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夫婦 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 夫婦
製作国
上映時間87分
劇場公開日 1953-01-22
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 家族ではなく夫婦を描いたところが小津との差異でしょうか。冒頭の同窓会帰りの菊子が階段を上り高台からの景色を見下ろし清清しい顔を見せる。オープニングでいきなり解放を望む内なる心情を映し出しているわけです。その後夫婦のどこにでもあるようなちょっとした諍いが描かれ、ベースにある夫婦の倦怠がこのちょっとした諍いをどんどん大きなものへ変えてゆきます。いっしょに住むことになる夫の同僚、その同僚に密かに好意を寄せる女性が絡んでドラマが展開されてゆくのですが、そのひとつひとつのシーンで見せる、会話に無い心情の見せ方が非常にうまい!ドラマは夫婦の崩壊へとなだれこみそうな展開をみせつつ、そんな諍いがあるのが夫婦なのだと言わんがごとくに、あることを機に絆を深めて終える。絆を深めるというより、最後の最後にやっと「夫婦」となるのである。それもこのドラマを彩った他の登場人物たちを全く介さずに、夫は夫になり妻は妻になる。まさに「夫婦」となった瞬間、この映画は終わることを惜しまれつつ終わるのである。
R&Aさん [映画館(字幕)] 8点(2005-10-05 13:30:05)
その他情報
作品のレビュー数 4件
作品の平均点 8.00点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.00
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