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夢にあふれた未来世界も「前を向いて進め」というメッセージも実にディズニーらしくていいし、何よりもこのような優等生的な物言いを嫌味なくこなしてしまうのはさすがディズニー。でもこれが子供向けなのかというとちょいと怪しい。例えば山高帽の男のアホさには何度となく笑わされたのだが、あきらかに大人に向けて笑いを誘っている。未来世界のドンチャン騒ぎ自体は子供向けユーモアに見えるが、ストーリーとの絡み具合がわかりにくい。全体のストーリーも大人だから単純にすら見えるがうちの子(小学二年生)はおそらく山高帽の男の正体を理解していない。主人公は自分を捨てた本当の母の顔を見たがった。しかし見なかった。過去を振り返らずに前を向いて進み続ける。この言葉自体は素敵だが、ルイスが過去を知りたがる気持ちは子供でも理解できるわけで、その純粋な欲求に屈しないことを良しとする展開を子供は受け入れられるのだろうか。これは子供向けではなく子供に見せても大丈夫だと思ってもらえる大人に向けた作品のような気がする。まあ戦略としてはじゅうぶんアリだろうが。
【R&A】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-06-23 14:43:47)
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