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鏡の中にある如く のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 鏡の中にある如く
製作国スウェーデン
上映時間89分
劇場公開日 1964-07-25
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 「神の沈黙」三部作の1作目。この三部作はどれも暗くてあまり好きになれない。さらに暗いだけじゃなく怖さがある。隔離された僻地と限られた登場人物、そして音響が怖さを加速させる。当時としては「妄想の産物」みたいな神の扱いだけでもじゅうぶんショッキングだったかもしれない。精神を病んでゆく娘に知的好奇心を覚える作家である父というのは、科学を超越するものを神秘的にとらえるのではなく現実的にとらえようとするということであり、延いては「無神論」に繋がってゆき、さらにそれが「神の沈黙」となるのだろうか。一方である虚脱感の後に訪れる「何か」=「愛」を感じてしまった父がその説明できないものに「神」を見出したか見出そうとしているかという決着に思うのはベルイマンの神に対する考えこそが宗教団体やその戒律から解き放たれた純真なる「神」思想なんじゃないかと思ったりもする。ただそこに行き着くまでにはなぜか辛いことを経験しなくてはならないようでベルイマンの映画で神を扱った作品はことごとく暗く悲しいものが多い。ベルイマンの神は何も奪わないし何も与えないし、誰も救ってくれない。ああ、何が神の沈黙なのだろうと思ってたけど、たしかに神の沈黙だ。
R&Aさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-07-14 19:32:20)
その他情報
作品のレビュー数 7件
作品の平均点 6.43点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.29
このレビューの偏差値 47.44
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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