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テス のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 テス
製作国仏,英
上映時間190分
劇場公開日 1980-10-25
ジャンルドラマ,ロマンス,小説の映画化
レビュー情報
貧しい農村の中でひときわ輝く清楚な美少女の中に、苺を食べるシーンや口笛の練習のシーンで強調された唇の描写で女を映し出してゆく。はるか昔のことを「異教の時代」と言うこの作品はキリスト教世界に被われている。そしてその世界が一人の女を悲劇へと導く。牧師の要らぬ一言が悲劇の発端となり、私生児には洗礼を受けることが許されないだとか秘密を持った結婚は許されないだとかという戒律に、またその戒律に従う信仰心に翻弄されて悲劇の道を転がり落ちてゆく。エンジェルがテスの告白を受け入れることができなかったのは、単なる嫉妬心以上にキリスト教世界の中で生きているという大前提があったからではなかろうか。宗教でもなく合理主義でもなく愛を選んだテスが行きつくところがストーンヘンジという異教の遺跡というのが皮肉である。太陽を神と崇める石の遺跡の前で太陽が昇る前に連行されてゆくというのも二重の皮肉だ。幸薄いヒロインを演じたナスターシャ・キンスキーの純朴な中にも意志の強さを漂わせる瞳が印象的。
R&Aさん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-20 16:35:44)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 59件
作品の平均点 6.44点
作品の点数分布
011.69%
100.00%
211.69%
335.08%
423.39%
5915.25%
61220.34%
71525.42%
8711.86%
9711.86%
1023.39%
作品の標準偏差 1.94
このレビューの偏差値 51.48
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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