| 作品情報
レビュー情報
チェーホフの「ワーニャの叔父」の現代版舞台劇を演出家アンドレ・グレゴリ-が公演未定のままニューヨーク42番街の古びた劇場で4年も稽古を続けていました。その稽古風景を収めたのが今作。と、書けば演劇稽古のドキュメンタリーのように聞こえますが、たしかにそうなんですが、通し稽古を映しているので舞台をそのまま映画にしたような作品に仕上がっています。ただ、やっぱり稽古なのでみんな私服です。なので、劇(稽古)と現実の区別がほとんどありません。皆が劇場に集まり稽古前の談笑が少しあってそれらを映しているのですが、カメラが背後に廻ると演出家と見物人たちがマジマジと見ており、既に通し稽古が始まっていることに気付かされるという演出が心憎い。いつのまにか劇に見入らされ、見入りながらも稽古をしている俳優を見ている、というなかなか類を見ない映画です。ルイ・マル監督の遺作、ヌーベルバーグを代表する監督らしい遺作かもしれません。それはそうとジュリアン・ムーアは演劇出身だったんですね。彼女に限らず、みんなウマイ!
【R&A】さん 7点(2004-11-25 12:33:13)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |