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戦場のピアニスト のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 戦場のピアニスト
製作国仏,独,英,ポーランド
上映時間148分
劇場公開日 2003-02-15
ジャンルドラマ,戦争もの,実話もの,音楽もの,伝記もの,小説の映画化
レビュー情報
自分だけが逃れ、目の前で家族がガス室行きの列車に乗らされてゆくシーン、、
一番辛いシーンのように思うが、主人公に感情の波は襲ってこない。ただの一出来事として通りすぎてゆく。

整列させられ、となりの人間が気まぐれに選ばれ撃ち殺される、、
殺すドイツ兵も殺されるユダヤ人も無感情のまま殺し殺される。

このアンチ・ドラマチックな描写は、実際に収容所に入れられ、自身は運良く脱走できたものの残された母親は収容所にて死亡、、というおぞましい過去を持つポランスキー監督ならではなのかもしれない。
実際、感情を露わにする余地など無かったのかもしれない。

しかしこれがリアルなのかどうかは経験者しか知るよしはない。
経験者ポランスキーもリアルを追求したかどうかは怪しい。

なぜなら、たしかに死の恐怖に対してはアンチ・ドラマチックに描いているが、ライトを有効に使った絵画のような美しい映像は「これはあくまで映画という虚構の世界である」と宣言しているように感じる。

リアルに描こうとすればするほど嘘のリアルになる、という映画の持つ欠点を知っているがゆえ、あえて虚構の世界を強調したのかもしれない。
また、虚構の世界としてしかこの歴史的大事件を描けないということだと思う。

そうなってくると先に書いたアンチ・ドラマチックな死の恐怖だけが作品の中で浮いてくる。
経験者ゆえのアンバランスということなのかもしれない。
R&Aさん [DVD(字幕)] 6点(2005-06-03 19:28:07)
その他情報
作品のレビュー数 499件
作品の平均点 7.14点
作品の点数分布
010.20%
120.40%
281.60%
3132.61%
4285.61%
5326.41%
66412.83%
712324.65%
810821.64%
97515.03%
10459.02%
作品の標準偏差 1.89
このレビューの偏差値 46.80
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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