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ベッカムに恋して のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ベッカムに恋して
製作国英,独,米
上映時間112分
劇場公開日 2003-04-19
ジャンルドラマ,コメディ,スポーツもの,スポコンもの,青春もの
レビュー情報
《ネタバレ》 邦題でココまで損している映画も珍しい。暇つぶしに観たのに、感動した。ビックリした。まず、イギリスにおけるインド人少女という設定が、ものすごく良い。イギリス社会の一角にインドの人々は差別を受けながらも、独自の文化を守りつつ、暮らしている。主人公が、相手チームの選手に「パキスタン人!」と侮蔑されて怒り出す場面など、一言で「差別」と言ってもインド人自身の中でまた差別感情があることを思わせる。また、姉の婚約式で携帯電話の音がしたとたん、そこにいる皆が自分の携帯電話を確認する場面は、非常に印象に残った。あれはITの国インドを象徴するのだろうか。それとも主人公の家庭がインド人の富裕層なのだろうか。主人公が白人男性とキスしていたのを目撃されたら、姉の婚約が壊れる、というエピソードなども、なかなか面白かったが、独自の社会を形成する閉鎖的なインド人社会をネタに、いくつも笑わせてくれる。素敵な映画だ。特にお姉さんが楽しいキャラだった。白人家庭のほうは白人家庭のほうで、ドタバタぶりが楽しい。このへんのあくまでコメディにしてるところが面白くて上手。笑わせながら、しんみりさせる。テンポが上手い。チームの監督の足を痛めたエピソードも、月並みな感じがするが、どんな人種でもどんな家庭でも、自分の生まれた環境が枷になり檻になること、そこから自分で抜け出す努力をすることをこの映画は言いたいのだと分かる。そしてその努力をナリフリかまわずするキーラ・ナイトレイが、すごく存在感があって良かった。自分のことだけしか考えていないイヤなキャラなんだけれども、野心的でアクティブで激しい彼女は、強烈なインパクトで迫ってくる。男性に間違われるほど細い体に薄い胸の彼女は、斬新でカッコイイ。そして、ふたりとも、アメリカに行かなければ本格的な女子サッカーは出来ない。出来すぎなハッピーエンドだとしても、そういう現実もちゃんと描いている。
ルクレツィアの娘さん 7点(2004-08-14 22:40:36)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 80件
作品の平均点 6.30点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
211.25%
322.50%
445.00%
51012.50%
62531.25%
72733.75%
8810.00%
933.75%
1000.00%
作品の標準偏差 1.32
このレビューの偏差値 54.03
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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