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沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇
製作国
上映時間111分
ジャンルミステリー
レビュー情報
《ネタバレ》 例えば『主婦マリーがしたこと』のギロチンは物語の結末にあるのに確かビデオパッケージには「フランスでギロチンにかけられた最後の女」みたいな文句が書かれておりあらかじめそのことを知らせてしまっている。にも係わらずその唐突感に驚いたものだ。例えば『引き裂かれた女』にしても同様、実話を元にしていることから衝撃的な事実を隠すことなく、それでいて堂々とクライマックスに持って来ておきながらやはり驚かされた。この作品の邦題を見ても「惨劇」とあるのだから惨劇があることが当然予測されるだろうにいざその惨劇が来るとやっぱり驚かされるのだ。まずシャブロルの映画の特徴でもあると思うのだが、事件が起こってからその犯人を捜すサスペンスというのではなく、事件をクライマックスにそこに行くまでの経緯を描いている。驚くべきはそのクライマックスとなる事実を隠そうとしないところ。それでいてやっぱり驚いてしまうってのはどういうことなのだ。シャブロルはけして驚かそうとはしていない。途中で発覚する難読症という決定的な動機の根源を驚きでもって見せようとしないのだから。物語は「経緯」で埋もれている。が、その「経緯」は物語であってけして「説明」ではない。そこにシャブロルのサスペンスの面白さがあるのかもしれない。二度目三度目がさらに面白くなる映画だ。
R&Aさん [DVD(字幕)] 7点(2011-08-30 14:38:44)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 7件
作品の平均点 7.00点
作品の点数分布
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6114.29%
7571.43%
8114.29%
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作品の標準偏差 0.53
このレビューの偏差値 50.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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