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悲情城市 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 悲情城市
製作国台湾,香
上映時間157分
劇場公開日 1990-04-21
ジャンルドラマ,歴史もの
レビュー情報
日本が戦争に負け台湾を撤退した日から、数万人の死者を出した2・28事件を経て台北を臨時首都と定めるまでの激動の四年間をある家族を通して描いてゆく。歴史的大事件を描いた作品は数あれど、その中にあってこの作品ほど人間を映し出した作品はそうはない。あくまである家族の怒涛の四年間を描いており、政治的な事件はその背景でしかなく、しかし背景でしかないその事件が深く深くのしかかり、生活を脅かし、尊い人生を奪ってゆく様が静かに、時には激しく描かれてゆく。戦争そのものも、植民地状態の様も、2・28事件も、蒋介石も出てこない。侯孝賢は大作を撮っても、なにげない仕草を丁寧に、なにげない視線を大切に描いてゆく。それでいて見応えのあるものに仕上がっている。いや、だからこそ、なのでしょうか。丁寧に描いたもののひとつひとつが時代をはっきりと映し出している。歴史大作においてミステリアスな事件の真相やドラマチックな人情劇やダイナミックな騒動を封印できる監督が、今いったいどれだけいるだろう。
R&Aさん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-10-11 17:18:39)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 15件
作品の平均点 7.93点
作品の点数分布
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416.67%
5213.33%
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8533.33%
9213.33%
10426.67%
作品の標準偏差 1.88
このレビューの偏差値 50.19
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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