる婉は、ものごころついたときにはその環境におかれ、身の自由と学問の自由を渇望しながら、やっと40代になって解放されるのです。 現代の私たちから見たら信じがたいほどの抑圧に耐え抜き、さらに待ち構えていた現実社会の生き難さにも毅然と立ち向かっていく強い人間像に、高校時代の私は強く憧れました。 が、この映画のことなんか長いことサッパリ忘れてたなぁ・・。そんな私の40代はむちゃくちゃ軟弱でした。今こそ改めて、婉という人の精神の強さを学びなおしたほうがよいかもしれません。 ちなみに、本作は大原富枝原作で、数々の賞にも輝いた同名小説です。 男の誇りを描いた硬派の作品は数々あれど、女の誇りの高さを格調高く描いた本作のような作品は希少で貴重だと思います。誰かリメイクしてくれる監督いないかなあ・・。 〈2004/07/03追記 本日、週刊誌で本作の名前を発見。時代考証のちゃんとした映画で、女優たちがきちんとお歯黒で演じている数少ない作品の例として書かれていました。〉 【おばちゃん】さん 7点(2004-05-30 21:12:21)
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