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ゾディアック(2007) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ゾディアック(2007)
製作国
上映時間158分
劇場公開日 2007-06-16
ジャンルサスペンス,犯罪もの,実話もの,小説の映画化
レビュー情報
未解決の連続殺人事件を描いた韓国映画『殺人の追憶』が時代の闇を描いていたように『ゾディアック』もまた60年代後半から始まる(ベトナム戦争真っ只中からキング牧師とJFK暗殺から始まる)アメリカ史の闇が描かれていたのかもしれない。フィンチャーが『ベンジャミン・バトン』を撮ったことでそれは確信めいたものに変わる。物語のメインはゾディアック事件に翻弄される男たち。彼らは犯人というより「暗号」に翻弄されていたのかもしれない。そして皆が皆、人生を狂わせてゆく。法と規則から離れた存在の挿絵漫画家が最後まで異常な執着をみせてゆく。「暗号」の謎に。誰かが解かなきゃいけない。そう思い込む心理は、真実が露見しない社会の中で生きる人たちの心理なのかもしれない。しかししかし、フィンチャーは社会派ではなかった。殺しのシーンの怖さは尋常じゃない。ものすごく怖い。これがあるから長尺に耐えれた。これがあるから重さを感じた。フィンチャーがどう考えているのか知らないけれど、これがあるからアメリカの闇という壮大さは消し飛んで小さな犯罪に収束する。つまりフィルム・ノワールなのだ。
R&Aさん [DVD(字幕)] 7点(2009-04-21 15:04:58)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 117件
作品の平均点 5.63点
作品の点数分布
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132.56%
221.71%
375.98%
41411.97%
52521.37%
62823.93%
72420.51%
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921.71%
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作品の標準偏差 1.67
このレビューの偏差値 54.92
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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