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お茶漬の味 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 お茶漬の味
製作国
上映時間115分
劇場公開日 1952-10-01
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 夫婦の倦怠をコミカルに描いてはいるけども(小津作品独特の短い言葉の応酬が実に作風にマッチしている)、中身はかなりシビア。鈍感だと思われた夫は実は何もかも知っていてあえて何も言わない。心が広いと感じる方が多いだろうけど、諍いが面倒くさいだけ。無関心に近い。妻にとっては鈍感なほうがまだ救われる。もうどうにもならないところまでいったかと思ったら、あることをきっかけに仲直り。「夫婦はお茶漬の味」という夫にとっての理想が傍目には実現した瞬間。妻が「ごめんなさい」。夫が「わかればいいんだよ」。妻が一方的に歩み寄ったにすぎない。この時代、離婚による損害は女のほうが大きいのだ。かといってそれだけで仲直りをしたと言っているわけではない。離れて気づくことがあったのかもしれないし、仲良くしたほうが楽だと思ったのかもしれないし、とにかくこんなことの繰り返しが夫婦なのだ。とこの映画は言っている。見合いを否定し恋愛結婚まっしぐらの様相を見せる姪っ子もまた同じようなゴタゴタを見せてくれる、そんな未来像を予感させるシーンで締めているのも巧い。
R&Aさん [DVD(邦画)] 7点(2007-06-20 14:25:05)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 34件
作品の平均点 6.85点
作品の点数分布
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325.88%
438.82%
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6411.76%
7823.53%
8720.59%
9617.65%
1012.94%
作品の標準偏差 1.83
このレビューの偏差値 50.44
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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