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《ネタバレ》 たしかにギャーギャーとまくしたてている。でもアレクセイ・ゲルマンの『フルスタリョフ、車を!』(こっちはさらに喧しい)でも思いましたがこの喧騒こそが当時の旧ソ連の社会情勢を表しているようでもあります。この喧騒に自然の音が重なり、音楽が重なり、さらに喧騒が重なり、強烈な印象を伴いながら当時の「生活」と「社会」を露にしてゆく。子供も大人も本気でたたきまくるわ、好き勝手にしゃべるわで、まるでドキュメンタリーさながらのリアル感で覆われており、一方でその中で生まれる少年と少女の幼い恋愛模様や劇的な逃走劇といういわゆる劇映画らしい劇映画が展開される。カメラがどこを映そうと、一見リアル、それでいて美しい画面を構築している。すさんだ社会になんとか適応する強い人間たちが映され、それでも限界があるという悲劇が飛び込んでくる。参りました。完璧にやられました。
【R&A】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2006-09-21 11:08:50)(良:1票)
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