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《ネタバレ》 期待していたストーリーとは異なるものだったけれど、長い時間だったのに最後まで見入っていた。映像化することで昇華させたい思いがあったのだろうと感じた。
幼い頃から映画に魅了されながら育ったスピールバーグ監督自身の生い立ち、というよりも、自身の家族に起きたことがメインテーマ。自伝的映画と言われながらとりわけ母について描いている。母の想いにいち早く気づき反発しながらも、自身と同じく芸術家のような彼女を理解者だと思っていたのだろう。 風変わりだけどとてもチャーミングな母は、家族のみんなから愛されていて羨ましかった。彼女に想い人がいると皆が知ったとき、「ママにとってパパは聴衆で、ベニーは楽しく笑わせてくれるひと」なんて娘の台詞は都合の良い創作だろうけど。それでも、このところ理解できないと思っていたことが腑に落ちるような台詞だった。ベニーと過ごすことを選べる人生なんて、普通じゃ起こり得ない。けれど、よかった、幸せになってほしいなと思いながら見ていた。隣のひとは私の心持ちを知ることなど無いだろうと思いながら。「すべての出来事には意味がある」というのなら、私も私らしく好きなように生きていきたい、ゆるがない自信を持って。この自由な母を見て思った。 ラストは、あれ!?終わっちゃうの?とも思ったけれど、スピルバーグ監督からの、未来の映画監督さん達へのエールかなと思い鑑賞を終えました。 【SAEKO】さん [映画館(字幕)] 7点(2023-05-21 07:35:54)
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