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身動きのとれない主人公同様に、部屋から一歩も出ないカメラが観る者に好奇心とジレンマをもたらす。双眼鏡や望遠レンズごしの人物がいつこちらを見るのかという緊張感を持続させながらサスペンスのクライマックスでとうとうこちらを見る。あ~、だから言わんこっちゃない!と誰に言うでもなく(きっと自分自身に)言ってしまう。ここで緊張は途切れない。電話が鳴り、足音が近づき、恐怖感まで伴う。しかしその後がちょっと不満。フラッシュで目を眩ませるという時間稼ぎがチトしつこい。相手の視点の眩む映像は巧いけど、視力が回復するのが早いし、回復したら駆け寄るとかすりゃあいいのにゆっくり歩み寄るし。イマイチ緊迫感を削がれた。技巧に走りすぎた感あり。まあ、それまでの演出の効果があまりにも素晴らしかったからこその不満であります。ジョークに対しジョークで返す軽快な会話のキャッチボールも楽しめます。
【R&A】さん 6点(2004-11-04 13:37:38)(良:1票)
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