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後にトリュフォーが語っています。「この原作を映画化したいために映画監督になりたかった」と。それほどまでに愛した原作、その美しさを損なわないように、ナレーションがストーリーを綴るというカタチにしたそうです。三人の関係を形作るそれぞれの複雑な心情は映像だけでは理解不能、かと言ってセリフで説明されたんじゃたまらない。それゆえにナレーションが効果的だったと言える。そして読書しているときのように映像にないものまで頭の中に映す。それでも「わからない」という人が多いようにたしかに理解しずらい関係(というより共感できない関係)ですが、女神像とかぶるカトリ-ヌ、いつも先頭を歩くカトリ-ヌ、浮気を対等だからと理由づけるカトリ-ヌ、男装するカトリ-ヌ、彼女の言動が理解せずとも現実的なものにしている。「二人が同時に一人を好きになる」という三角関係ではなく「それぞれ一人が二人を愛する」という関係。ラストは悲しみよりも肩の荷が下りたような安堵感を味わった。最期の瞬間の三人の顔が目に焼き付く。
【R&A】さん 7点(2004-10-12 14:01:05)
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